現在の日本が陰で行っていること。
既に、1ドル360円から、90円に円の価値は4倍になり、世界中の
金融市場で暴れまわっている。
これがアメリカの不動産バブルと崩壊、ヨーロッパでのユーロ統合後の
ドイツ以外の国で起きた不動産バブルと崩壊の資金源になった。
これらのバブルの資金が約10年間日本からアメリカ、アメリカからEUへ
流れたため、過去10年間円安が続いた。
リーマンショック後、資金回収が始まり、円高基調に転換したが今度は
取っぱぐれのないIMF経由の貸付に日本政府が大々的に乗り出した時は
驚いた。有り余る外貨準備を担保に貸付金を準備するなんて恐ろしい。
日本の支配層は、世界中の債務国から富を巻き上げ続けるつもりらしい。
”国際投資金融取引に長けた人材”を育成する必要などないと思う。
これだけの体制を作った時点ですでに国際投資金融取引に長けた人材が
隠れているが日本には十分いる。
この体制を維持出来ているのも、”代替品のない資本財を作る能力”が
あるからこそ。この仕組みを維持できる人材を育成することが重要。
実際に、細川政権時には1ドル=80円であったが日本からアメリカに
自動車や家電製品をバンバン輸出していたし、ユーロ発足時一時1ユーロ
90円まで下がったこともある。当時は中国が世界の工場になっていないし
世界中に”失業者”を輸出していなかったが、中国が”失業者”輸出し出した
時に、日本はいち早く中国の安い人件費を”利用”する方法を編み出した。
それが資本財を日本国内で製造し、組立てのために中国に輸出。組み立て後
中国から世界中(日本含む)に輸出する。
こうすることで、利益を確保して安い組立ての人件費のメリットを享受しつつ
例えば中国元が上がれば、組立て工場を閉鎖してより安い国に移ることを
可能にした。
アジア諸国は、代替品のない資本財を作る能力がないため、外国資本の
企業でも、製品用の資本財を日本から輸入する必要がある。
これが、日本がいつまでも膨大な貿易黒字を維持している理由。
膨大な貿易黒字で獲た余剰資金を、海外に投資しその配当金等の所得収支の
黒字が今では貿易黒字を凌いでしまっている。
要は、日本は日本国内に投資するより効率よく儲ける方法を海外で、しかも
製造業分野で見つけてしまった国。外国から利潤を獲ても、日本国内に
投資することはないため、デフレが進み、世界一の債権国であるため
円高が進む。
製品をつくるために必要な資本財を押さえていること。
例えば、液晶テレビの場合、韓国、中国、台湾は、製造機械、素材等を
日本から輸入して組み立てているのみ。このため手元に利益は残らない。
自動車産業、家電産業、航空産業、原子力産業等々あらゆるところで
同じ構造が出来ている。
中国、韓国は、鵜飼の鵜であると前々から言われている。
つまり、代替品のないものを押さえているため、利益を確保できる環境を
維持出来ている。