病診連携について | 佐藤裕也眼科医院のブログ

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この4月から、紹介状なしでは大病院に行きにくくなりました。

初診料、再診料が紹介状がないとより高価格になるからです。


病気になった時、最初に開業医に行きそこから大病院に紹介する

というのは一見理にかなったやり方です。


しかし我々の所で充分に対応出来るのに(例えば加齢黄斑変性症)、

「大学病院に紹介してくれ」という方が居ます。

紹介はしますが、治療は大学で受けるから経過だけ見て欲しい...と戻されてきます。

経過をみる、と言っても精密な検査は即ち治療の必要性を判断するためですから、

こちらで治療もしないのに精密検査をするわけにはいきません。

そんなわけで事情を話して「経過だけをみる」のはお断りしています。


物がダブってみえる「複視」で専門の大病院に紹介した方です。

数ヶ月後、経過をみてもらいにその専門病院に行くようすすめました。

ところが紹介状を持ってくるように、とのお達しで、わかり切ったことなのに

更に紹介状を書いて持たせました。


大きな専門病院に紹介すると、再来でその都度紹介状を要求されるのですね。


日本の医療制度は「病院」が高度医療を受け持ち、「医院」は高度なことを

やる必要なし、という徹底した制度になっていて、一切の例外をみとめません。

高度な医療を目ざす開業医は少しずつ意欲をなくしていきます。

そしてやがて引退することになります。


現在のこのような制度は「医療の損失」ですし医療崩壊にもつながります。