私の靴のサイズは日本では22か22.5、イタリアでは34か35になる。
日本でも、「小さいサイズ」のコーナーは21や21.5で普通の靴は23くらいから、22.5なんて、あまりなくて大変だった。
イタリアで34というと子どもサイズで、かっこいいヒールのオトナの靴なんて、まず、ない。
こんなにウィンドーには素敵な靴がたくさん飾ってあるにもかかわらず、だ。
普通、靴屋に置いてあるのは36からで、35でさえ稀だ。
「35ある?」と言うと、「36からしかないけど、試してみたら?」と持ってくる。試すときもあるけど、たいてい断ると、怪訝な顔をされる。35だって大きいくらいなんだから...
以前、スポーツショップのお店で働いていたとき(ローマで最初のバイト先)サッカーのオリジナルユニフォーム等を売っていた。
客が「Lサイズがほしい。」と言うけど、在庫はXLやXXLばかり。といっても、ストレッチ素材なので、そんなに大きくなくて、かえって超オデブちゃん用のユニフォームなんて存在しないのだ。
サッカー選手が実際に着ているものなんだから、普通の服のXXLとはわけが違う。で、XLやXXLを薦めると、例えどう見ても、そのサイズの人でも「いやいや、XLなんて、僕には大きすぎる、Lがないなら、いらない。」と断る人もいる。(まるで、わたしが36の靴をはかずに断るように。でも、それとは違うでしょう)
更には、試着して、ぴったりなのに、「大きすぎる、僕はLがほしいんだ。」ときかない。普通Lサイズを着ている人は、XLの服を買うということ自体、太ったみたいな気がして、自尊心が許さないのだろうか。
そんなこともあって、「Lはありません。」と口には出さず、最初からXL、あるいはXXLを出して試着させ、そのまま売ってしまう、ということをしていた。オーナーなんか、試着させる前に、サイズのタグをはさみで切ってしまったりもしていた。そこまで、見えないサイズを気にするか。
(するらしい。)そうするとLだと信じて買うのだから、不思議だ。
お子様サイズの私には理解不能の心理。
最もイタリアのサイズなんていいかげんだから、書いてあるサイズより、試着か、見ただけの自分の目を信用するのが1番なんだけどね。