民主党の小沢一郎幹事長の資金管理団体を巡る事件で11日、石川知裕衆院議員が離党届を提出したのを受け、政府・民主党は「石川議員個人の形式的なミス」として事件の幕引きを図りたい考えだ。しかし、自民党など野党は引き続き小沢氏の政治責任を追及する構えで、小沢氏に幹事長辞任を求める世論も根強く、政府・民主党への批判が沈静化する見通しは立っていない。

 離党届を受理した小沢氏は11日夕、党本部で記者団に「マスコミをはじめ大きな騒ぎになったので、迷惑をかけてはいけないと本人が決断した」と語り、混乱を収めるための離党だと説明した。地元の北海道帯広市で記者会見した石川議員も「小沢幹事長に判断を仰いだり連絡を取ったりしたことはない」と述べ、自身の離党が小沢氏の責任論に波及しないよう腐心していることをうかがわせた。

 しかし、鳩山由紀夫首相は10日、記者団に「起訴されたという事実は重い」と語るなど、石川議員に離党を促したと受け取れる発言を繰り返してきた。石川議員が離党も議員辞職も否定する記者会見をした9日には周辺に不快感を隠さず、衆院予算委でも「党としての判断も当然出てくる」と答弁していた。

 12日には衆院予算委員会で「鳩山内閣の政治姿勢」をテーマに集中審議が開かれる。野党側は「政治とカネ」問題を徹底的に追及する方針で、その前日というタイミングでの「駆け込み離党」には、国会での追及をかわす思惑もちらつく。石川議員も離党の理由に「予算審議の最中」であることを挙げた。

 ただ、どんなに「自発的離党」を強調してみせても、小沢氏の責任論を否定する材料にはなりそうにない。自民党の大島理森幹事長は11日、栃木県小山市での会合であいさつし、石川議員の議員辞職勧告決議案の採決や、小沢氏の参考人招致などが実現しない場合、10年度予算案の採決には応じられないとの考えを示した。大島氏は「(民主党に)国会の場でしっかりと結論を出してもらわなければ、簡単に予算の採決に臨むわけにはいかないという決意だ」と強調した。【木下訓明、念佛明奈】

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