一食入魂!

テーマ:
今夜の1品は、一見したところ、なんだかわからないですよね。
「ソーセージのレンズ豆煮込み」です。フランスの家庭料理のようなもの。レンズ豆はあらかじめ水に浸しておく必要がなく、気軽に使えて素朴な味を醸し出してくれます。


BOOKS
小山薫堂『随筆 一食入魂』ぴあ
林俊介『茫々酒中日誌』金沢倶楽部


どちらも日記です。書名の通り毎日どんなものを食べたとかどんなものを飲んだとかを徒然なるままに。私「日記」読むの好きなんです。それにしても、この2冊はある意味対照的。
前者は元気元気。著名な放送作家(私は彼の作る番組が非常に好きです)であり、打ち合わせが急にキャンセルになり時間ができたからといって新幹線で軽井沢に蕎麦を食べるためだけに行ってしまうような人ですから。かくありたい?
後者は妻を亡くしたことの喪失感に胸を衝かれます。
「私は、まだ足らない。ひとに感謝することも少なく、ひとにやさしくすることにも足らない」
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ノルウェイの森

テーマ:
今月初めに、冬とは思えない気温の日があったかと思えば、今日の東京は一面の雪景色。気持ちも身体もついていけませんね。
こんな日は、露天で温泉にでもつかって雪見酒…なんてのがいいよね~。仕方ない、ベランダにバスタブ置いて簡易露天風呂?…なんてことはもちろんしませんが。あ、でも山奥のバンガローとかだったらできるかもね。なぁんて半分本気だったりして。

というわけで、本日は家にこもって本や洋服の整理です。自分の余命を意識して、「晩飯を食べるのもあと千回ぐらい」と書いたのは山田風太郎だったっけ? だからといって、これから死ぬまでにどのぐらいの本を読むのか(読めるのか?)なんて考える人はあまりいないでしょうが、新刊もどんどん出ることを思えば、こうやってとっておいても二度と読まない本も確実にあるはず。ならばいっそのことすべて処分して身軽になりたい! たぶん、それは簡単なことなんでしょう。本なんて持つか持たぬか、二者択一。どっちかに決めてしまえばいいんだ…。

そう、実は『ノルウェイの森』あったんです。もういいやと処分しちゃったと思ってたんだけど。つい、読みふけってみたら(だから片づかないんだってば!)、え? こんなストーリーだったっけ? と、いささか興醒め。初版が1987年だから、もう20年近く前なんだね。優柔不断な「僕」は自分の思考内を行ったり来たり、その中だけで完結していて、たった一人の女を愛することもできなかった。そう、自己愛の強い男は、他者(女)を愛せないでしょう(あ、これはもちろん男に限ったことではなく逆も言えます)。そういう男は「僕のことを好きな女が好き」なんて嘯くわけです。だって、彼にとっては自分が一番なのだから。あ? いかんいかん、いつの間にか、どこかの誰かさんの話になっていた…。

そういえば、あの『アンダーグラウンド』は、他者への〈Commitment〉がテーマでしたね。あそこが村上春樹のターニングポイントだったのか。

今、この赤と緑の表紙の上下巻を、読み終わるのがもったいないと思いながらページをめくった自分が信じられないわたしがここにいます。そう、人間は変化する生き物なんですね。

あ、ひとつだけ今でも好きな箇所を引用しときましょう。
下巻で、ミドリに自分をどれぐらい好きかと聞かれたとき「僕」は「春の熊くらい好きだよ」と答えます。
「春の野原を君が一人で歩いているとね、向こうからビロードみたいな毛なみの目のくりっとした可愛い子熊がやってくるんだ。そして君にこう言うんだよ。『今日は、お嬢さん、僕と一緒に転がりっこしませんか』って言うんだ。そして君と子熊で抱き合ってクローバーの茂った丘の斜面をころころと転がって一日中遊ぶんだ。そういうのって素敵だろ?」
「すごく素敵」
「それくらい君のことが好きだ」
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もう幾つ寝ると…。

テーマ:
本日は取材(お仕事)で蔵前へ。軒を連ねるノスタルジックなおもちゃ問屋の片隅にお正月を見つけました。

で、この取材中に、たまたま村上春樹(昨日の日記で『アフターダーク』のことを取り上げましたが)の話題になったんですね。主人公「僕」の「コメント力」に関して。そうそう、「僕」の会話の端々に現れる絶妙なフレーズ、ちょっとハードボイルドな香りのする比喩がとても魅力的だったと思い出したのでした。

そういえば、『アフターダーク』もだけど、いつの間にか村上春樹の小説には「僕」が登場しなくなっていたのでした。「カフカ」はどうだったんだろう?

と、ここで何か引用したいと思いましたが、「コメント力」が威力を発揮する場─それは「恋愛」とすれば『ノルウェイの森』。あ~、でもこの間処分しちゃったのよね。どうせ、読もうと思えばすぐ手に入るしと思ったから。むむむ、また買わなくっちゃ。今度は文庫でいいや。

BOOKS
村上春樹『風の歌を聴け』『1973年のピンボール』講談社(もちろん再読)
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手打ちだっ!

テーマ:
半年ほど前にパスタマシーンを衝動買いして、ずっと放っておいてあったのです。いよいよ今日は意を決して手打ちパスタに挑戦! といっても、ただ生地コネコネに体力を要するぐらいで大したことはありません。もちろんパンよりずっと簡単。だけど、実を言うと、気温のせいかどうかは知りませんが、生地がなかなかまとまらず、あ~っ、もしかして失敗? ったく、こんなもの粘土細工にも使えないぜ! と、大きな小麦粉の固まりを前に、こっちが固まってしまいそうになりましたが、なんとかなだめすかしてまとめて寝かせること3時間。きちんと形になってくれました! ほっ。

ソースはトマト水煮缶の残りで適当に作ったトマトソース(白ワインベースでかなりスープっぽい)。昨日の残りの鶏肉(ちょっとパサパサしてたのでちょうど良い)など入れて。ちなみに、パスタは幅広のフェットチーネにあいなりました。

BOOKS
村上春樹『アフターダーク』講談社
大好きな作家で、新刊が出たら必ず読んでいたんだけど、「ねじまき鳥」で挫折。久々に読んでみましたが、結局、何が書きたい(言いたい)のかわからない。もちろん小説にそんな七面倒くさいことを求めるのはナンセンスなんでしょうが、それにしても…。初期の三部作とか、『世界の終わりとハードボイルドワンダーランド』(一番好き)には、その物語世界にひたる楽しさがあったのになぁ。残念。あ、でも、もちろん彼のエッセイはいまだに好きです。

切なく甘い焼きりんご

テーマ:
我が家は今夜が正式なクリスマスディナー。
いろいろ作りましたが、一番はこの「焼きりんご」でしょうか。
久しぶりに作った「デザート」系だったけど、思いの外うまくできたもので…(自画自賛)。

必ず“紅玉”を使うのが鉄則。できあがりの切ない(?)ような甘酸っぱさが他のりんごとは格段に違います。で、芯をくりぬいたあと、中に詰めるものはバター、砂糖、シナモン、ラムレーズンというのが一般的なようですが、私の使ったレシピはバター、砂糖、ラズベリージャム、そして最後にカルバドス(りんごのお酒)で風味づけです。

あいにくうちにはラズベリージャムがなかったので、ブルーベリーで代用しましたが問題なし。すご~く、美味しかった! シナモンとか、ラムレーズンが苦手な方にはおすすめ。ただ、ジャムは甘酸っぱいものの方が合うと思います。いちごなどはちょっと……でしょう。

ちなみに、これもオーブンではなくお鍋でできます。例によって、ル・クルーゼにバターを薄くひいてりんごを並べ蒸し焼きにするだけ。ふたをあけたときの幸せな気分と言ったら…。

星のクリスマスツリー

テーマ:
今夜は、都内某所でクリスマス・イブを敬虔な気持ちで過ごしております。久しぶりに讃美歌なんて歌っちゃったりしてね。

TOKIOには俄クリスチャンがあふれかえっております。でも、いいんじゃない? 何もないより…? だけど、26日になったらの変わり身の早さにはなんとも…。

星の形作るクリスマスツリー。
このようにひとつひとつ、今年あったよいことを数えてみましょうか。

あなたに会えてよかったと、ここで一応言っとくね。何にもいいことがない1年だったなんて言われると哀しいじゃない。

卵の鉢蒸し

テーマ:
今晩のお料理は、純和風に「卵の鉢蒸し きのこあんかけ」。ま、いわゆる茶碗蒸しですが、大きめの鉢で蒸して「あん」をかけ、取り分けて食すというやつです。

これの本体(?)、豆腐部分の堅さは人によって好みの分かれるところでしょう。レシピ通りに作ったらかなり「ゆるゆる」でした。「あん」がちょっと多めだったので、お吸い物感覚。私の好みは、もう少し堅くてもいいかな。

夏に食べるなら、夏野菜を使ったあんにして冷蔵庫で冷やして供すると、ひんやりうれしい1品になりそうです。って言っても、野菜に季節感なんてものがまるでなくなって久しいですが。

BOOKS
よしもとばなな『ハゴロモ』新潮社
「人の、意図しない優しさは、さりげない言葉の数々は、羽衣なのだと私は思った。」
頭の中の、通常なら文章化できないようなもやもやが、そのままの形で投影されている小説。それが彼女の作品の一番の特徴でしょうか。

来年は?

テーマ:
本日は某社との忘年会。

基本的には「来年もがんばろ~」路線?

果たして2005年はどんな年になるのでしょう。

「ダメもと」なら、ど~んと打って出るか。

いつか「プロジェクトX」で取り上げられる時のために、
今から詳細な記録をとっておこう!と盛り上がる一瞬も。

うまいもの まつおか

テーマ:
今夜の食事は、外苑前の「うまいもの まつおか」。店内に入った途端、だしの良い香りが…。刺身、煮炊きもの、アスパラのフライ(湯葉の細かく切ったものが衣)、かき鍋(いわゆる土手鍋じゃなくて、上品なお出汁を引いたもの。おいし~!)などい~っぱい食べて、最後にご飯(鯖寿司、じゃこご飯)で〆。全体的に薄味ですが、出汁がしっかりと利いているので、素材の味がひきたっている和食らしい和食。また何度でも行きたい店です。

ちなみに、写真は、腹ごなしに表参道まで歩く途中で出合ったAVEXビル前の巨大サンタ&クリスマスツリー。

BOOKS
アンドレイ・クルコフ『ペンギンの憂鬱』新潮クレストブック
ペタペタ、ペタペタ……。こんなペンギンと暮らしたら楽しそうな気がする。

ア・ラ・カルト

テーマ:
毎年恒例のクリスマスのお楽しみはこれ。舞台「ア・ラ・カルト~役者と音楽家のいるレストラン」です。元「遊◎機械全自動シアター」の主要メンバー3人(高泉淳子・白井晃・陰山泰)ほかによる「ショートショートのお芝居とファンタスティックな音楽で綴る不思議の国のレストラン」。

男(王子様?)を待ち続けて早?年の(たぶん)ハイミスの女性が一人でレストランを訪れるところから始まり、ドジで間抜けだけど愛嬌があって憎めないタカハシ(高泉淳子男装)と、ノリコさん(白井晃女装)の凸凹カップル、今回のゲスト・Rollyが会長をつとめる「シングル・モルト(もっと)」の会に最後に残った(つまり、ダブルになれなかった)男女の顛末、離婚したため今は別々に暮らす父親と娘の久しぶりの再会…などなど、Rolly出演分以外は、ほとんど毎年変わらぬシチュエーション。それがわかっていても(いるから?)、毎年大いに笑わされ、またホロリとさせられる、ツボを心得たうまいつくりです。

本物のお酒(冒頭に登場の女性が飲むカクテルですが、今年は“シャンパン・ピック・ミー・アップ”でした)と、本物の料理が登場し、目の前で本当に食べて飲んでいるのも雰囲気作りに一役買っているのかも(あ~ん、帰りに寄る店、どこか予約しておけばよかった~。でもね、終わるの10時過ぎちゃうの)。白井・陰山のコーラス付きでRollyの歌う「シングルモルトの歌」がR&B調でカッコよかった。むむむ…、これは休憩前のお楽しみ、Show Timeが大いに期待できる!と思ったら、もう~その期待を裏切らないRollyのエンターテイナーぶりに拍手喝采です。Amapolaのギターソロにはしびれましたよ。今回交代して新登場のピアニスト、ラテンテイスト、ノリノリの森正樹ともども、音楽面では私がこれまで見た何回かのうちで一番良かったです!! ふふ、来年のRollyのコンサート、早速行くことにしてしまいました。

舞台の良さは、すべてがその一瞬で消えてしまうこと。たとえ後にビデオで見たとしても、あの臨場感、俳優と観客の息づかいの交感はとうてい再現されうるものではないのです。だからこそ、愛おしい、貴重な空間と時間がそこにある。は~、舞台って本当にいいもんですね。