鳩山内閣の新成長戦略

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昨日発表されましたが、次の4年間に環境、健康、観光を成長産業として育成するというのです。


環境はグリーン産業のこと、健康は医療や介護のことで、観光はアジアからの観光客を増やすという内容です。


アメリカやイギリスでもこういう分野が成長分野で、先進国ではどこもそこへの投資が増える時代になってます。そういう点では並みの平凡な内容で、あっと驚き、国民が夢を見るというものではありません。


この案に対し、さっそく新聞の論調などでは批判的なものが見られますが、こんな点が難点です。


・各省の案をホッキスでとじただけで戦略というほどのものではない、フリーター半減、食料自給率を上げるなども並んでるところを見ると、ホッキス説は当ってるように見えます。


・新産業を育てる投資の財源はどうするんだろう。オバマ大統領はグリーン・エネルギーに13兆円を投資しますが、これがありません。鳩山首相は「計画を作っても政治的な実行力がなければ絵に描いたモチだ」と述べましたが、今のところモチです。


投資財源をどこから持ってくるのか、公共投資や製造業に使っていたカネや行政のムダをこの財源にするとなっていれば納得ですが、そうなってません。2010年度予算をつくるシーズンなのでそこに成長分野投資を計上すればよかったのにと思います。


・健康の過半は社会保障費を財源にしてますが、その膨らんだ分をどうまかなうのか、消費税を上げるのか、この辺りにことを言わないと成長分野にすることができません。


今年の春、経済学者ポール・グルーグマンは「アメリカの成長産業は医療と福祉だ」と言ってます。日本と同じことを言ってるんですが、オバマは医療で国民皆保険制度をつくり、4000万人ちかい無保険者をなくします。金持ちはまた負担増になると反対ですが、上院、下院では法案は通りました。あとは両院協議だけなので通過するでしょう。そうなると医療需要は成長します。


また医療の情報化もあります。医療費の支払いチェック、医療費の請求と支払い、病院間の医療情報のやり取りなど、情報化、ネットワーク化すると医療費用の2~3割が削減されます。医療産業では情報化による生産性の上昇が期待されてるんです。


アメリカは医療・福祉産業を成長産業にしようとしてるのは、一方で増税による需要の成長と、他方、情報化による生産性の上昇がセットになっており、これなら成長産業にすることができます。


日本にはこれがありません。来夏の参議院選挙まで具体的な戦略をつくるようですが、うまくできるのかどうか。


民主党はこの成長戦略を「第三の道」と呼んでます。ブレアの第三の道の真似です。第一が高度成長期の成長のことで製造業の投資と公共投資が成長を牽引しました。第二が小泉構造改革で経済の生産性上昇による成長ですが、同時に所得格差拡大で社会不安が生じてうまくいってません。


これに対する三番の道というぐらいの意味です。ブレアの第三の道は、財政赤字のとき増税するか公共サービスをカットするかどちらかで、サッチャー首相はサービスのカットを選択し社会が混乱しました。


これを受け、97年にブレア首相は増税でもない、サービスのカットでもないと全く新しい道を選びましたが、これがブレア流の第三の道で、社会起業です。公共サービスで公共部門と民間の双方が経営するのです。


ただ、経営といっても利益至上主義や株主第一主義ではありません。市場経済の経営学ではありません。新しい経営学で経営します。


環境、健康ともに社会性の強い分野で、社会性半分、利益半分といったところでしょうか。こうした感性については、日本でまだ充分認識されてません。民主党がこの成長産業ビジョンを実現しようと思うなら、このたりのことも改まらないといけません。


言うは易く、行なうは難いことばかりです

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社会起業大学

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今日も、Twitterを社会起業家のキーワードで検索し見ていたら、「社会起業大学」が話題になっていた。そのサイトはここ

人材開発会社のリソウル(株)(千代田区二番町)がやっている生涯学習講座で、四ヶ月で47万円、こんなに高くて受講者が集まるんでしょうか。


11月に一流大学の先生と話していて、学生は社会起業に関心があるんだから関係の講座をもっと増やしたらいいのにと話してら、その通りだが教える先生がいないんだと言っていた。


先生不足はその通りである。中身の薄い講座はすぐに受講生に見抜かれてしまうので簡単に講座を開けないが、社会起業大学はだいじょうぶだろうか。


このところ、ツイッターに勢いがあるので、どんな書き込みがあるのか知るために見ている。でも、140字の「つぶやき」なので、投稿数は多いが見るべき卓見はない。ツイッターに卓見を求めてはいけない感じである。


日曜日の新聞に東大の坂村健教授がツイッターについて「ブログと違う規則設計」を書いていたがこんなことをいっていた。


・新聞はミニブログといっているが、実は規則の設計がブログとは違う。
・ブログはオープンさのために悪意のコメントによる荒らしがある。SNSはクローズブログだが、クローズすぎている。
・そこで「広く私の意見を聞いてほしい」「簡単に人との関係をつくりたい」「不愉快な反応は受けたくない」、その結果できたのがツイッターである。
・140字制限も重要なポイントで、下手な長文コメントで対話が停滞することもない。


坂村教授はブログやSNSよりも進化したものとして高く評価してる。TwitterはデンマークのプログラマーがつくったRuby on Railsでつくられており、2000年代の半ばにサンフランシスコで始まった。


親しい人が今何をしているかと知りたいので、何をしていると書き込み、それに感想の返事を書くサイトだったが、オープンに公開すると、知らない人でも関心のある人たちがサイトにあつまり、緩やかなつながりのコミュニティができる仕掛けである。


書かれてるものはブログとそんなに変らないが、短く速いリズムで会話が進んで行くのが若い人好みである。

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12月25日付けの大前研一さんのメルマガでは、大手会計事務所のデロイト・トウシュ・トーマツがアジア太平洋地域の“技術系”高成長企業500社(テクノロジー・ファースト500)のランキングを話題にしてます。


新技術開発では日本はアジアでトップと思ってましたが、遅れをとっているというショッキングな内容です。


国別ランク1位が台湾99社、2位中国97社、3位インド71社、4位韓国66社、5位オーストラリア60社、6位ニュージーランド51社、7位日本46社、8位マレーシア8社というぐあいです。


また企業のベスト10は1位が中国のインターネット企業、2位が台湾の半導体企業、3位が中国のインターネット企業、4位が台湾の環境技術会社、グリーンエネルギーのようです、5位が日本のネットワーキングのGree、以下、台湾の環境技術、ソーラーです、中国のバイオ企業、中国のメディア企業、台湾の半導体企業、10番目が韓国のコンピュータ企業というぐあいです。


日本が得意としてきた業界で日本が消えてしまってるのはショックです。


大前さんは台湾の強さの秘密は「世界を知り尽くし、従来のようなOEM・ODM・EMSといった事業だけでなく、よりイノベーションを発揮できる事業で成功する企業が増えてきている、日本が台湾に学ぶ番だと思う」と書いてます。


また「台湾の起業家の多くは米国で修行した経験があるため、米国的な考え方にも適応できているし、何より言語・コミュニケーション能力が高いという特徴があり、語学が非常に苦手で、かつ草食系と呼称されるような消極的な気質を持つ人が多いという日本の若者の実態を見ると、日本がこの状況を反転させるのは容易なことではない」とも書いています。


以上のランクに金融技術を加えると、日本は一層消えてしまうのではと思いました。

要するにこれは成長分野でベンチャー企業のランクですが、日本が圧倒的に負けていることがわかり、心配になります。


反面、日本の周辺国にこんなに有望企業があるのはラッキーなことで、日本はそこへの投資国に徹すればいらだちもなくなりますが、でも当事者になれない日本の遅れはさびしいことです。


この20年間、国家も企業も財政再建、リストラ、縮小ばかりをやりすぎ、成長分野への投資を怠ってきたつけがこういう所に今出てるのです。


ベンチャーが出てくるような土壌をもう少し整えるべきでした。ずいぶんやってきた気分ですが、まだ土壌が足りないという認識すらないのはいけません。


世界一のスーパーコンピュータをつくるために税金を投入すべきかどうか議論してきましたが、そんなことよりも上記のような事態から脱するために何をすべきか議論すべきでした。


社会起業のコンセプトはずいぶん広がってきましたが、いいビジネスモデルが出てこないのも同じ根っ子でしょう。


日本はあちこち、おなしなことばかり、来年こそこうしてことにバイバイできるといいんだが、と年末に考えたしだいです

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ガイヤの夜明け

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昨日、東京12チャネルの「ガイヤの夜明けは」で、前回放送したぶんのその後どうなったかの追跡企画でした。日本ポリグルのバンクラディッシュの汚水浄化事業、スワンの経営再建が取り上げられてました。


日本ポリグル(株)は大阪にある資本金1億円の中小企業で、よごれた水の浄化剤を開発しそれを売ってますが、会社のホームページはここ


前回は社会貢献活動としてバングラディシュでよごれた水の浄化事業をやっていることをテーマにしてましたが、その後どうなったのかが今回です。


池の汚れた水を生活水につかっているので下痢になったり、皮膚病になったりします。そこで小田会長(創業者らしい)の決心で、一日1ドル以下で生活している貧困層の生活を水の浄化によって改善することをボランディア活動でやってます。


会長の悩みは、ボランティア活動では広がりには限りがあり、事業拡大のスピードも遅い、今回はその問題を解決するために、BOPビジネスに挑戦したことを取り上げてました。


BOP(ボトム・オブ・ピラミッド)ビジネスはアメリカのビジネススクールで開発されたコンセプトで、一日2ドルで生活している貧困層にたいし、P&Gやユニリーバーがインドでシャンプーを小分けにして販売したり、フランスのダノンがバングラディシュでヨーグルトを販売してるようなビジネスのことです。


貧困層に援助するのでなく事業を起こして自立する試みです。グラミン銀行のマイクロクレジットと同じ考えですが、企業がやるのが特色です。途上国で携帯電話が普及したのは欧州の電話会社がこのビジネスモデルでやったからです。


販売するのが現地人で雇用を創出し、小分けにしてるので価格が安く買いやすく、生活を改善する効果があります。消費者の一人当りの消費額は小さくとも数が多いので、多国籍企業にとっては商売になります。


貧困層の消費マーケットを創造することに挑戦しているビジネスですが、日本の企業は出遅れてます。昨日、経済産業省でこのビジネスを日本の企業にも広げるために何をやったらいいのかを考える委員会があったようですが、役所ができることはジェトロの現地情報提供、貿易保険ぐらいのことしかないようで、遅れを取り戻すには在来の政策だけではだめで、知恵がいります。


日本ポリグルの場合、浄化剤を小分けし、現地の販売員、これをポリグルレディと称してますが、一瓶20円で売るビジネスを始めました。


画面には最初のポリグルレディ8人が販売してる様子が映ってましたが、価格が高いにもかかわらず健康な生活を取り戻すために現地の人が購入する画面がありました。


中小企業がBOPビジネスを始めたのが面白い点です。経済産業省は大企業だけでなく中小企業も考えたらいいのです。大企業よりもこちらの方が有望な感じもします。


次はスワン、知的障害者を雇用しているベーカリーショップですが、ヤマト運輸の小倉会長が始めた事業で、死んだ後はスワンの経営がさえないという話を聞いてましたが、やはりそうでした。


神戸店はスワンをやめてカフェへ転換、福祉と経営は両立せず難しいとオーナーは感想を言ってましたが、まともな感想です。フランチャイズのスワン離れがあったのです。


社会起業は福祉と経営が両立しないという古い常識に挑戦するのが人をひきつけます。このフィーリングがないのに社会起業をやろうと思う人に何人も会いましたが、そういう人はやらないほうがよい。


そこで経営がおかしくなっていたのを新社長が立て直す話で、本店(銀座)ではパンの種類を増やして売上げを伸ばしたり、北浦和店はずっと赤字だったが、入り口でパンを焼き、臭いにさそわれて顧客が入ってきてパンを購入、売上げが増えてきたことを伝えてました。


不況でビジネスは大変ですが、同じことが今社会起業に起こってます。この番組はそれを伝えてました。社会に役立つだけでは事業として継続するのが難しいことを教えてくれます。


テレビ番組はそれでも事業に未来があるというトーンで明るくまとめてました。

小沢幹事長が提案したガソリン税などの暫定税率は維持、子ども手当の所得制限はなしで落ち着くようです。


新聞記者は、これは鳩山政権が財源がないと困ってるのをみて、財源はこうやってつくるのだと具体例を突きつけ、鳩山政権に教えをたれたのだと書いたのがありました。


なるほど、そう読むのかと感心しました。


行政刷新会議は事業仕分けで3兆円を捻出しようとしましたが、削減額は6770億円止まり、仕分け人に不満が出てるそうです。


仕分けのやり方を、仕分け作業の対象にならなかった事業にも当てはめることで予算全体を削減する「横断的見直し」で1兆円超の削減額を狙ったが、各省の消極的な姿勢で1000億円程度にとどまったそうです。官僚には自浄能力はなかったのです。


これに対し、小沢幹事長は、1、ガソリン税などの暫定税率を維持し、2、子ども手当には所得制限を導入する、3、5000億円の予算だった農用地の土地改良の予算を半減することで3兆円の財源をつくってみせました。


事業仕訳は見せ物として面白かったが財源捻出力はありませんでした。


自民党の政治献金の牙城だった事業の予算を半分にし、財源を生み出したうえ、自民党の票を減らす、これが小沢流なんです。


民主党にとってこちらの方が威力があるので、小沢さんが示した事業モデルが広がりそうに思います

子どもを生まない

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この間、子どもを生みたくないという女性が過半を越したという意識調査が発表になり社会にショックを与えた。


進化論を研究してる有名な生物学者は、遺伝子が突然変わってしまったのではなく、子育てしずらい社会になってしまってるためで、これを生みたくなるような社会に変えればいいんですと話していた。


今、民主党の子ども手当てに所得制限をもうけるべきかどうかで議論しているが、子ども手当ては子育てするコストを安くするのが目的で、こうすることで出生率を上げる社会をつくるのが狙いである。


これが本質的な議論で、財源がないから所得制限するというのは枝葉末節の話で、こんなことに時間を使っている精神では欧米のように出生率は上がらない。


内閣府がやった2005年の調査では、「自国が子どもを産み育てやすいと思うか」という質問にたいし、日本は否定派が50.3%、肯定派はスウェーデンで97.7%、米国が78.2%、仏は68.0%だった。日本が否定派になってしまうのは、「子育てや教育にお金がかかりすぎるから」と回答したのが最多で、今度の子ども手当てはこれを改善する。


また就学前の子どもの育児における夫婦の役割分担については、日本は「もっぱら妻」「主に妻」が7割弱を占めたが、米仏は4割前後、スウェーデンでは9割が「妻も夫も同じように」と答えた。


NHKハイビジョンの世界の街歩きを見ていたら、ストックホルムの街歩きをやっており、ビルディングの谷間にある公園へ行ってみると、若いお父さんが小さい子どもをつれて遊んでいる。会社を休んでるんですかと質問したら、育児休暇中です、この公園で若いお父さんがずいぶん子どもと遊んでいるがみなそうなんです、毎日この公園に来て子どもを遊ばせてます、と当たり前で自然なことという感じだった。


「3歳までは保育所を利用せず、母親が世話すべきだ」という意見をどう思うか聞いたところ、日本は7割近くが賛成したが、スウェーデンは反対が7割近くだった。日本で保育所の待機児童をなくしてくれという要望はスウェーデン化に社会が向かっている現われで、これも先進国化の好ましい話である。


先進国の先進国化とはへんなことであるが、日本はまだまだ行くべきところがあるのだ

今日の午前中、文化放送に加藤紘一さんが登場し、新しい公論を語ってましたが、こんな話でした。


・この間の国会で鳩山首相に質問したが、このとき鳩山さんも考えている新しい公について議論を深めたかったが、充分にできなかったので、またの機会にやりたいと思っている。


・何でも国家がやる時代ではない。国にはもうカネがないのだから。


・大阪の淀川に808橋があるが、このうち200は市民がつくった橋である。江戸の橋は全部幕府がつくった公儀の橋だが、大阪では市民が公益の仕事をやっていた。


・日本には昔からこんな伝統があったので、民間で公の事業をやるといっても不思議なことではなく出来ることである。


・父は山形で市長をやってたが、20人で草刈をやったあと酒を一本入れて慰労した。昔どの地域でも地主階級が市民の公益事業を支持しており、こういう人に支えられて市民活動が成り立っていた。


・自民党は今政権会議でどんな自民党にするか議論している。私も参加してるが、小泉さんの小さな政府は捨てた。代わって新しい旗を建てることにしている。(新聞は新しい旗は、不必要なことをやらないこと、と書いている)


・若手政治家がこんどの自民党の敗北を分析したが、オウンゴールで負けたと結論を出した。民主党の優れた政策で負けたのではないので自分をたてなおせばいい。


・民主党は社会主義の政党と連立を組んでおり、労組がバックにいるので社会主義的なばらまき政策を取る。子ども手当てなどがその例、これに対抗するのが自民党だ。自民党は昔、共産主義や社会主義の対抗勢力として保守政治をめざすことで結党したのだから。


・自民党の若手が今新しい旗を描いているが、市民が自分でやるという精神だ。

加藤さんがいっている新しい公とは社会起業のことである。鳩山首相が考えてるのも同じようなものだと思う。


こういう感性は日本の歴史の中にふんだんにある。2001年から03年ころ、地方でアメリカとイギリスの社会起業のことを話すとすぐに理解し、そんなことは新しいことではない、この地域にも昔からあったとしばしば言われた。


各地で同じことがあったので、日本の社会の遺伝子に社会起業の感覚があるのだ、それを思い出せばいいのじゃないかと考え、当時社会起業は日本人にあっていることをずいぶん話した。


誰もが社会起業を考える時代になった。

小学校内保育所

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民主党の補正予算に保育所をつくるというのがあった。来年度予算にも計上されるだろうから、これで待機児童は解消されるのだろうと思う。これは社民党と連立を組んだり、労組がバックにいる民主党政権だからできることであり、民主党政権効果である。


保育所をたくさんつくるのだから、事業は新基軸でつくってほしい。そういう一つに保育科のある大学は授業の実習で積極的に生徒を送り込むことを考えてるというのがあった。これ自体面白いアイディアであるが、いっそのこと大学が保育所事業をやったらどうか。


あるいは、保育士のOB、これはたくさんいる、を再教育して増やした保育所で雇うというのもあった。保育士の再教育が新事業であるが、これもいいやりかたである。


10月中旬の新聞に品川区が小学校の空き教室を保育所にするアイディアが出ていた。小学校の空き教室に区立保育所の5歳児を移し、保育所の空いたスペースに1~2歳児を受け入れる方針を決め、来年度から始める。区が進める保育所・幼稚園・小学校の一貫教育にもつなげる狙いである。


類似のことは他の自治体でも考えてるらしいが、保育所を幼稚園、小学校と一貫教育にするのは始めての挑戦である。


来年度は2ヵ所の小学校で50人の定員の保育所にするらしいが、待機児童が120人なのでこれで半分は解消される。


これも新基軸の事業である。こういうのを見ていると、社会起業の精神がずいぶん広がってきていることを感じる

年末になるのに今年は昨年のように貧困者のテント村が話題にならない。派遣切りにあった社員が生活保護をうけたり、公営住宅を提供してもらって当座ホームレスになるのを避けてるからである。


これは政権交代したよい成果で、自民党のままだったらこうはいかなかっただろう。

厚生労働省は、日本の貧困率は07年15.7%だとこの間発表し、長妻厚生労働相は「今後、子ども手当など、数値を改善する政策を打ち出していきたい」と述べた。


以後ジャーナリストはこの貧困率をしばしば取り上げているが、間違った理解で取り上げてる例を見かける。


経済協力開発機構(OECD)の08年報告書では、04年の日本の貧困率は14.9%で、加盟30カ国のうちメキシコ、トルコ、米国に次いで4番目に高かった。


30カ国の平均値は10.6%、西欧諸国の大半は10%以下、特に北欧が低い。アメリカでは白人が10%ぐらいと平均値、黒人、ヒスパニックが高い。


日本の貧困率が高い理由として1人親家庭の低所得をあげている。だから長妻大臣は子ども手当てや母子家庭への手当てを増やし貧困率を改善すつもりである。


OECDの貧困率とは、「年収が全国民の年収の中央値の半分に満たない国民の割合」のことで、08年の国民生活基礎調査では一世帯当たり年間所得の中央値448万円の半分224万円以下が、貧困率の対象となる。


貧困率といっているが相対的貧困率で所得格差の広がりのことである。ゲイツ財団がやっている「世界の貧困を撲滅する」といったとき、一日1ドルや2ドルで生活しているアフリカやアジアの貧困のことで、この絶対的貧困率とは違う。


ここを間違えないようにしないといけない。絶対的貧困を失くすのは挑戦であるが、所得格差を縮小するのはそういう政策を取ればよく、なおせる。


民主党政権は、母子家庭への支援を増やしたり、子ども手当てを出したり、正規労働者と非正規労働者の格差を縮小したり、派遣労働を制限したりと、貧困率を下げる政策を打つので当座改善される。


これと同時に所得格差縮小が永続するようなことをやらなくてはいけない。ここには社会起業が全面的に出てくることができる。


フローレンスのサポート隊員制はその一つ、いくらでもビジネスモデルをつくることができるだろうと思う。

不況だからこそ社会貢献

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不況期には企業の社会貢献活動は縮小する。反対に、景気が回復するときは寄付金は驚くほど集まる。+と-で長期間ならせば寄付金の額は減るわけでないが、救済を必要としている人は不況期に多くなるので、目前の状態をなんとかしたいわけである。


これがこれまでの経験則だった。しかし、不況期でも社会貢献をやる企業がたくさんあること伝えている記事がある。ダイヤモンドのデジタル誌12月8日号に竹井善昭さん(ソーシャル・ビジネス・プランナー)が「不況だからこそ社会貢献」という記事を書いているが、そのサイトはここ

中間支援団体NPOチャリティ・プラットフォームは12月1日から、「SayLove」というチャリティ・キャンペーンを開始した。昨年から始めており今年は2回目、今年のテーマは、子ども支援、「子どもの笑顔100万個プロジェクト」と称し、寄付集めを行なっている。そのサイトはここ

支援対象は病児保育の「フローレンス」、18才以下の子どもを対象とした電話相談の「チャイルドライン支援センター」、高校生対象にキャリア教育プログラムを実施する「カタリバ」、紛争や自然災害の被害者に対する緊急人道支援を行なう「ピースウィンズ・ジャパン」の4つ。


注目すべきは寄付集めに参加した企業数は昨年の6社から、今年は33社に激増しており、この連合型チャリティキャンペーンに参加を決めた理由は単なるCSRではなく、本業との関係性、企業理念の具現化という理由で参加している企業が多ことである。


2回目なので昨年よりも周知されたために参加した、不況の影響を受けずに増収増益の企業もあるなど、増加した理由はいろいろあるが、前期の記事で竹井さんは、本業と一体になった社会貢献活動をやっている企業が増えており、これが参加が増えた理由だろうと推測している。


一昔、環境投資をやったり、環境に支出する企業は少なかったが今では当たり前のことになった。これと同じように、本業の延長にある社会貢献、これなら不況期には社会貢献が縮小する、でなく、本業と一体となった社会貢献という新種が出てきてることが重要なことなのである。


例えば、Soup Stock Tokyoは昨年に引き続きの参加で、店内に募金箱を設置すると同時に、季節のスープセットの売上げの一部を「SayLove」キャンペーンに寄付をする。同社によれば、これはCSRの一環というよりも、「『食』を通して人々の生活を豊かにする」というSoup Stock Tokyoの企業としての命題を果たすためだという。


スープを通して顧客に届けたいのは「おいしさ」はもちろんのこと、「ほっとすること」だったり、豊かな気持や落ち着く時間など、さまざまな生活時間のベネフィットだという。暖かくておいしい食事は人を幸せな気持ちにする。チャリティもまた、人を幸せな気持ちにする。Soup Stock Tokyoが売っているものが「幸せな気持ち」「幸せになれる時間」だと考えれば、スープで幸せ、チャリティでも幸せというわけで、幸せな気持ちも倍増し、Soup Stock Tokyoで食事をする時間の価値も上がる。


本業と一体の社会貢献とはこんなことである。この境地では不況とCSRはまったく関係ない、不況だろうが好景気だろうが、CSRは自社の成長戦略の一環として捉えられ、実践される。むしろ、不況下においてこそ、その真価が発揮されるチャリティ・キャンペーンは、世の中を変えられるかもしれないという、夢やワクワク感を生活者に提供することができ、どんなに世の中が不況でも、夢やワクワク感に人はお金を払う。


SayLoveのサイトには参加した33社が出てくるが、高名なブランド企業はない。私は企業のことをかなり知ってるつもりであるが、それでも知らないところが多い。


本業と社会貢献の一体化、統合なんかトヨタ、ソニー、キャノンなんかはやらないこと。こうした企業とはちがい、見たこともないような企業理念が斬新で新しい企業が登場した。


あと5年もすればそんな企業が当たり前のことになるのかどうか、当たり前で自然なことになっている感じがします。