き
テーマ:ブログ posted by zeuscoltd 2009-09-27大きな木
美術の時間 風景画のモデルにしようか 迷っていた
いつもは 河原から 眺める 渓谷を 描くのだけれど
この日は 違っていた
なんとなく この老人が 気になった
根もとに 腰をおろして スケッチブックを 開くと 老人が 見下ろしてくる
一時間ほど 老人を 見上げていたが スケッチブックは 純白のまま
「なかなか いいモデルだな」 酒くさい 美術の木下先生が 声をかけてきた
「なんか むずかしか」 チビ猫は 描けない もどかしさを 声にした
「ながめとけ そのうち描ける」 酒の香を 残しながら ふらふら さっていった
チビ猫…よく分からないが 酒の香の木下には 気にいられていた…ような気がする
三年間美術で 5以外の 通知表を もらったことがない
(昔の小中学校は5段階評価だった)
結局 老人の絵は 風景画の提出日を 大幅にオーバーして 完成した
風景画の授業が終了して 数日間 昼休みと放課後は その老人と 語り合った
たこいち達は そんなチビ猫を見て 奇妙な奴だと 思ったに 違いない
酒の香の木下は チビ猫が 提出するのを 待って 風景画の 評価をしてくれた
長野さんと チビ猫の絵が 優秀賞で 美術室前の 廊下に 貼りだされた
賞が ほしくて 描いてる訳では なかったので どうでも良かった
が。しかし 長野さんの絵は 良かった
川に流れこむ水の 表現が 素晴らしかった
並べて貼ってある チビ猫の老人の絵は なにか物足りない
たこいち達も 今回の老人の絵に 関しては 酷評だった
自分でも そう思うのだから しかたがない
…なんで あの酔っ払いが この絵を 選んだのか?
まあ そんなことを 思い出しながら 公園の き をながめた
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