消費税を含む税制改正の議論を3月から始めるという菅直人副総理兼財務相発言は、自民党にも波紋を広げている。民主党のマニフェスト(政権公約)と絡めて批判できても、鳩山政権が消費税論議に踏み出せば、自民党が狙う「財政健全化」という民主党との対立軸はぼやけ、参院選の公約作りにも影響しかねないためだ。(2面参照)

 谷垣禎一総裁は14日、神奈川県箱根町での講演で菅氏の発言に触れ、「結局、マニフェストの根本構造が維持できなくなったと自白しているに等しい。主張への責任を取ってもらわなければいけない」と批判を展開した。自民党は民主党の政策の財源問題を指摘し続けてきただけに、15日の衆院予算委員会でも田村憲久政調副会長が菅氏を追及した。

 自民党は与党時代の08年12月に策定した「中期プログラム」に「経済状況の好転後に消費税を含む税制抜本改革を11年度より実施」と明記し、09年度税制改正関連法の付則にも盛り込んだ。野党転落に伴い税制改正の実権を失ったとはいえ、消費税率の引き上げ論議に消極的だった鳩山政権との財政健全化へのスタンスの違いを参院選の公約で打ち出すことを検討していた。

 こうした状況での菅氏の「方針転換」について、自民党政調幹部は「消費税を正面から議論する方が自民党との関係で良いかどうか、(民主党は)参院選直前に判断するはずだ」と述べ、政府・民主党による揺さぶりを警戒する。別の党幹部は「消費税問題を参院選の争点から外してもいいだろう」と語った。【中田卓二】

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