「一年前、自殺に見せかけて殺されそうになったの覚えてる?」
「ん、覚えてるよ。」
彼は、はにかんだような表情を浮かべて答えた。
まるで、「今日、私たちの記念日よ。覚えてる?」と不意に質問されたのを、動揺を隠してうまくごまかしたかのような反応だ。
もう2月に入った。
そろそろちょうど1年になろうとしている。
あの時かろうじて彼が一命をとりとめたため、保険金の受取人である私が疑われたのだ。
あの頃へ意識をむけると、ふっと、大切な人を失うかもしれないという恐怖と、そんな私に追い打ちをかけるように私を容疑者のように扱った者たちへの怒りに支配されそうになる。
しかし、当の本人は何事もなかったかのように穏やかな空気をまとっているのだから、私だけがあの時に取り残されたような気がするのだ。
だからこそ、表面だけでも平穏な日々が戻ってきたのだけれど。
それは、本当につかのまの幸せかもしれない。
あの日と同じ日付へのカウントダウンが始まった。
続きがあるので一応①にしたけれど、どうしてこうなったかの基盤がないので②を書くかどうか。。。


