シンポジュームにコメンテーターとして登場した Susan Stroud さん(Innovations in Civic Participation 代表)は、ホワイトハウスで社会政策をつくってきたこともある市民活動家で、98~2001年にかけ、フォード財団で若者を活性化させるプロジェクトをやったときの話をしていた。


「世界のどこを見ても、若い人たちが社会のアクターとして活躍することに対 する投資が不十分である」「若い人にはアイデアや情熱があっても、それを 活かすための場や制度が不十分である」
「若い人たちの価値観や行動パターンや技能を考えると、私たちは楽観的な気 持ちになれる」「アメリカではこの10年ほど、20代前半の人たちがいろ いろなNPOを作っており、ここで、いろいろな経験を分かち合い、協力しあ っている。野球チームをきっかけにしてプロになるのと同じように、これが より大きな場に飛躍していくきっかけになる」
「世界各地で活動してきたが、若い人は決して無力でも無気力でもなく、熱意 と関心を持っている。若い人たちが無関心、という言い方は間違っており、 気力の問題でなく、構造的にチャンスがないのである」


 アメリカでも日本と同じらしい。彼女は、フォード財団の支援でアメリカで若者のチャンスを広げ、そのやり方を中年米に移転しようとしている。今あるアメリカの雰囲気を伝えた。


 社会起業は、アメリカでも若い人に人気が高い。一昨日、ソーシャル・ベンチャー・ネットワーク・ジャパン設立の会合に出たが、200人ぐらいの参加者の半分以上は若い人だった。社会起業の集まりは、どこでもそうだ。


 アメリカでは、スーザンさんだけでなく、こうした若い社会起業家を支援する活動はずいぶんある。Ashokaフェローなどはそれだ。 それに比し、日本はまだこれからで、なんとかしなくちゃ、という所である

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前回、Project Impact のことを話したが、似たのがいくつかある。
ApproTEC(Appropriate Technologies for Enterprise Creation) は、サンフランシスコにある非営利法人だが、ケニアで手動の灌漑ポンプを現地生産し、農家に売っている。


これを使うと、乾季にも農産物の生産ができ、農業生産高は3~5倍にもなる。さらに手動灌漑ポンプ産業がおこるので、生産と流通で雇用が増える。

このプログラムは、社会起業の成功事例の代表となっており、アメリカの論文にはしばしば登場し、受賞歴も多い。このモデルは移転しやすいので、アフリカや南アジアでも応用され、インパクトが世界中に広がっている。Project Impact も、インドで始まったばかりだが、あっというまに世界中に広がるのだろうと思う。


グラミン銀行とACCION International は、マイクロファイナンスの二大巨人で、前者は南アジア、後者は中南米で小額融資をやっているが、慈善の援助を受けるだけだった貧困層が起業家となり自立し、市場経済を通じて貧困問題を解決するモデルに挑戦している。


ASHOKA、ENDEAVOR GLOBAL INC.も社会起業家を育成し、貧困から脱するモデルをつくろうとしている。


経営学者 C.K.プラハラが書いた「The Fortune At The Bottom Of The Pyramid」は、富のピラミッドの最下層にいる最貧層は、人口が40億人と巨大で、貧しいとはいえ消費しているので、多国籍企業200社(うち日本が40数社を占める)は、このマーケットを開発し、成長させて市場として狙ったうえ、貧困問題を解決せよとすすめてる本である。


以上、どれにも共通してるのが、途上国の経済開発は、政府援助や国際機関の援助でなく、市場の力でやるという新しい思想に基づいている点である。

日本には、まだなじみのない考え方で、日本の実例もないが、アメリカの社会起業は、すでにこの地平線に達している。彼らは、こうした現象を慈悲深い資本主義、慈悲深い起業家と自ら呼んでいるが、社会起業が進化した結果、経済開発理論のパラダイムは、全く変わってしまったのである。


アメリカの社会起業が、5年ぐらいでここまで到達してしまったことに私はショックを受けた。初めはアメリカのどうしようもない社会問題の解決から始まったが、やっているうちに、似た問題は世界中にあり、アメリカ流手法で解決できると気づき、猛烈なスピードでこの新しいアメリカ文化が世界中に拡散しているのである。

なぜ、こんなことが日本でできなかったのか、私は呆然として考えている。

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Ashoka のビル・カーターさんが説明したアショカフェローの代表が、Project Impact, Inc . の David Green だった。アショカが、今誇りたい起業家である。
大西たまきさんのコラム で、PBS(Public Broadcasting Service)の特集番組「ニュー・ヒーローズ」に、グラミン・バンクのムハムド・ユヌスと並びグリーンが登場しているそうで、有名人である。


ここは、バークレーに本社があり、リバース・エンジニアリング(製品の構造や仕様を明らかにし、類似品をつくること)によって、補聴器やコンタクトレンズ、手術糸などを安くつくり、途上国の貧困をなくすことである。

リバース・エンジニアリングと、貧困はどんな相関関係があるのか。


Sir John Wilson(非営利法人の有名なリーダー)は、貧困と体の不具とは相関関係があり、不具が軽減されると仕事がみつかり、貧困が軽減することをいくつかの事例で確かめた。そこで、安い価格の医療器具が提供できれば、不具が軽減し、貧困がなくなる。Wilson は、99年に医者である David Green に薦め、2000年に実現のためのフィージビリティ・スタディを開始し、3年後にインドで事業化した。


このプロジェクトは、慈善で補聴器を配るのではなく、補聴器産業をインドで起こす経済開発である。

2003年、インドでの生産は、初年度30万ドルの売り上げをあげた。インドで補聴器は、一個1500ドル、それが60ドルで可能となったので売れた。


WHOは、世界中で聴覚障害者は2億5000万人、年600万セットしか売られてないので、グリーンの試みは、無限の市場を相手にしており、成功すると評価されている。


この”Affordable Hearing Aid Project ”は、Rockefeller と Cisco Foundations が支援しており、2002年に、世銀の”発展途上市場でのイノベーション競争”で勝利を獲得している。


実は、ブラジルやインドのようなエマージング・マーケットを支援するのは、慈善でなく経済開発でやるべきだという考え方は、この数年アメリカに登場したもので、あっというまに広がり始めている。
昨年、ビジネス書として話題になった「ピラミッドの底の富」は、その富の開発を世界に200社しかない多国籍企業がやるべきだと提案し、プロクター&ギャンブルやユニリーバの成功した先進事例をあげている。

ピラミッドの底とは、一日2ドルで生活している最下層の貧困層だが、そこで起業家を育成し、所得を増やし、消費者として育てる試みである。グラミン銀行のマイクロ・ファイナンスもこの層を相手にしている。


Ashokaは、社会起業でそれをやっているのだと、聞いてる人たちに示したのである。
開発途上国の開発援助論は、もう古くなり、援助のコンセプトが世代かわりしているが、Ashokaは、その先端に立っていると自慢した。日本ではまだなじみなのない考え方なので、カーターさんの意図は、聞いていた人にどのくらい伝わったか疑問であるが、日本もリバース・エンジニアリングは得意なことでしょう、やったらどうかと、薦めてくれたように聞こえた。

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Ashoka の創設者のビル・ドレイトンもビル・カーターも金持ちではない。二人とも、マッキンゼー → EPA(環境保護庁)→ Ashokaのキャリアで、30才代の半ばで、Ashoka を設立した。誰が二人に金を出しているかは、誰でも知りたいことである。


カーターさんは、カネを出してるのは、成功した起業家が64%、企業と助成財団が22%、個人が14%で、政府のカネはゼロ、この公的資金ゼロを特に強調していた。
Ashoka の事業は、気前のよい成功した起業家がいて成り立っている。今の日本ではそれがいないのでできないが、将来に期待。


成功した起業家が、もうけたカネを同類の起業家に出し、さらにもうけるのは普通のことだが、カネを生まない社会起業家に出しているのが新しいことなのである。

しかもその出し方が、社会起業家に直接出すのでなく、Ashokaのような所を経由して出しているのが、新しいやり方である。


今回、カーターさんが、アショカ・フェローの代表的な例として説明したのが、Project Impact, Inc.だったが、もっと日本人好みの事例があるのにと思ったが、カーターさんなりの言いたいことがあってそうしたのだと思う。それは次回。

社会起業家がつくりだすソーシャル・バリューは、経済価値と社会価値がブレンドされた「ブレンデッド・バリュー」だが、社会価値が計数化できなくても、私たちは、直感でその価値を見抜き、正しい判断ができる。


というのは、計数化できないのは、自尊心、心の回復度合、人間らしい生活の度合い、抑圧からの開放度、人権の回復度とかであるが、こういうヒューマンニーズは、容易に直感で判断ができ、人によって判断のばらつきが少ない。


実は、こんなことは日常生活ではしょちゅうやっている。昔の日本には、地域に互助組織や頼母子講などがあったが、メンバーの道徳観、倫理感は同じで、メンバー間の判断は大差なくまとまった。


こうしたことが有効なのは、生活のベースとなっている思想が同一であることが必要で、アメリカのような人種混合社会では、数値化の必然性は日本よりも高いのかもしれないが、REDF のシンシアさんも、日常感覚で判断できるといっていたので、同じ感覚である。


この説だと、計測できない部分があっても、評価のツールは役立つ。価値の半分は貨幣価値で換算し、残りは直感でいいのである。

社会起業家がつくりだす価値は、経済価値+社会価値が混合したものでブレンデッド・バリュー、前者は測定可能、後者は不可能。


REDF のシンシアさんは、直線の左端に Economic と書き、真ん中に SocioEconomic、右端が Social 、この三つの価値があると説明した。これがブレンデッド・バリューである。

ビジネスの経済価値にも実は社会価値がついているが、それは無視し、経済価値だけで考えるが、社会起業の場合はそうはいかない。


問題は、両者の混合割合で、事業分野によってことなるので、一様に考えない。一様に考える弊害について、シンシアさんは、くどいほど言及していた。


測定しやすい事例は、行政サービスに代替したときで、イギリス、アメリカ、日本のどこではかっても、社会起業家のほうが、コストが数分の一と出てくる。社会起業家は、タックス・セービングである。日本の市場化テスト法はこれ。

また、ブログでもずいぶん書いたが、途上国で起業家を育成し、貧困を撲滅したり、経済を成長させる社会起業があるが、この成果も測りやすい。


難しいのは心に関することで、ホームレスの撲滅、虐待からの救済、幼児労働からの解放など、人間らしい心の回復は測定不可能。

しかし、心に関することは数値化できなくても、その正否は直感することができるので、正しい判断ができるのだが、それは次回。

8月27日、29日、30日に、アメリカからASHOKAとREDFの経営者を招き、社会起業家が創造した「社会インパクト」を測定する会議をやった。その議事録 。何回か、その感想を書いてみる。


アメリカでは、測定研究がずっと進んでおり、このブログでも紹介しているが、今回の試みは、それを日本人の社会起業家や研究者がなまで聞き、どう感じたかがわかり、大変面白かった。

日本の社会起業家は、自分の事業が与えたインパクトの大きさを知りたいと思っている。社会起業家になるような人は自信家なので、自分の大きさを目にしたいと思っている。


そういう点で、期待して始まったが、結論からいうと、そう簡単には測定できないことがわかって、がっかりであった。事実、日本の事例を実際に測定する試みは、いろんなことがあって失敗した。


REDFのディレクター シンシアさんは、「理性と心のパズルを解く」ようなものといっていたが、彼女自身は、「測定には目下懐疑的だ」といっていた。
彼女は、社会起業家へ支援サービスを提供する部門の責任者で、直接測定をやっていない。測定の仕事は、財団が研究資金を外部の学者へ委託してるので、批判的な立場が取れる。


測定できない理由は例えば、ホームレスが、アパートに住み、仕事についたとき、自尊心も回復するが、その大きさを測定しようと、心理学者などと測定法の研究をしたが、見事に失敗したそうだ。
社会起業は、人々の心にポジティブなインパクトを与えるが、その計量化ができず、「心のパズルが解けない」のである。


これ、科学技術の基礎研究に似ており、社会起業の評価研究は、まだ基礎研究の段階である。


シンシアさんが、もう一つ強調したのが、変化の理論からスタートし、事業展開をやったあと、初めに戻って点検する点である。


変化の理論とさかんに強調していたが、別に大理論があるのでなく、伝統的な手法で社会問題を解くのでなく、起業家的な手法で解くことで、実行のあと、再び初のアイディアに戻って比べ、どのくらい乖離してしまってるのか、どのくらい実行によって進化してるのかを振り返ることである。次は、そこから進めという。これは大切なことである。

社会起業評価の結論2

テーマ:

前回の続き、社会起業家評価の8項目から15項目。
8、(社会起業家の)プログラムと直接的な支援から手にいれた知識を信じることこそ、ファンディングを正当化させるに十分なものであり、(その知識は、目前の困っている人々の)生活を改善しようと、もっとすばやくファンディングの決定をすることを正当化させるに十分なものである。
何十万人の人々が、生活を改善したいと知ることが、決して再現することのない変化の理論仮説を根拠あるものにするよりも、効率的なフィランソロピーには重要である。
(現実離れし、理論の精緻化だけに関心を持つアカデミズムを批判している、日本の学者がやることであるが、アメリカにもあるのが驚きである)


9、(プロジェクトを)精査し、(社会起業家と)協力関係を築き、高いかかわりを持ち、ファンド先にかかわる人の割合を伝統的な財団よりも高めることが、メリットをもたらすのは明らかである。


10、いくつかの財団が、社会起業の分野では寄付先と一層かかわる方向に向かっており、成果を上げようとし、制限のないオペレイティングサポートを増やしている。
(財団は、社会起業のメインバンクのような機能をはたし始めた)


11、社会起業家精神の分野では、外部の検証のないファンドの受け手が作った自己評価報告の信頼性は、急速に減少してきている。


12、(ファンドは)さまざまな分野で、しかもそれを横断的に仕事をやるので、受け手をサポートできるような深い専門性を持つのが難しい。そのため、ファンダーは、複雑な社会問題の多面性に焦点をあて、(問題を解決するために)一貫した計画に組み立て、大きなゴールへ向かって圧倒的に前進することができない。さらに、ファンダーは、お互いに関係を持たず、そのために個々の活動をたし合ってシナジー効果を創り出すようなことができない。(ここは、旧来の古い保守的な財団のやり方を批判している。)


13、一層厳密な研究なくして、人々は、まさに見つかった新しいアイディアが、かって試みられた他の方法よりも、与えられた問題へのアプローチでもっと効果的かどうかを知ることができない。


14、非営利分野は、企業世界の50年前と同じ段階にある。50年前とは、学界、コンサル会社、(経営の)実務家によって、マネジメントや効率性や戦略の一般理論が開発され、生産性高く広がる以前のことである。


15、この限られた評価の研究をやってみて、社会起業家精神の分野は、個々(の社会起業家)が自分で開発したもので満ち溢れているが、彼らの経験は、新参者が便益を得るほどの知識として、まだ一体化されてない。この報告書は、その方向へのスタートになるのを望んでいる。

社会起業評価の結論

テーマ:

「Measuring Innovation」(社会起業家精神分野の評価)を書いたMark R. Kramer(Foundation Strategy Groupの創設者、コンサル会社、ボストン、サンフランシスコ、ジュネーブ、ハーバード大学ケネディスクールのコーポレート・ソーシャル・レスポンシビリティブのリサーチフェロー)の社会起業家評価の結論は、こうである(私が15項目に分けてみた)。


1、社会起業家精神が、財団と個人が行うフィランソロピーの役割に、新しく、顕著なビジョンをもたらした。この(評価眼を根本から変える)基礎的で、これまでとは異なった視点が、(非営利法人を評価する)評価の目的と実践に影響を与えている。
(社会起業家が、既存の財団へ強烈な影響を与えた)


2、社会起業家へ資金を出す人々は、ビジネスライクな心になり、利用できるデータや個人の体験から得られるものによって、(財団がやる)仲介の仕事を効果的なものにしたいと思っている。


3、資金の出し手が強調したいのは、アイディアをすばやく実行し、すばやく広げ、こうしてファンディングのテコ効果をできるだけ極大化することに注力することである。
(社会起業を育成し、その広がりをすばやく極大にする思考は、日本に欠けている思考法である)


4、資金の出し手は、情報と評価を特別に価値あるものと考てるが、それは、タイムリーに、効果的に、レバレッジを大きくする機会を認識して、(ファンディングの)インバクトのスケールを大きくし、寄付の受取人への支援を増大したいからである。


5、財団は、もっと責務を広げ、(社会起業家を)”そのアイディア”が成功するように導いたら、彼らが作り出すソーシャルインパクトは、はっきりと増えるはずだ。


6、財団が、ニューアプローチによって長期展望をもてば、政府が大規模にやってきたことを時代遅れにしてしまう。


7、コストがかかる厳密なアカデミックレベルの評価は、賞賛すべきだが、(評価が終わる)その遅さによって、自らペナリティを受ける。仲介の仕事が、一時、ある場所ではたらいていても、後年、異なる環境下で常に役立つとは限らない。

8項目以降は次回。


社会起業の評価というので、評価のイロハニが書いてあると思ったがそうでなく、財団が、”社会起業家のカガミ”にわが身を写し、写った姿を見て反省し、わが身を正す話である。意外な展開になってきた。

社会起業家の評価2

テーマ:

前回の続き、社会起業家賞の8項目以降の評価項目はこうである。


Ⅲ、起業家精神 ー 容赦しないディシプリン、ソーシャル・インパクトのために、(組織)内外のリソースを 活気付け、環境を変えることによって断絶をつくりだす
8、リソースを活気づける能力
 ハイレベルなリソースを引き出し、個々人と組織のモチベーションを刺激し、何事かを起こさせる能力
9、リソースの効率的な活用
 少しで大きな実行をなす能力
10、パートナーシップ戦略
 組織の能力を拡大するパートナーを選び、さらなる成長にドライブをかける
11、変化に加わり、変化に適応する
 変化のための韻律があり、迅速な組織対応を創造して、新しい機会を開発することにより、進歩を明示
12、起業家文化
 強力なマネジメントチーム、それはクリアなビジョン、情熱、大望、創造性、柔軟性、アカウンタビリティをともなっている


Ⅳ、イノベーション ー 組織がもっているビックアイディア、問題解決策を提案しているビジネスモデルの独創性と強さ
13、ビック・アイディアの力強さ
 ユニークな洞察 - 社会問題を新しいパワフルな方法で解決、そのインパクトは増大し続ける力を秘めている
14、ビジネスモデルの中のイノベーション
 パイオニアであるイノベイティブなオペレイティング・システムまたは組織構造
15、イノベーションを極大化する
 ニューアイディアを生み、アイディアをディシプリンにし、アイディアが完成するのを目撃する


Ⅴ、持続性 ー 拡大に向い、成し遂げたソーシャル・インパクトとそれにともなうビジネスモデルを維持する、ビジネスモデルの潜在力により組織成長の大望を達成する
16、リソース・ストラティジー
 多様化され刷新された収入のリソース、それは圧倒的なビジネスモデルであり、変化の理論と整合性を保っている
17、マネジメントとオペレーションの強さ
 効果的な経営陣とマネジメントチームがあるか、タレントをリクルートし、事業環境を洞察し、信じがたい成長戦略があるか
18、環境が変わったときへの用意
 潜在している挑戦時期を早期に見分け、柔軟に応える能力


以上が、社会起業家評価の18項目である。
拙い翻訳でわかりずらかったかも知れないが、アメリカの社会起業評価のコンテンツが、どんな姿をしてるのかを一瞥するのに役立ったと思う。日本にはない現象なので、翻訳といっても、相当する日本語の概念や言葉がまだないので、伝えることはほんとは難しい。


アメリカでは、社会起業を評価することによって(当然、ダメだと評価するのでなく、社会変革に有用だと評価するのだが)、社会サービスを提供している行政と、社会貢献活動に熱心な企業に代わって、社会起業が、社会変革の主役だと宣言し、その先端的なトレンドを一層加速しようとするのが、社会起業の評価なのだと思う。


この新しい評価は、旧来の非営利法人や、企業の社会貢献活動や、行政の社会サービスを破壊するだけの強力な力を持っている。評価は、まさに、ソーシャル・イノベーションの起爆剤となった。この評価に、若い英知が結集しはじめたのは頼もしいことである。まだ日本にはない現象だが、それが起こるのは時間の問題だ。