自治体に外資が進出

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8月14日の朝日新聞一面に出ていた「地方債、外資が熱視線」がいい視点の記事でした。


来年1月から外資が保有する地方債の利子が非課税になる、地方債は国債よりも高利、過去に自治体のデフォルトがほとんどないなどの理由で外資が自治体に融資したり市場から地方債を買ってるというのです。


さすがは外資、自治体を有利な投資対象だと見抜いたのはさすがです。


フランスのデクシア・クレディ・ローカル銀行が昨年末日本に進出し、既に1800億円を融資、市場から4300億円の地方債を購入したそうです。この銀行、世界の自治体を顧客にした専門金融機関、それが日本を狙いはじめたのです。


進出1号がうまいことやってるんですからあとに続くところが出てきます。


横浜市は昨年10月A&Pの格付けをとりAA-、投資適格ランクでした。3月に発行した30年債は予定の100億円をこえる応募があり150億円に増額して発行した。東京都と福岡県、京都市はムーディーズでAa2と横浜市よりいいランクの格付けになり、外資からの調達ができます。


郵政民営化で財投資金がもう使えない、都銀や地銀が昔のように自治体のいいなりで資金を貸してくれないなど、自治体が外資に頼らざるをえない事情があるのです。


こんなところから資金を導入すると、財政再建を厳しく迫られる、情報公開を迫られるなど、ようしゃのない改革プレッシャーがかかり、待ったなしの改革を迫られます。


日本の銀行も自治体にたくさん貸してますので、遠慮がちな姿勢をかえて自治体に改革を迫ることも考えられます。


外圧によるリストラや改革、これは改革のいい旗印になりもう抵抗運動はできない、いいことです。


今年は政府の三位一体改革で地方交付金や補助金が減りはじめ、どの自治体も一層のリストラを迫られてまが、加えてこういう市場を通じた改革プレッシャーがかかり、自治体の改革は自ずから加速します。


市場を通じた自治体の改革なんて数年前には予想外のことですが、来るべきものが来ました。


こうなると自治体から落ちた事業で社会起業の出番になります。自治体が社会起業家を育成して地域のサービスをになってもらう時代はもう始まっているのです。


社会起業家にとってはいい時代になってきました。

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夕張市の退職者

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財政破綻した夕張市の退職者が明らかになりました。
・3月末までの退職者数が152人、職員309人の半数が退職
・計画では83人だったが倍増し、09年度の目標を達成
・退職者は、部長職が12人全員、次長職も11人全員、課長職は32人中29人、主幹職は12人中9人、係長・主査職は76人中45人、一般職が166人中46人
・残っても給与の平均30%カットで、42歳モデルで年収が4割減の370万円程度になるために生活できずに転職


管理職がほぼ全滅とは破綻効果はすざましいもので、退職のしすぎです。再建計画をつくった人たちには予想外のことだったでしょう。次の破綻にはよい学習効果になります。


幹部不足は、抜擢だけでは間に合わないので、当面北海道庁から人がきて行政機能の低下を埋め合わせるようですが、そうこうしているうちに、民間から中途採用によって埋め合わせることになるだろうと思います。


民間の経験では、退職後新しい仕事になれるのに、普通は半年から1年ぐらいですから、1年は混乱が続きますが、これがすぎれば落ち着きますので、1年間、道庁や札幌市などから支援人材を送れば解決するのでは。


だいぶん前に、ある若手市長と起業家タイプの自治体職員の話してるとき、日本の自治体には優秀な人材がいるので、市役所内の自己変革ができるんじゃないかといったところ、血相を変えて、若手にはいるが高年齢層はだめだ、高年齢層が市役所に入ったときは高度成長していたので、いい人材は企業に行って市にはこなかったといい、ふだん市長が苦労している話しを始めました。


これは今でも印象に残ってる話で、なるほどそうなのかと思いました。若手職員が新しいことを提案してもじゃまするのは中高年の管理職だという話は、さんざん聞きました。大企業でも似たようなものですが、自治体の方が程度がひどい状態です。


こんなことで、夕張市のように管理職がいなくなるのは、悪いことばかりではなく、雨降って地固まるで、俊敏な市役所へ自己変革できるチャンスです。これから続く自治体のために、ベストプラクティスとなるモデルをつくって欲しいものです

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第3回ハマリバ収穫祭

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横浜市の職員がやっている改善・改革運動の発表会が12月19日に開港記念館であり、審査員とコメンテーターとして参加しました。


標語は「怒涛の改善連鎖、3万人の職員よ、今こそ改善の波に乗れ」です。自治体職員の自主的な改善運動は、ずいぶん広がってきてますが、横浜市はその奔りです。


この運動の狙いは、市、区の縦割り組織を横に串刺しにして、ある所の成功を横に広げること、数人のチームの挑戦を職員3万人に広げることです。


予選を通過した12案件から大賞になったのは、港南区サービス課保育園係の「温かいご飯を市立保育園で初めて提供」でした。港南区では市立保育園が増え、そこで区職員、保育士、給食係が協働して温かい給食を出すことに取り組んだ話でした。準大賞は、健康福祉局障害福祉課がやったクッキー工場をつくり、障害者60人を雇用した事業でしたが、私はこちらの方が事業性が高いと評価し1位に投票しましたが、保育園のほうがいろんな人が参加した点が評価されたんでしょうか、大賞になりました。


私は1回目のイベントにも参加しましたが、3年で横に広がり運動は定着してきた感じで、初めは数十人の運動だったものが、数百人の運動に広がってきたと実感しました。また、市民活動と連携した活動も予想外に増えており、市と市民が協働するなんてことは当たり前の時代になってきたんだ感じました。


最後に中田市長の挨拶がありましたが、
・職員の工夫に感謝し敬意を表する
・ある所の成功を流通させて工夫の連鎖を起こしてくれ
・来年以降もこの運動を継続する(関係者には3年で終わりになってしまうんではという心配もあったようなんですが)
・夕張市のリストラは、横浜市でもやってきたリストラばかり、横浜はそのくらいがんばってきたが、それでも予算を組むのが大変、将来を不安に思うだろうが、職員は自分で考えて先に進み、市民のサービスを創造して欲しい
というような内容でした。


帰り道、後ろにいた市の中堅幹部らしき数人が、市長の話は緊張感があってよかった、名演説だと話してましたが、見舞われた苦難は、職員に共有されてるんでしょう。


いいイベントでした。


来年から、自治体の改革は待ったなしで実施されます。社会起業家、公民起業家はいよいよ出番になることを確信しました。

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嘉田滋賀県知事

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12チャネル「カンブリア宮殿:もったいない・新幹線240億円の新駅計画にストップ」をみました。かだ知事は、予想外なことに自民党系の知事を破り当選しましたが、どんな新しいことをやるのか注目しています。


かだ知事の毎日の行動は『嘉田由紀子、ブログ日記「かだ便り」』 があり、ときどきみますが、事務当局の説明会議、市町村からの陳情、イベントでの挨拶など、これでは新施策を思索し、それにエネルギーを投入する間がない、消耗するだけだ、どうするんだとうろと疑問に思ってましたので、この辺りのことを知りたいと思ったのです。


女性として有利な点と不利な点を聞かれ、知事選挙では女性票をもらい当選したが、学界(前職は大学教授)、地方政治とも男性社会、女性は2~3倍もの努力をしないとやって行けない、大学にいたときもそうしてたので、知事になってもそうしてると、芯の強い、したたかな人物の印象を受けました。


新駅凍結問題で、賛成派の県議会議員や地権者から凍結方針を追求されたとき、にらみ返したクールな目線に、信念の強さを感じました。


「もったいない」は、仏教用語で自然に備わった力を発揮しないことをさした用語、自然の力を発揮させるのが環境対策だと言ってましたが、なるほどです。


さて、司会の村上龍さんは、さずが鋭い質問を発してました。
・新幹線駅問題は、地震で被災し仮設住宅に住んでる人やいじめ問題にあっている地域から見ると贅沢な問題である、そんなことでいいのか
・新駅建設に賛成してる人は中高年のおじさんばかりでへんな感じだ、新駅をつくり、駅前をにぎやかに開発するのが賛成派おじさんの夢なのではないか、理屈でいくらぎやかにならないと説得しても、夢を信じてる人なので納得しないのでは


前者の質問には、かださんは、その通りと感謝し、後者の質問には、思っても見なかった様子ででした。


新幹線に夢を持つのはもう古臭いことですが、夢見てるので仕方ない、古い夢を覚まし、代わる新しい夢を提案しなくてはというのが私の感想です。


かださんは、昔のような地域社会を復活すると言ってますが、自治会、町内会、消防団、農業組合。。。のような活動の復活を考えてるらしいが(ブログ日記にそんなことが書かれてます)、今さら復活するわけはない、新しい仕掛けを提案しなくてはいけませんが、これがない、社会起業家がそれをやると言えばいいのにと思います。


また県の特性やかださんのキャリアーから、環境産業立県が似合っており自然だ、そうなってないのは「もったいない」で、環境産業政策を打ち出せばいいのにと思います。


創造的破壊、破壊は古い政治ですが、そればかりでやっていると、創造はずっと先で待っている状態になり、やがて支持者に飽きられてしまう、パラレルにかだ型創造をぶち上げなくては、その種はいくらでもあるのにと思うのです。

もったいないことです

岩手県滝沢村

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この前の日曜日、新聞のテレビ欄を見ていたら、テレビ朝日サンデープロジェクトで、民間を超えた自治体経営と出ていたので、テレ朝のHPを調べたら、滝沢村のことでした。テレビは見てませんが、滝沢村について調べたらこうでした。


・盛岡市の西に隣接し、岩手山麓に広がり、盛岡市のベットタウン
・人口は5万人強で市になれるほどの大きさで、村では日本最大
・産業は都市近郊農業で、県立大学なども立地している
・柳村純一村長が12年前に就任し、住民を顧客と考えて行政を展開、行政経営の優等生と評価されている(来月任期で退任)
・村役場のリストラに成功、係制、課長補佐、収入役を廃止し組織のフラット化を行う、担当部長、課長、一般職員の3階層にする→若手が活躍できるように変る
・経営品質向上プログラムを導入し、外部機関によるアセスメントと、庁内のセルフアセスメント(自己評価)を実施→住民との対話行政
・予算編成の庁内分権を推進、財政部門による査定方式から枠配分方式へ編成方式を変更→現場指向の予算配分


こんなのが縷々あり、いろんな行政経営手法がありますが、それを実施した優等生なんです。村のビジョンや長期経営計画にも、行政経営の教科書にあるような言葉が並べられています。


こんな事態を「民間を超えた自治体」とやったんでしょうが、民間から見れば当たり前のことで超えたわけではなく、おおげさな言い草で、低レベルの自治体経営では頭抜けて先に行った自治体経営ぐらいがほんとのことでしょう。


要は、自治体のリストラに成功し、職員にはやる気が出てきて、住民との橋も架かった事例です。


こういうのを見て不思議に思うのは、地域の価値の創造がないことで、それでも褒め称えてることです。価値が創造されないと、仕事は増えずに収入も増えませんが、このあたりが見えない。


ついこの間、新聞のインタビューで、アメリカのオレゴン州の知事が出てました。孤児→弁護士→知事になった人でキャリアがユニークでしたが、新産業の創造をやってます。


オレゴン州は、80年代から半導体産業の立地をすすめて成功したましたが、今度はオープンソースのソフトウェアを開発する産地を狙ってる。リナックスを開発したリーナス・トーバルズもオレゴンの住民になったらしい、シリコンバレーに住んでると思ってましたが、最近転居したらしい。こうしてトーバルズの周りにソフトウェアの開発者が集まってきている様子を話してました。来日したのもこんなことを伝えに来たのです。


私は、80年代の後半にオレゴンの投資環境調査に何度か行ったことがありますが、ちょうど富士通や信越半導体などが立地を始めたころで、半導体産業で沸いてました。


緑の多い所で、風光明媚、梅雨のような雨季もあり雨も多く、砂漠と違い日本人向きで、湖のある森でソフトウェアを開発するのは、なるほど創造活動に向いていると思いました。


これからアジアのソフト開発者は、ここに集積する感じがします。


地域で価値を創造するとは、こうしたことをいいますが、日本の自治体にはこれが欠けている。中央官庁のコピーを実施することだけやってきたので、自分で何かを創造する起業家精神が、組織内で機能しないからでしょう。


私は、こうした精神の持ち主は、自治体にもいると思ってますが、眠っていて開花しない。


例えば、寒冷地は、害虫が繁殖しないので有機栽培向きと聞きますが、それなら滝沢村は、その代表的な産地を目指せばよかった。北海道よりも大都市に近いので、村長12年の任期の後半6年でこれをやっていたら、今頃ブランドが確立してたかもしれない、現在、有機農産物は、圧倒的な供給不足の市場なんですから。


自治体のリストラは必要なことですが、当事者には不愉快なことで面白くない、そこで自治体自身が、価値創造事業を始めたらいいのにと思います。どこかに隠れてるスイッチをちょっとひねればいいことなんですが。

全国市民オンブズマン会議は、都道府県と政令指定都市の外郭団体について、常勤役員として天下っているOBの数、05年度の業務発注総額や随意契約の割合を調べた。(asahi.com 9月15日


市民オンブズマン連絡会議のHPにある調査方法(5月にメールで質問を発し、やり取りで8月までかけて集計したらしい)と集計結果はここ。
http://www.jkcc.gr.jp/13fukuoka/13fukuoka.html


都道府県:
(天下り数)
把握していない静岡、岡山の2県を除く45都道府県が回答、外郭団体数は1785、常勤役員数は2395人のうち自治体OBは1220人
(随意契約率)
把握していない沖縄県など12都県を除く35道府県が回答、外郭団体への発注総額3974億円のうち94%が随意契約


政令指定都市:
(天下り数)
15全市が回答、外郭団体数は513、常勤役員数1118人のうち自治体OBは573人
(随意契約率)
把握していない千葉などを除く12政令指定都市では、発注総額約2792億円のうち98%が随意契約


調査結果はこの16、17日、福岡市で開かれた市民オンブズマンの全国大会で報告された。連絡会議の事務局が書いたブログには、大会で「国及び地方公共団体は,外郭団体に対する業務委託の実態を調査・公表するとともに,委託業務のあり方,外郭団体の必要性などについて,市民が検証できるデータを全面的に開示すること」と決議されたと出ている。


手間のかかる調査のわりには、予想された範囲内のもので新味はないが、実数で示した点に迫力があり、価値がある。


市民オンブズマン会議は、各地の弁護士が主導して行政をチェックしているグループで、情報公開請求と住民訴訟を武器にしているせいか、全国大会での決議も「情報公開」を迫るだけだった。問題はどう変えるかで、その辺りの具体的な提案が欲しかったが、私の感想はこうである。


(指定管理者制度で、既に改善されてるのかも)
自治体の外郭団体は、9月2日期限で民間の競争入札にすることになっており(03.9の地方自治法改正、3年の経過措置のあと移行、移行期限がこの日)、これにタイミングを合わせて毎日新聞が調査(約100の自治体の外郭団体約3万の調査)を行ったことを8.22のこのブログで書いた。


毎日の調査では、2割が公募して民間へ開放、3割が特命施設(自治体ではなくては運営できないもの、だったら自治体へ戻せという声がある)と認定し自治体が継続運営、5割がまだ未定(解散や合併、自治体に戻すなど期限までにどうするか決める)だったが、市民オンブズマンが集計したのよりも、既に実態が大幅に変わってしまっている。


私は、予想外に変り始めてるなという印象を持ってるが、行政をチェックしてるんだから、この辺りの変化率の評価が欲しい。


(非効率な組織はもういらない)
都道府県と政令都市の発注総額は6800億円、天下りOB総数は1800人、一人1000万円の年収として1800億円、三分の一弱が役員人件費で、加えてオフィス賃料、通信費、光熱費、旅費。。。などの経費を考えると、管理費が4割以上にもなっている公益法人の姿が浮かぶ。

外郭団体の狙いが、市民にサービスを提供するのでなく、第二の職場を提供するのが目的になっていたので、こうなってしまうが、アメリカでは、公益事業の内部管理費の割合を1割にする議論が行われてるぐらいなので、こんな非効率な団体はいらない。組織を効率的に改組するのは難問だが、改組の具体的な提案が欲しい。


(民間開放でビジネスの需要を創造)
中央官庁では、各省庁が05年度に天下り先企業などと随意契約で発注した3万件、2兆2000億円のうち、67%にあたる2万3000件、1兆5000億円の事業について、今年6月に、競争入札などに改める方針を打ち出している。

これに習えば、外郭団体への発注額は6800億円で、7割が競争入札だとすると、4700億円が民間に開放されて、地域の需要になり、地域振興に役立つ。


などなど、安閑としていられた自治体の外郭団体は、国の方針や自治体財政の再建に圧されてピンチに陥って混沌としてきているが、08年度施行の新公益法人改革法に合わせて、すっきりとさせられてしまうんではないかと思う。

この過程で、地方の社会起業家にとっては、活躍の場ができチャンスが到来するので、望んでいた変化である。

毎日新聞は、指定管理者に民間がどのくらい選定されたのかの調査を 行った。


指定管理者とは、自治体の公共施設の管理運営を民間に開放する制度で、9月上旬が選定の期限だからである。


毎日新聞は都道府県、政令指定都市など96自治体を調査したが、対象施設3万1000カ所のうち、
・指定管理者を公募した施設は計6955施設で、その6割近くは、第三セクターなどの自治体の外郭団体が選ばれて、4割が、NPOや民間企業など
・外郭団体など従来の管理委託先がそのまま運営主体に指定された「特命施設」(独自なノウハウが必要な施設なので民間に開放できない)も約8600施設あった
・民間への開放は2割弱に過ぎなかった(上記の公募施設と特命施設の合計のうち、自治体関係団体が8割)
・公募方式では、選定委員会が応募者の事業計画や財務状況、実績などを審査するが、選定会議を公開している自治体は1割弱しかない
・選定委員会のメンバーに外部の有識者などを入れず、職員だけで構成していたり、委員が選定された団体の役員だったことなど、透明性、公平性が問題の恣意的な選定


毎日新聞は、「小泉改革の目玉として始まった制度だが、選定の透明性、公平性の点で見直しが迫られそうだ」と結んでいる。


公募でも特命でもない残りの15,000近い施設は、自治体が直接運営したり、どうするか未定(運営をどうするか、廃止するか)、問題を先送りした施設が多いので、制度の狙い通りになっていない。


タイミングのよい記事だが、結果はどうもすっきりしない事態で、相変わらずだなという感じがする。


問題は特命施設、公共性のために民間に開放できないなら、自治体に戻したり、もう用済事業なら辞めよ(これが多いと思う)である。


特命理由も、残したいがための屁理屈だったりするので、特命理由を評価することが必要、これをやれば、公募が増えるはずである。また、選定委員会も、産業再生機構のように、事業評価の専門家、コンサルタントだったり、企業経営者だったり、MBAだったりでやらなくてはいけない。選定のプロセスを公開することも必須。


自治体の若手改革派は、形だけの改革と批判していたが、ふたを開けてみれば、少しは進んでいた印象である。さらに一押し、安部政権でさっそくやって、完成して欲しいことである。

札幌農学校

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昨年12月25日、このブログを書いたが 、8ヵ月後の8月11日に、当事者たかだ こういちさんからコメントをもらった。

「社会起業のビジネスプラン―などと評されると照れますが、なかなかいいことをやってるんだなと、再認識しました。シーズンも半ばになるとややだれてきますが、少し「かっこいい都市農民」になれるよう頑張ろうかな、と思う次第。個人的にはSustainabilityが最大の課題ではと。」


この学校、札幌市がやっている農業スクールの卒業生が、この春にNPOをつくり、市から遊休農地を借りて都市近郊農業をやる話である。


今やどの地域の自治体でも、団塊世代を対象に、遊休農地を活用して農業を再生しようとするのが流行りになってきた。これ、若いときに都会に出た人を郷里に呼び戻して人口減対策にするためだが、本人も農の生活に憧れがある時代なので呼び戻しにはまって、双方、WINーWIN関係ができる。


そんなトレンドのなかで、札幌農学校はベストプラクティスになる事例だと思ったので、ブログに取り上げたのだが、それから8が月がたち、一層そうなってきたと感じる。


昭和の初めだと、都市で不況になると郷里に帰り農業をやることがあったが、これは敗者の帰農である。ところが、現在では、新しいライフスタイルへの挑戦、粗雑農業から精密農業へ転換している過程で、新農業へ挑戦するというような、起業家精神にあふれた活動に変り、時代の先端でかっこのよいことになってきている。


こんなわけで、たかだ こういちさんは、社会起業としての農業の先端人なので、中だるみを突破し、全国に広がるモデルをつくって欲しいと思う。農業日記などのブログがあるといいですね。がんばってください。

嘉田滋賀県知事

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嘉田知事は、環境学者からついこの間知事になった人で、どんな新しい政治を開発するか期待してるが、新聞に県議会で異常なほどのたくさんの質問が新知事に出ていると書いてあったので、県と議会のHPを調べてみました。議会は自民党多数で、少数市民派の知事は、そこへ落下傘降下をしたようなもので、議会にいじめられてるに違いないと思ったからです。


県のページには「かだ便り 」があり、知事が毎日の出来事を書いてますが、通常の仕事が終わったあと、徹夜で翌日議会で答弁する文案をつくる話が出てきます。質問が多いので、準備で徹夜になってしまうのは気の毒です。


県議会のページ には、質疑の様子がビデオで放映されてます。何人かの質問と回答を見ましたが、自民党議員の質問は、例えばこんな具合です。


嘉田知事のマニフェストには、できないこと(来年度から35人学級をやるが予算がなくてできない、10年度まで1850人のリストラをやるが、教員、警官も削減しなくてはできない)が書いてあり、早々と白旗を掲げたが、一週間で公約破りをやるなんて不見識と自民党議員から非難されても、マニフェストは短時間でつくったので誤りがあったと素直に認めて、ここでは闘う気持ちがありません。


首長選挙のとき、マニフェストをつくるのが流行ってますが、時間がないとかデータがないとか、完璧なものをつくることは不可能で、どこでもこんなことになります。


埼玉県で、自民党の土屋知事から民主党の上田知事へ変ったとき、マニフェストに知事の給与を3割カットすると書いてあり、土屋知事のときから3割カットしていたので、それからさらに3割カットするのかと意地悪な質問があり、知らなかった、間違いだったと認めても、こうした点を執拗に追求されたことがありました。多数派議会から、少数派の知事が、揚げ足取りをされて審議が進まなかったことがありましたが、欠点だらけのマニフェストを材料に追求すれば、知事いじめはいくらでもできます。埼玉県の幹部に、こうした事態をどう思いますかと聞いたとき、苦虫を潰したような表情をしたので、当事者もいやに思ってることがわかりましたが、滋賀県では、こうした下品なやり方はなく、追求する方もよいポイントを突いてます。この辺りは節度と品が感じられます。


新幹線南びわ湖駅(栗東駅)建設凍結問題では、嘉田知事は、新駅の採算が問題といってるが根拠は何かとか、上越新幹線で本庄早稲田駅ができた例があるので、栗東駅ができてもいいじゃないかと質問されて、利用者が乗換駅の米原よりも多く試算されてるのは納得できないとか、本庄市で市会議員をやっていた父が早稲田大学を誘致し、市会議員の姉が駅建設を推進したが、早稲田大が立地し周辺地の開発によって利用客の増加が見込める、また建設費120億円のうち、20億円は市民の寄付だった(7億円は早稲田の寄付)、栗東はこんなことがないでしょうと回答、身内を持ち出してまで凍結を説得する姿勢に驚きました。


本庄早稲田駅も利用者がそんなに多いわけではない、駅前再開発や早稲田大学のインキュベーションセンターなど大型開発があるが、県にはカネがないので困っている、こんな困った様子を話せばよかったんです。


新知事の答弁を聞いて、こんなことを考えてる人だとわかりました。
・基本姿勢は「生活現場主義者」で、縦割り行政の弊害は、これで横につなげて改善する(硬い

 組織の論理は、そんなことでは変らない)
・「ないものねだり」から「あるもの探し」で行く。「ないものねだり」は、支援者のウィシュリストによ

 る税金の無駄遣いのことですが、これは止めて、隠れているよいものを探し、それを大きくする

 行政をやる(「必要だが、ないものづくり」が大切)
・自助、共助社会づくり。自治会、町内会、土地組合、農業組合、森林組合など、昔からあった組

 織に活力を取り戻す。
・こんなことを言ってました。昔、湧き出した水を生活水に使っていたが、水道ができて、自然水を

 使うのははずかしいことに変り、利用者が少なくなっていたが、最近復活するきざしが出てきた

 ので、こういうのを助長したい。


耳さわりのいい言い方ですが、昔の組織が蘇るなんて思えません。あぁ、この人には、アイディアがないんだというのが感想です。


自助・共助社会をつくるには、21世紀型の装いをしてなければ人々は引き付けられません。社会起業家の仕事はそれですが、かだ知事には、そん新しいデザインがないんだと思いました。


いまからでも遅くない、環境産業の先進県で行くとか、新しいコンセプトによる自助社会を創造するとか、破壊だけでなく、時代に合った創造が必要です。社会起業家立県に一番向いている人なんですから、それを打ち出したらいいのにと思いました。

今日の yomiuri.com に、読売新聞が47都道府県知事と15政令市長対し、人口減社会をどう思うかのアンケート調査が出てました。

・知事と政令市長計62人中55人が、危機感を抱いている
・深刻と考える理由:「地域の活力喪失」が46人でトップ、次いで「地方財政の悪化」が30人、

 「地域に根付く伝統・技術の継承が困難になる」が23人
・対策は、団塊世代のUターン、Iターンを「歓迎する」が60人
・団塊世代への期待:「まちづくりへの参画」が40人、「地域経済の活性化」が28人


これを見てあきれたのは、人口減はわかってたことなのに、自治体では準備が全くなく、ただ危機感だけだいてることでした。予防行政は苦手なんですね。青年のとき都会に出てしまった団塊世代を呼び戻すことに過大な期待をだいており、これではダメです。同じことを大企業に聞いても、従業員が採用できない、消費者が減って困るなどとは回答しない。人口減社会は、ずっと前からわかっていたことで、企業では、すでに対策が進んでいるからでしょう。


自治体では、人口増で予算をつくったり投資したりするのになれていたので、その習慣から抜け出すのは大変で、とほうにくれてるのは理解できす。しかし、人口減のために地域の活力が喪失するとか、財政が悪化するとか、伝統文化がなくなるとかは、思考が短絡的すぎ、これでは敗者の思考です。人口減という現実を直視し、それにチャレンジすれば、活力が戻ることだってあるのです。3年後ぐらいにはそんなベストプラクティスが登場する予感がします。


準備がなかったぶん、対策は、後追で激しく動くはずだ。昔なら中央官庁がデザインした設計図でやるが、もうそんな金太郎飴でやる時代ではないので、自治体ごとに独自な政策をつくることことが必要。コンサルやシンクタンクの仕事が増ええるだけなのか、それとも非営利法人の仕事が増えるのか、自治体の職員が起業家精神を発揮して人口減社会に対応するんでしょうか。


こんなわけで、人口減社会に対応した事業をデザインしたり開発するのは、社会起業家のメインの仕事になって欲しいと思うのです。これこそ日本の社会起業家がやることです。