臍腫瘍を取る手術をし、その時に腹膜播種と新しい腫瘍が見つかり、抗がん剤治療をすることになりました。
正直、頭をハンマーで殴られたような衝撃と、もう生きているのも辛いような気持ちになってしまいました。
先生もそれを察したのか、一旦退院して気持ちを落ち着かせようと言ってくれました。
お腹の痛みも治まってきていたし、手術から3週間ほどで退院しました。
ひさびさの家は自分の家じゃないような感じ。でものんびりと過ごせる私だけの場所。いい気分転換ができました。
退院してから約2週間後にポート造設の為の手術で入院となりました。
前回の退院当日、主治医と今後の治療方針を話し合いました。
色々と調べてくれたらしく、何パターンかの抗がん剤治療を提示してくれました。
その中の一つが治験。
また承認されておらず、効果も確立されていない薬。
しかも、卵巣癌に使われているが、胃がんの再発や腹膜播種に対して使われた事はまだないとのこと。
つまり私が最初の被験者。
ちょっと怖いな。正直そうも思いましたが、せっかく新しい薬が使える条件にあったし、打つ手は多いほうがいいと思い、治験を受けることにしました。
母親に話したら、やっぱりビビってはいましたが、私に決定を委ねてくれました。
お腹の中にポートを入れて、そこから腹腔内に直接抗がん剤を入れる治療。
これが5日間毎日入れて、2日休み。また5日投与して、2日休み。この2週間を1クールとして、全2クール行うとのこと。
それに合わせて、標準治療のパクリタキセルというメジャーな抗がん剤を6クール、4週間が1クールで、3週間は毎週1回投与して、最後の週は休薬。
この治療の為にお腹のポートと末梢ラインがなかなか取れず、いつも点滴の針を刺されまくっていたので、パクリタキセルを投与するためのポート造設も一緒に頼みました。
全身麻酔でポートを作るとのことで再入院の運びとなりました。
不安も大きく、落ち込んだ気持ちはなかなかあがらなかったけど、周りのみんなの優しい言葉や思いやりに励まされ、やるしかないと前をむくことができました。