これまで常に抜群のタイミングで次のステップが示されてきた。
内なる声に耳を澄ませ、その通りに行動すればよかった。いくら困難に思えるようなことでも、直観に従っている限り大丈夫だった。
日本に帰ってからも次の導きが来るのをじっと待った。
現実はまるで違った。いつまで経っても導きはやって来なかった。
内なる声はすっかり口を閉ざし、直観は一切なくなった。これまで体験してきたような奇跡的な導きの連続は、嘘のように止まってしまった。
ドルフィン・センターをつくるためにソロモンでのことはビリーがやり、日本でできることはぼくがする約束だった。大金がいるわけではなかったが、それなりの施設を整えるためにいくらかの資金が欲しかった。
それはアルバイトなどで貯まるようなものではなく、やはりスポンサーを見つける必要があった。