2007-10-26 20:00:00

【第2回:楽曲『天使がくれたもの』ができるまで、そしてふたりを支えるネット・コミュニケーション】

テーマ:ブログ

現在120万部を突破し、今や社会現象になった話題のケータイ小説『天使がくれたもの』。その映画化をきっかけに出会った原作者・Chacoと、主題歌『天使がくれたもの~It’s Only Love~』で先週1019()にデビューを果たしたシンガー、YVE。対談掲載2回目となる今回は、打ち解けたふたりが、楽曲の製作過程の知られざる苦労や、読者やリスナーへの秘めたる想いをぶっちゃけトーク!?
(
取材・文:奥“ボウイ”昌史)

 

【第2回:楽曲『天使がくれたもの』ができるまで、そしてふたりを支えるネット・コミュニケーション】

 

 

――YVEさんはCDデビューを迎えて、まさに“これから始まる”という感覚だと思うんですけど、そもそもYVEさんが歌を歌い始めたきっかけだったり、詞を書くようになったのはどうしてなんですか?

YVE 歌はちっちゃいときから歌っていて、こんな言い方したらヘンなんですけど、歌しかすることがなかったというか。小さいときから、歌手になりたいと思うより前に、歌うもんだと思ってたんです()。そう思って過ごしてきたんで、“きっかけは何ですか?”って言われても、はっきり“いついつに何々があって…”と答えられないくらいで()。詞は今回『天くれ』以外に収録されている4曲もすべて書いてるんですけど、Chacoさんもおっしゃってましたが自分の実体験を書くことが多いですね。中学校くらいから自分自身のことや自分が感じたことを詞に書き始めて。今回、出来上がっているメロディに対して曲を書くっていう作業が初めてだったので、今までと勝手がすごく違って。あと、これだけ有名な物語で、読者もファンの方もいっぱいいる中で、自分だけの視野で書いたら絶対にズレが生まれると思って、そこもすーごく悩んだんです。それこそ1ヵ月くらい書いては直し、書いては直しっていうのをずっと繰り返して…。

Chaco ! 全然知らなかった…。

YVE 台本を読んで、自分のひっかかるセリフに赤線をまずひいて。舞ちゃんだったらこういう気持ちなんだろうなっていうところには緑線をって…ホント受験勉強みたいに()。今までは自分が“歌いたい、伝えたい”っていうのが先で、それから周りに伝えたいと思って書いてきたんです。けど、この曲を聴いて、自分が伝えたいことももちろんだけど、CDを手にとってくれる人が男性なのか女性なのか、10代なのか30代なのか、どういう生活をしているのかは分からないけど、こんな風に伝わって欲しい、こういう風に感じて欲しいって、相手目線で詞を書いて歌わせてもらった。そのことで、今までのまず“私はこうしたい”っていう観点から、180度と言っても大げさじゃないくらい考え方を変えさせてもらったことを、ホントに感謝してるんです。語尾のひとつひとつの“だよ”とか“だね”にしても、スタジオに缶詰になって突き詰めて、繰り返し繰り返し2030パターンぐらい書いて…。1曲に対してこんなに書いたのは初めてですね。

――いきなり大仕事だったんですね…デビューなのに()

YVE ()。あと、映画の劇中なので、歌詞カードを見ながら歌を聴くわけじゃないじゃないですか? 映画館で初めて聴く方も多いと思うので、言葉がすんなり入ってくる歌い方…ちゃんと何を歌っているのかが理解できる声の出し方にも、また1ヵ月くらいかけて。映画で感動した後にみんなが涙を拭いてる中で、その一言が、どれだけちゃんと入ってくるか? そんな歌い方を求めて、ワンコーラスのワンフレーズだけでも10パターンぐらい録ったりして。やればやるほど悔しくなってくるんです()。もっともっとできるんじゃないか?って。今回は初めてでこんなに大きな仕事をやらせて頂いて、すっごく勉強になりましたね。

Chaco 読者さんからもメールが来てましたね。

YVE えっ?

Chaco 映画を泣いて観終わった後に、(歌で)また泣いたって。

YVE 嬉しい~!

Chaco ホントYVEさんの歌詞が読者さんと同じ目線に立って素直に書いてくれてるから、全員が共感できるんじゃないかな。“『天くれ』の曲や”って読者さんも分かってるんで。それはタイトルで分かってるんじゃなくて、歌詞でね。

――それはホントに嬉しいことですよね。あと、先ほどから読者さんがどう思ってるか?という点をすごく大切にしてらっしゃるのが分かるんですが、Chacoさんにとって読者さんはどんな存在なんですか?

Chaco 家族ですね(即答)。私は今ひとり暮らししてるんですけど、東京とかに仕事で行って、帰ってきたら読者さんのメールを見ると、“東京どうでした?”みたいな感じで、家族みたいに待っててくれてる。“ただいま”“おかえり”って。自分の辛いときには、ありのままをホームページには書くんですけど、同じように一緒に考えてくれて、哀しくなってくれる人もいるし、励ましてくれる人もいる。読者さんに支えられたからこそ、今の自分があって。常に身近に、変わらずにおりたい。ホームページではその距離感を大事にしたかったんです。メールに関してもホントに全部見てますからね。お母さんから“娘の彼氏が鼻ピアスしてる”って相談も来たり()。…ホンマあったかいんですね。自分が行き詰まって書かれへんときとか、この先書いていけるんかな?って悩んだときも、“がんばれ~”とか“ゆっくりでいいよ”って…。その人たちの言葉があるから書いていける。普通の作家さんみたいにストーリーを全部書いてしまってからまとめて出すのって、たぶん私にはできないんです。書いて、アップして、読んでもらって、感想もらって、それでまた“書こ!”っていう気持ちになる。ウズウズしちゃうんですね。書いたら“早く読んでみて!”って()。“このシーンどう?”“感想聞かせて”ってね。もしかしたらChacoっていうのは、読者さんがいてのChacoなんちゃうかな?

――それは素晴らしい関係ですね。YVEさんもblogを書けばリスナーさんから反応があって、という感じなんですか?

YVE そうなんです。10月からblogを書き始めてるんですが、映画の『天使がくれたもの』を観てくれた方からもコメントを頂いたり。今コメントの99%が女の子で、それがすごく嬉しくて。もちろん男性も嬉しいですよ()。中高生が“映画を観たときにすごく曲がいいと思って、TSUTAYAにそのまま借りに行きました!”とか書いてくれたり。今までネットって顔が見えないから、コミュニケーションといっても寂しい感じがするのかな?って思っていたんです。でもblogを始めて、私の顔も知らないのに誰かがコメントを書いてくれてる。お互い顔も知らない中で歌を聴いてくれてインターネット上で会話ができるのが、今Chacoさんがおっしゃったように、家族とか友達っていう感覚にすごく似てるなって感じて。歌声だけでそんな風に言ってくれたことがホントに嬉しかったですね。

――ホントに作品に共感されないと、そうはならないですもんね

Chaco 文字だけの世界っていうのは一見冷たくも感じるんだけど、文字だからこそ、顔が見えなくても伝えられるものがある。顔が見えないからこそ“本音”を書くし、その本音でぶつかり合えることがポジティブなことなんです。それが私にとってはすごい財産ですし、たぶんYVEさんにとってもそうですよね? 『天使がくれたもの』を歌から気に入って、入ってきてくれたとしたら、それは私も嬉しいし。

――いい相乗効果が生まれたらいいですよね。映画を観て本に戻る方もいるでしょうし。

YVE 映画の予告編を観て、そのままCDと本を買いに行ってくれた方もいるみたいで。どういう入口であれ、結果“いいな”って感じて作品を手にしてくれたのは、すごく嬉しいことですね。

 

 

普段はなかなか聞くことのできない、楽曲制作での苦労や、読者やリスナーに対するあたたかな想い。そして次週112()は、いよいよ最終回。ふたりが語る、女性ならではの“女の子”トーク()と、それぞれの今後について…。お楽しみに!

 


コメント

[コメントをする]

コメント投稿

コメントは管理者により確認されています。
掲載されない場合もありますので、あらかじめご了承ください。

一緒にプレゼントも贈ろう!