バラバラに活動していたNPOがネットワークを組むという新しいことが起こりました。組むのは次の3つのNPOで、災害支援で「災害即応パートナーズ」をつくります。


ADRA JAPAN、Adventist Development and Relief Agency
米国メリーランド州に本部がある人道支援団体でその日本法人、人種、宗教、政治の壁を越え世界中に支部があります。国連や現地政府等と協力 して飢餓、病気、文盲、不衛生の中にいる人々を助け、その生活を向上させるためにさまざまな活動プログ ラムをおこなっています。


難民支援協会
日本にいる難民を支援しているNPO。


・ピースウィング・ジャパン
地震などの大災害の被災地や紛争地においては、生命を守り生活の基本を支えるため、水や食糧、緊急援助物資の配布などをはじめとする緊急人道支援を行ってます。またフェアトレードにも取り組んでいます。


ここに資金援助するのが「チャリティ・プラットフォーム」、 ここが10億円を出します。ここのホームページを見ますと理事に村上ファンドの村上さんが理事になっており、資金は村上さんが出しているのだと思います。

ネットワークでは国内で大地震などの災害が起こると、まず先遣隊が乗り込み3つのNPOへ状況を伝え支援のプログラムをつくります。こうしたほうがばらばらにやるよりも効率的、また支援資金で援助物資を備蓄し、ヘリコプターやトラックなどの移動手段を整えることに使うそうです。


NPOが連携するとソーシャル・インパクトは大きくなる、社会起業で連携する価値は大きいのです。アメリカにはすでにこれがあり、今回の連携をみると日本でもNPO活動は進化してきたなと思いました。


ただ二つのNPOが人道支援とか難民保護で災害支援ではなく、専門力の蓄積の点ではだいじょうぶなのかなと心配になりますが、実際に支援活動をやるのはボランティアなのでそうした人びとを集めればできるのであとはマネジメントがあればよく、そうした力はあるのでしょう。


興味深いのは資金の出し手です。アメリカでは金融事件を起こした人は社会起業をやることがありますが罪が情状酌量されるからです。また反社会的な活動をした反省からでもあるのでしょう。


こうした点でも新しい現象です。

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フォレスト・プラクティス代表の田辺大さんのブログに3月に経済同友会に行き社会起業の話しをしてきたとあったので同友会のホームページを調べてみましたらありました。


07年度事業計画で「提言実践推進委員会」の一つとして日本の社会構造のイノベーションを研究する「NPO・社会起業推進委員会」がのってます。委員長は濱口敏行ヒゲタ醤油社長で、NPO・社会起業家の活性化に向けた検討と具体的実践の研究と書いてありました。


田辺大さんはハーバード大学で2000年以降毎年開催されている社会起業家大会に参加しており、同友会ではこの話をして、3月に参加した感想として、米国のトップ大学では社会起業家という思想は、いまの資本主義において先端を走っているという考えがあるようだとボストンで感じたことを話したようです。


社会起業についてはずいぶん前から青年会議所(JC)が熱心に取り組んでおり私もときどき話しに行きますが、同友会も議題にしてるなんて知りませんでした。


同友会の委員会には若い経営者が参加し、今頃報告書をつくってるのだろうと思いますが、どんな提言を行い実行をうながすのか見てみたいと思ってます。


財界団体がこうした研究をするのはいいことです。企業みずから社会起業に乗り出したり、社会貢献活動として社会起業家を支援することで日本でも社会起業が広がりいい社会ができます。


経団連や日本商工会議所なども同様な研究をやって、企業社会が社会起業を広める活動を早く始めることを願ってます

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今日の新聞に大阪府の橋下徹知事が御堂筋パレードに出していた補助金3億2000万円をカットするといったところ、祭りの主催者大阪21世紀協会はそれでは断念に追い込まれるという記事がありました。


府の補助金がなくなると即座に断念と考える脳に問題があります。


6月に札幌で行われるyosakoiソーラン祭りは3億円ぐらいの予算でやってますが、全て民間のカネでやってます。


この祭りを始めた長谷川岳さんは公費には絶対に依存しないという信念を持っており、それで民間の資金だけでできる祭りになったのです。


大阪だって3億円ぐらいのカネは民間で集められます。そう発想しないのが変です。祭りの事務局には祭りが好きでたまらない人はいないんでしょう。毎年恒例の祭りの事務をやっているだけの人たちなのです。


地域文化をつくるのは社会起業家の仕事です。大阪だって府の補助金がこなくても民間だけでやってみせると考えてる人はいるでしょう。


事務局の人材がそうした起業家精神のある人に代わり、官営祭りから民営の祭りに変って継続して行くことになるのでは、現在はそんなことが起こる時代です。

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代田昭久

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杉並区立和田中学の藤原和博校長についで4月から二代目の校長になった人です。


今日の毎日新聞の東京版にインタビューで登場し「藤原先生ほどのカリスマ性もリーダーシップもないが、ないのがメリットで、(藤原さんがやったことを)仕組みにして和田方式を作り上げて公開し、日本全体を変えていきたい」と語ってました。


藤原校長のあとに誰がなるのか注目してましたが、トップダウン型のあとは調整型で仕組みをつくる人が就任するのはなるほどです。トップダウン型で改革をやったあと、保守派の人が出てきて元に戻してしまうのは最もありうることですが、そうではなく改革派でも反対派を押しのけるのでなく話し合いながらすすめるので改革は継続しそうです。


代田さんのキャリアをみるとこういう学校の校長に一目散に進んできた人に見えます。


彼は42才とまだ若く、慶応大学経済学部を卒業してリクルートに入社し、新規事業として大学生を対象としたキャリアスクールを起案し実践しました。この事業は失敗しましたが、この経験から「社会を生き抜く力を育むには大学生からでは遅い。もっと早い時期からスタートさせなければならないのでないか」という教訓をえました。


教育事業には関心を持ち続け、村上龍「13才のハローワーク」(幻冬舎)が出たときは共感し、この本の公式サイトを運営する会社、㈱トップアスリート を起業しました。

仕事を選ぶのは13才ごろから準備をすべきという提唱に共感したからですが、前記のインタビューでも「中学校は社会に出て困らない力をつける”世の中予備校だ”」と発言してます。


このIT企業を経営しているとき和田中学の地域本部(父兄や地域の人が集まったPTAに代わる組織)の仕事にかかわり、ここの推薦で都の教育委員会の試験に合格して任期3年の校長に就任したのです。


彼は会社のホームページで退任の挨拶を書いてますが、

「何の前触れもなく突然やってまいりました。ある意味で偶然のような気がしますが、今までの経験や思考の繰り返しから、必然的に出会った運命のような気もしています。」

「学校教育は崩壊しているのではなく、(社会の速い変化に)適応できていないのだと思います。子どもたちには、今まで以上に、自ら考え行動していく力が必要です。」「文部科学省や教育再生会議などの上から提案だけではなく、教育現場からの改革の積み上げが重要です。任期は3年と言われていますが、今のところ33年後のことは考えておりません。」


まともな考えです。彼の信条はDo You Best、3年疾走するのでしょう。


90年代にイギリスでシビック・アントレプレナー、起業家型公務員、が出てきました。学校を改革する校長にこれが多く、空き教室を使い学校を地域のセンターにしてしまうような事業を開発し、エリザベス女王から勲章をもらうほど社会から讃えられた。


学校は教育の場ですが、それからはみ出し広く事業を考えたのが讃えられた理由です。決まった枠を飛び出すから起業家精神なのです。


アメリカのチャーター・スクールは公と民の間の中間点よりも民に寄った経営で日本には合わない、シビック・アントレプレナーのように中間点よりも公に寄っているほうが日本向きじゃないかと思い出てこないかなと待ってましたがそれが和田中学でした。


代田さんによって一層シビック・アントレプレナーに近づいた、日本の「新しい公」とはこういうものではないかと思います。


このモデルを全国に広めるために生まれたばかりの仕組みを発酵させて標準化し、代田さんの任期中に全国に広がってほしいと願ってます。

福井栄治

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今日の毎日新聞「最前線」に日本ベジタブル&フルーツマイスター協会 の福井栄治理事長(44才)がインタビューに登場してます。


編集部のねらいは福井さんが食の安全を事業にする最前線にいるからでしょう。農業や農産物は社会起業家が革新を起こす典型的な分野ですが、それで話題にします。


福井栄治さんは大阪府立大学卒業後日商岩井へ入社し、アジアからの農産物輸入の仕事をしていたとき抗生物質を使う生産などを目の当たりにして、これではいけないと農家は有機栽培で生産し、直接消費者に販売する仕組みをつくろうと考えました。


日商岩井時代は有機野菜販売のインターネットサイト「オイシックス」を立ち上げましたが、退職して始めたのが有限責任中間法人「日本ベジタブル&フルーツマイスター協会」でした。有限責任中間法人は本年度からスタートする新公益法人法でなくなり社団法人へ転換します。そうなると社団法人日本ベジタブル&フルーツマイスター協会です。


インタビューでこういってます。
「畑から食卓まで一貫してマネジメントできる人材がいないといけない。そのために野菜ソムリエを創設した」
「想定外だったのは受講生の9割が主婦やOLなど業界とは縁のない人だった」
「先月から食育マイスター(養成講座)もはじめた」


すでに16,000人の野菜ソムリエが生まれ教育事業は成功しました。農家と消費者の間に立ち食品流通でコーディネーターなるのが狙いなので今のところ狙いからちょっと外れてますが、これから卒業生が食品の流通でいろんな付加価値を創造する事業を始めるのでしょうから活躍はこれからのことです。


次にやったのがフードディスカバリー株式会社 (野菜ソムリエ養成講座はここが運営してます)が経営しているファーマーズマーケットEf:(エフ・アグリシステムズ株式会社)です。新タイプの八百屋ですが、ここはナチュラルローソン全店に商品供給をやってます。


さらに有限責任中間法人日本食育マイスター協会をつくり、この春から食育マイスターの育成にも乗り出しました。


食育については食育ソムリエ養成講座もあり乱戦ぎみですが、野菜ソムリエ養成には実績があるので成算はあるのでしょう。


食育ソムリエもどんな仕事をやるのかまだ定番がありません。高級食品スーパーで消費者に安全な食品を案内するとか学校給食でコーディネーターをやることが思いつきますが、そんなものではないでしょう。ここもこれから場が創造されて行きます。


アメリカにはホール・フーズ・マーケット があります。世界最大のオーガニック食品チェーンで本社はテキサス、オースチン、270店を展開し、従業員は54,000人、これは日本にはありません。


ここは最も尊敬されている企業ベスト10に入っているほど注目されている食品スーパーですが、環境や食品コンシャスになった消費者をつかまえてブランドを確立しました。


この種の企業は日本でも登場する成長分野です。誰がつくるのかまだ見えませんが、福井さんがつくるのかも知れない、野菜ソムリエや食育ソムリエはそんなときに活躍する職業です。


職業が先にあり仕事の「場」が後から追いかけるのはタイムラッグで、新しいことが広がるのはいつもこうで、そのうち両者は自然に結びつい行くのです。

国土交通省改革本部は昨日、道路財源法人を3年かけて50を16へ削減する案を発表しました。世間の批判が強いのを受けて税金の無駄使いをなくすというのです。


今日の新聞は16の中にはさらにいらないのがあるだろうと批判してますが、このあたりはこれから議論が強まります。


用済みや無駄な公益法人はどんどん潰してしまえばいいのです。


私は3年前に社団法人ソフト化経済センターを閉鎖した経験があります。日本経済のソフト化を提唱して23年になり目的は達成された、企業から得ていた会費が減ってきて経営が大変になった、監督官庁の財務省からも役割を達成したのでもういいのではないか、新しい事業に転換するなら一度閉めて新しい公益法人をつったらどうかなど、いろいろ考えてのことでした。


公益法人の早めの閉鎖、解散でしたが今から考えると正解だったと思ってます。


監督官庁や主要な企業への根回しに約半年、実際の解散事務は半年でできましたが、この体験から3年かけて削減するのは時間をかけすぎで1年で十分です。3年とはなんとか少しでも生き延びようという魂胆が見えていやな感じです。


06年に成立した公益法人改革関連法案によって約6700の法人は今年から存続か閉鎖か問われます。


これらの公益法人は年末から有識者からなる「公益認定等委員会」によって公益性を審査され公益法人として認定されるどうか決められる、認定されないと法人税などの減税措置や補助金がなくなるので自立経営が必要になるので閉鎖されることになります。


一方新しくできる公益法人は官庁の認可でなく届出だけで設立でき、門戸が開かれ法人格は容易に得られるようになりますが、公益性認定は前記の委員会で行われるので減税措置などは簡単ではないのは既存法人と同じです。


道路法人の残った16法人は年末にはまた公益性が第三者によって審査され、国土交通省改革本部の判定が問われます。このときいらない法人があったら、なんだと再び非難されます。


恥をかかないように今から厳しい判定をすればいいのにと思います。

Amigo

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昨晩、NHK第三チャネル福祉シリーズで社会起業家の活躍を取り上げてました。それが世田谷区で子育て支援サービスをやってるAmigoです。


番組では所在をはっきりといいませんでしたが、ネットで調べてみると「アミーゴプリュス合同会社 amigoplus、LLC」の市川望美代表のようです。サイトはここ

市川さんはIT企業で広報をやっていた人で30才代半ばで、4才と5才の子どもの母で自分の子育ての体験から昨年6月に似た体験の仲間とLLCをつくり事業に乗り出しました。見たところ起業家タイプで成功しそうな感じの人でした。


Amigoは友だちのことで、ビジネスキャリアの人、看護士、助産士など仲間が集まり子育てサービスをつくって売っていこうという事業です。ネットで調べるといろんな事業が水平的に展開しており全体像がよくわかりませんが、面白そうな事業群です。


こういうことは昔なら両親が孫のめんどうを見てましたが、東京在住の地方出身者はそれができず、また晩婚の時代にはおじいさん、おばあさんは高齢になりもう孫のめんどうをみることができない、こんなわけで子育てがビジネスになる、出てくるのが遅きに失した、都会で伸びそうなサービスだと思いました。


市川代表が番組の中で言っていた「子育ては、働くのにハンディでなく、キャリアだ」は、聞くとはっとするほどの至言です。これこそAmigoの理念で、これを社会に広めるのが「大望」なんだと見抜きました。


実際にはそこまで考えてないでしょうが、こういう強い理念、直感を事業の底におけば共感が広がり強い事業が築けるのに、そうしたらいいのです。


画面に登場した世田谷区の保健所の職員は「NPOと違いビジネスの手法でやってるので確かなことで支援する」と話してましたが、NPOは事業をする存在ではないと認識されてるのは、あぁ、今は関係者にはそう思われてるんだと認識を改めました。


コメンテーターの田坂広志多摩大教授のコメント、「この事例は、社会起業は企業での成功の定義を変えた、陳腐化させた、こちらの定義の方が先端で21世紀型である」もいいコメントでさすがと感心しました。


社会起業を熟知するとこんな知見に到達します。社会起業は未来のモノなんです。

大阪府のリストラ案

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橋下知事直轄の改革プロジェクトチームが08年度予算で総額1100億円の削減案を発表した。


・私学助成や医療費助成で400億円
 小中学校、高校の教育費をカットしたり、医療費では高齢者や障害者、ひとり親家庭、乳幼児を対象にした助成について、月1千円の自己負担額を原則1割負担とする


・府職員の人件費で300億~400億円
 小学校35人学級を廃止し増員分の教員を削減、警察官の増員解消


・27の府立施設の見直しでは8施設を廃止し、民営化や統合なども含めて6億5千万円を削減。46の出資法人では、16法人を統廃合するなどして補助金や委託料計36億8千万円を減らす


・市町村向けの振興補助金を半減、6億円カット


・府有財産の売却などで300億~400億円の歳入増


・公共投資では二つのダムとニュータウン周辺の環境整備投資を中止し計画を見直す。


7月の議会で決議する予定であるが、府内の幹部からは「削減ありきで理念がない」と批判が噴出しているらしい。


来るべきものが来た感じ、生活にかかわるところでも削減せざるをえないのはどこの自治体でも似たりよったりだろう。


「創造的破壊」で破壊の方だけが先に進む現象だが、普通はこうなり混乱が起こる。レーガンとサッチャーの小さな政府、小泉改革はこのパターン、日本では格差問題で大変である。


「理念がない」という批判に対し知事は理念を打ち出すといってるが、理念とな何かが問題で、私はリストラと同時に新しいもののデザインをあわせて提示することだと思うが、知事の理念はただ抽象的なことを言うだけだろうからこれではだめ。


リストラ・プロジェクトチームはリストラのことしか考えないのでこうなる。新創造のデザインは難しく、リストラと新創造を考える脳は違うのでリストラチームで打ち出すことができない。


ここが問題である。05年ごろから経済財政諮問会議などで「新たな公」コンセプトが議論されていた。なんでも公がやるのでなく、民がデザインしたものを公が支援するやり方で、社会起業を日本で起こす提案だと思った。社会起業という言葉も使っていたが。


「新たな公」のコンセプトにもとずき、本年度各省から具体的な政策が打ち出される気配である。


こんな世の中になってきたので、大阪府でリストラするなら反対側で「新たな公」による社会起業を起こしそれを支援するような理念やプロジェクトを打ち出せばいいのにと思う。


大阪府のリストラ案はもう過去のものだ。創造と破壊を同時進行させる、左右のバランスをとる、こんな挑戦的な政策でないともううまく行かない時代になっているのだと思う。

順天堂大医学部眼科学教室が、今夏からベトナム政府が地方の眼科医を対象に研修事業を始めるのに合わせ、カリキュラムや教科書づくり、講師陣育成を支援する。


順大眼科学教室は1980年にWHOから西太平洋地区失明予防協力センターに指定され、アジア各国の失明対策事業を支援してきた。今回、米国のNGO「ヘレン・ケラー・インターナショナル」の仲介で実現した。


ベトナムでは80年代後半からWHOの援助で、医師らが医療機器を持って地方に出かける「出張手術」が普及したもが、まだ4割が手術を受けられない。 そこで日本財団が3年間資金援助し、地方の眼科医に研修を行って白内障手術を普及させる。


白内障は手術をすれば直り失明しないですむ。白内障がなくなれば働くことができるようになり生活は自立する。ベトナムには52万人の失明者がおり7割が手術で視力を取り戻せる白内障なので手術効果は絶大である。


こういうタイプの援助は20世紀型であるが、既に21世紀に入り21世紀型ー社会起業型が始まっており、順大の事業が社会起業型に進化すればいいのにと思う。


21世紀型とは何か、アメリカのデービッド・グリーン、David Greenの事業紹介したい。彼はニューズウィーク誌「世界を変える100人」(07.7.18号)に選ばれている。


フィラデルフィア出身、ネパールとインドで自治体が白内障治療器具の調達を助けるNGO活動をやってるとき、大企業から白内障用レンズの寄付が止まった。そこでインドでそのレンズをつくる決心をする。安くつくるには特許にひっかからないやり方を開発しなくてはならず、眼科医、定年退職の科学者、休業中の研究者を集めて大量生産する事業デザインに成功した。


92年にセバ財団、Seva Foundation(カリフォルニア・バークレー)の資金援助でインド、マドゥライ、Madurai に安い白内障用のレンズを量産するAurolab社、オーロラボ 、を設立、以来3億個のレンズを供給している。アメリカなら一枚150ドルから300ドルの眼内レンズはここでは5ドルである。


グリーンは前からマドゥライ市立病院のベンカタワミ眼科部長と知り合いで、安い眼内レンズの開発はこの眼科部長のすすめで始めたが、ベンカタワミ医師は安いレンズが手に入るならと市立病院を退職してアラビドン眼科病院をつくり、白内障手術をマクドナルドの成功に学びファーストフード式に行うシステムを開発し、180万人もの手術を行った。このやり方はWHOからモデル病院に指定されて、アジアとアフリカに広がっている。


この眼科病院は三分の一が正規料金、三分の二は無料である。金持ちには高い価格で手術を行い、この余剰金を低所得層へ振り向ける仕組みなので独立採算が続けられる。


グリーンとベンカタワミ医師が組み合わさって白内障手術方式では画期的なイノベーションが起こりこれが途上国に広がってるのだが(両者の事業は「未来を変える80人」日経BPのアジア編の一番最初に詳しく出ている)、グリーンは同じやり方で安い補聴器の生産をも事業にした。


グリーンはアショカフェローにも選ばれているが、アショカの創業者の一人はアショカフェローの中でも代表的な人物だと語っていたが、アメリカを代表する社会起業家に評価されている。


身体障害をなおしたり、病気を治すことで再就職でき生活は自立する。近眼鏡と老眼鏡を現地で生産したり、ゲイツ財団が力を入れている結核やハンセン病撲滅事業も同じ理念に立っている。


これが21世紀型の援助であるが、こういのと順大の支援を比べるとなんだか小さく見えてしまう。日本のNGO活動からこの事業が出てこないのはなぜだろうかと考えてしまう。


グリーンと同じタイプの人材は日本にもいるが、順大のような支援事業と出会わない、日本の資金力や生産力ならわけないことだと思うが、在来のNGO事業と起業家が出会わないのがいけない。


偶然の出会いは予測できないが、社会起業のコンセプトが日本でももっと広がり時間がたてば自然に結びつく時代になると楽観視してるが、気になることである。

前々回の「ソーシャルビジネス研究会・続」で書いた手話言語で教育をやる小学校の入学式の様子が昨晩のテレビニュースで流れてましたが、TokyoMXニュース(2分25秒)がユーチュブにアップロードされてました。

サイトはここです

教育特区で品川区に開校し、日本手話言語を第一言語として日本で初めて教育する市立学校です。3才から5才までの幼児部が16人、小学校が25人でスタートするそうです。


晴れやかでお目出度いできごとです