私の会社・事務所は子育てや介護をしながらでも働けるように、さまざまな工夫をしています。
自分自身が当事者としていろんな苦労をしてきたので一通りは理解して、先回りして手を打つようにしているつもりです。
二人目の育休復帰で段取りを分かっているから大丈夫!という従業員には
「二人目だからこその苦労が絶対にあるから無理はさせず、こまめに面談しながら働き方を柔軟に調整する」とか、
子どもの成長の節目(1歳の歩き始めと卒乳後の食事の変化期、2歳のイヤイヤ期、3歳の幼稚園入園期、習い事開始時期、小学校入学期、高学年期、受験期・・・)ごとに任せる仕事を変える、とか、
実家の親が遠い人と近い人、ご主人の仕事の都合によってテレワークができる環境を整備するために投資をしようとか、
ある程度の時間とお金をかけて整備しています。
もちろん世の中に存在する潜在労働力を救うため・社会に貢献するため、という意識もありますが、やっぱりゴールはそこではなくて、一番は当然事業成長のためにやっています。
私が採用できる(救ってあげられる)潜在労働力はせいぜい15人程度。そうではなくて世の中の働き方の仕組みそのものを変えなければ意味がありませんからね。
そんな中で、「働きやすそうな会社だから」、「自分らしく働きたいから」と来られると、別のところにいってください、と正直思います。
中小企業はそんなに甘くないのです。
でも「自分らしく働く」って理想ですよね。では何が必要なのでしょうか。
①自分が自分らしく働く前に、周りの仲間が自分らしく働けることを考える
あたりまえのことですが、自分の要求ばかりする人は組織の中では自分らしく働くなんて無理です。
じゃあ起業すれば?となりますが、起業したらもっと無理です。
みんな自由奔放にやっているように見えるかもしれませんが、それ以上に努力していますし、スタッフのために相当の犠牲も払っていますから。
うちの職場を見ていて自慢できるところは仲間のことをしっかり考えていること。
仲間のお子さんが熱を出したら必ず誰かが仕事のフォローしてくれる、
私生活に負担がかかっているな、と感じたら責任のある仕事を代わってくれる、
でもこれは、普段自分がやってもらっているからできる「お互いさま」の気持ちなのだと思います。
なので自分のことばかり要求してくる人がいたとしたら「私だって大変なのに何言ってるの?」と当然なりますね。私もそういう人へは一切配慮しません。(キッパリ!笑)
②自らの学びに投資する
給与をもらって働いている人、特にママに多い傾向だなーと思うのが、「1円たりとも損はしたくない」という考え。
サービス残業はもちろんのこと、交通費や休日労働なんてもってのほか。
保育料もなるべく少なく抑えていかに手取りが多くなるかを考える。
でもこれって本当に得していると思いますか?
私は東京に行くのに新幹線を使うんです。私鉄を使うより30分以上短縮できることもあります。
満員電車に揺られてスマホをいじるくらいしかできないのに比べたら、座って落ち着いてメールができます(20分かからないので本当にちょっとした仕事になります)。
時間をお金で買うんです。
それから自分はもちろん、スタッフさんには休日に有料のセミナーに参加したり勉強することにも推奨しています。
スタッフさんが「これ読んでおくといいですよ」と資料をグループウェアに共有してくれることもしょっちゅうです、
それをみんなは自宅にいる時に目を通します。
それを「給料ももらえないのにやっていられない」と考えるか、「学びの機会」と考えるかでその人のその後の職業人生が大きく変わると私は思います。
能力が高くなれば仕事を自ら選択する権利も当然出てくるんです。まさに「自分らしく」働けるようになります。
③組織のルールにはしっかり従う
「自分らしく」を強調する人は組織のルールが変わったり自分に都合が悪かったりするとすぐに文句を言います。
でも組織である以上、みんなにとっての最良を目指しています。それができなかったらすべて個別対応になるわけですが、個別対応が多すぎる企業は絶対伸びません。
でも運用上おかしいことや不便も当然あるわけで、そういう問題点を見つけたら「上手に」改善提案していけばいいのです。
みんなで最良のルールを決めて、決まったらそれはしっかり運用する。
その中で自分らしく働けばいいのです。
企業はこれから深刻な人材不足に悩まされるようになってきますから、こぞって待遇改善を図っていくでしょう。
ワーク・ライフ・バランス等の表彰や認定制度もさらに加速するでしょうね。
それに対して従業員側の要求はより通りやすくなるかもしれません。
でも思うのは、
自分のことばかり考えて要求したことがすんなり通る会社では「自分らしく働く」なんて絶対無理なのではないか、ということ。
「誰でもいいから来てほしい」という企業と、「自分のやりたいことしかしたくない」という従業員の雇用契約がうまくいくでしょうか。
人材戦略は大企業には到底かなわない設備や給与水準に満たなくても優秀でやる気のある人を迎え入れるための中小企業の必死の努力でもあります。
新しいことを始めようとする時、
大企業は先行投資ができます。
広告をバンバン打って、人件費も思い切りかけて、新規事業なのに完璧なサービス提供ができます。同じことを考えたとしても、ノウハウがあったとしても、大企業にサーッと持って行かれて悔しい思いをしたことが何度もある、
その中で私が思ったのは「大企業には行けないけれども優秀な人が必ずいる。その人達を300%生かしていこう」ということ。
決して安く買い叩くのではなくて、
決して精神論を押し付けるのではなくて、
ストックオプションみたいに小さいうちからこの会社に可能性を見出してもらう。
そのために企業もその人のための投資をする。
自分らしく働く。
働きやすい職場をつくる。
決して簡単なことではありません。
でも本当の意味での本気の両者が集まったら絶対に強い組織になるのです。
さてさて、昨晩はこんな感じでした。
休みに入って末娘の後追い地獄で仕事も手につかず。
でも久々の子育てどっぷりの24時間を過ごしました。大事大事!笑
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