飽和状態の本棚の中から、中学公民の資料集を引っぱり出す。


貧乏性なので、教育実習で使ったものをまだとっておいている。

自分が中学生の時に使った教科書類も揃っているので、

そりゃ本棚がパンパンになるはずである。




こんな懐かしいものを引っぱり出したのは、昨日の会話に因る。

TVの池上さんの選挙解説を観ていると、おたけが呟いた。


「比例代表って、なんやー?」

『うん?! 義務教育の記憶はどこへやった?』

「えへへへへッ」


消え去ったのか元から記憶されていなかったのかわからないが、

興味を持つのはいいことなので、解説する。


しかし、うちもかすかな記憶頼りで自信が無いので、どうもしどろもどろ。


『…で、当選、となるわけよ。わかったかい?』

「うーーーーー…」

『おや、ピンとこないかい』

「うーーーーー…ん」


もう一度説明するも、

所詮しどろもどろなので、伝わらない。


『わかった、公民の教科書探しておくから、一緒にみよう、ね!』

「うん」




で、資料集を引っぱり出したわけである。


読んでみて、昨夜のうちの説明は合っていたのでほっとするも、

自信を持って説明できない自分が情けない。




いやはや、義務教育って大事だわ~と、今更実感。


『こんなの知らなくったって生きていけるし』

なんてほざいてた中坊の自分に、ビンタしてやりたい。