沢の鶴 実楽repo管理人のブログ

このブログは、神戸・灘に蔵をかまえる“沢の鶴”が酒米の王様「山田錦」の田植えから、お酒になるまでを一貫してお伝えするブログです。

Jitsuraku Blog ~How to make sake


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『魂の一献を醸す酒造り人』 水瀬祐壱(みずせゆういち)氏のインタビューです。

 

今回から3回に渡り、実楽地区で採れた山田錦を「実楽山田錦」にするまでに携わっている沢の鶴社員を「酒造り人」としてご紹介していきます。初回は、山田錦という酒米を、お酒に育てていく酒造り人である水瀬祐壱氏にお話をうかがいました。

 

~「私たちが醸すお酒は全部が我が子のようなものですが、特に実楽山田錦は「魂の一献」です。」~

 

― 「山田錦」から「実楽山田錦」を醸し出す酒造り人の水瀬さんですが、お酒造りに携わられて何年ですか? 

 

平成10年に入社してからなので、18年になります。酒造りに関しては入社当時からほとんど変わっていないと思います。昔は出稼ぎの杜氏や蔵人がお酒を造っていましたが、私が入社した時には社員によるお酒造りになっていましたから。

 

― ご自分の酒造りで何かこだわりや目指されていることはありますか?

 

飲んで美味しく、楽しく飲んでもらえる、しっかり味のするお酒が造れるよう、お米の美味しさを余す所なく醸す酒造りを目指しています。

 

― 水瀬さんのお仕事の内容を簡単に教えてください。

 

お酒を仕込んで、搾るまでの状態を醪(もろみ)と言うのですが、その醪の発酵管理をしております。毎日醪の顔(発酵具合)を見ながら、美味しいお酒になるように温度管理をして、お酒を育てています。また、吟醸造りでは製麹を担当しています。

― 「山田錦」でお酒を醸していて、ほかの品種のお米とここが違うと感じられていることはありますか?

 

山田錦は酒米の中でも最高峰と言われていますので、他の品種と比べてお酒になった時にしっかり味が出ると思います。まろやかな旨味が出て、角のない味わいになると思います。また、山田錦は醪の中で溶けやすいので、発酵が進むのが早いのです。ですから醪の温度管理をしていても扱いは難しいと感じます。温度を下げるのか上げるのか早く決めなければなりません。

 

― 「山田錦」の中でも、「実楽産山田錦」に何か違いを感じられていることはありますか?

 

私も実楽地区には何度かうかがっており、生産者の方とお会いすると、どういった思いでお米を作っているのかということが伝わってきます。生産者の顔が見えるということですね。ですから他の産地のお米と比べると、しっかりしたものを造らなければという責任感があります。発酵中の違いはあまりありませんが、出来た酒の味はやはり違います。

 

― 水瀬さんの今までの酒造りで一番印象に残っていることは何ですか?

 

日々の仕事の中で失敗したことが私の糧となっていますので、次に失敗しないように、生かすように教訓としています。上手くいったことは印象に残りませんが、温度管理で失敗したことはよく覚えています。麹の出来具合はこの方が良かったとか、あの時こうしておけば発酵が上手く進んだとか、毎回思い起こしながら、日々精進の気持ちで酒造りをしています。

― お酒造りの楽しいところと難しいところは何ですか?

 

お米の品質は、同じ品種でもその年の天候によって毎年変わるので、それを見極めて仕込み、発酵管理をして、お酒になるまで育てていくのが難しいと感じます。毎年が違う条件になるので、過去の似たような傾向を思い起こしながら管理をしていくのに苦労します。
また、チームワークも大切だと思います。みんなで一緒に試行錯誤し、苦労した分だけ良い酒が出来上がった時はやはり嬉しいですし、賞をいただいたりした時もすごく嬉しいですね。

 

― 沢の鶴の商品で水瀬さんが一番気に入っているのは何ですか?

 

全部なのですが…。(笑)
シーンに合わせてそれぞれ好きなものがあります。燗をする時は「実楽山田錦」や「特選本醸造」、冷の場合は「本醸造生酒」、「旨味そのまま10.5」をオンザロックで飲むのも好きですね。永年沢の鶴を飲み続けているので口が沢の鶴になっています(笑)。

 

― 酒造り人がすすめる「実楽山田錦」に合うおつまみは何ですか?

 

基本的には何にでも合うと思うのですが、「実楽山田錦」は生酛造りのお酒なので、酸味のきいたものが合うと思っていまして、きずし(シメサバ)が合うと思います。普通は酒のつまみとしては食べないと思いますが酢の物、酢ダコもいいですね。あとはイカの姿焼きとか、チーズ、特にスモークチーズも合うと思います。

― 皆さんにお聞きする最後の質問です。「水瀬祐壱様にとって、実楽山田錦とは?」

 

言い過ぎかもしれませんが、「魂の一献」です。私たちが醸すお酒は全部が我が子のようなものですが、特に実楽山田錦にはそういった気持ちが強く、誇りを持って造っています。血と汗と涙が入った酒なので、飲んでくださる方にはそういった造り手の思いも感じながら飲んでいただければと思います。と言ったら重いでしょうか?(笑)

 

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「魂の一献」・・・

酒造りにかける情熱を感じずにはいらせませんでした。

次回も、「酒造り人 第2回」をお届けします。
 

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