2014年11月23日

にっぽん縦断こころ旅/NHK BSプレミアム

テーマ:TV is sucks!


 誰にでも記憶に残っている忘れられない風景があると思う。何気ない時にふっと思い出す風景だったり、事ある毎に思い出す風景だったり、常日頃忘れない風景だったり。年を重ねる事で変わっていったり、年を重ねてもずーと忘れない風景だったりするこころに焼き付いた風景。俳優の火野正平が、視聴者から募集した手紙に書かれたこころの風景を自転車で訪ねるのがこの番組「にっぽん縦断こころ旅」です。日本全国縦断をもう7シーズン続けています。すごい。

 視聴者から送られてくる手紙は、様々な内容で、何気ない思い出だったり墓の中まで持っていくような大切な思い出だったりしますが、火野正平さんはどんな内容でも区別なく手紙を読んで、どんな場所でも自転車を漕いで行きます。この火野正平のゆるーい姿勢が僕は好きです。自転車にはチャリオという名前がついています。自転車で走るといっても、すべて自転車で行く訳ではなく、遠ければ電車やバスに乗って行ったりするので、体力的にハードではない(1949年生まれの火野正平だから当然だと思われる)。向かい風の日だったり、坂の多い場所だったり、火野さんの苦手な高所がある日は大変そうですが、常に飄々としてます。曇りの日に夕陽を見てくださいとか、行ってみたら無くなってた風景だったり、視聴者の望んだ風景が見れなかったりする日もあるのだけど、そんな日もいつもと同じように手紙を読む火野正平。到着して手紙を読んだ後にポロっと「来たよ」とつぶやくのが、火野さんの手紙の主へに対する淡い優しさが感じられてなんとも言えない気持ちになったりします。この番組は意外と長寿番組になっていて人気です。番組を見ているとよく「いつも見てるよー」って声を掛けられていますが、NHKとはいえBSプレミアムでの放送なので、みんなが知っているのが不思議です。

 僕はこの番組で初めて火野正平を知りましたが男前です。男前だけあってかなりの女好きなようで、常に女の人はチェックしていて美人を見つけると捕まえたりします。この男前ぶりも良いです。基本的にバンダナを頭に巻いていますが、たまに休憩した時にバンダナを取ったりすると、急にスキンヘッドのおじいさんになってビックリするので、常にバンダナは巻いていて欲しいです。

 既に亡くなった大切の人との思い出だったり、時間が立ち過ぎてかすかにしか覚えていない風景だったり、色々な人達の色々なこころの風景。風景は風景として当然ながらそこにあるのだけど、その風景をしっかりと覚えている人達がいる。何十年も変わらない風景もあれば、まったく違ってしまう風景もある。それを覚えている人達も、いつかはいなくなってしまうし、新しく大切な風景にする人達もいる。「川の流れは毎日同じように見えても、同じ水が流れることはない」というのは不思議な事ですね。
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2014年11月09日

浦沢直樹の漫勉 Eテレ

テーマ:TV is sucks!
 「20世紀少年」「YAWARA!」「MONSTER」と大ヒット漫画を生み出してきた浦沢直樹プレゼンツ「浦沢直樹の漫勉」がとても面白かった。通常芸術作品は完成されたものが私達がの元に届く。その製作過程は謎に包まれているし、ここにアーティストが作品を完成させるのに必要なエッセンスが隠されている。いわば企業秘密みたいなものである。実験的な試みとして絵画の製作過程を展示したりすることもあるが、そうそう目にできるものではない。ましてひたすら仕事場にこもって漫画を書き続けなければならない漫画家の製作過程は公開されるようなものではない。

 この番組のアイデア自体は浦沢直樹がかつてNHKで見た、漫画家手塚治虫のドキュメント番組がきっかけだったという。その番組の中で手塚治虫は、仕事場には妻がたまに入ってくるくらいで、それ以外の人間は何人たりとも入る事は許されないと語っていた。漫画界の巨匠であるにも関わらず、常に他の漫画家を意識していた手塚治虫らしい言葉である。

 浦沢直樹は漫画のすごさをもっと広めたくて、またこの番組自体が世界レベルで影響を与える事ができるだろうと期待して、この大胆なアイデアを思いついた。そしてこの無茶な要請に応えてくれたのが、「沈黙の艦隊」のかわぐちかいじと「天才柳沢教授の生活」の山下和美だった。

 浦沢直樹自身も現在連載中の漫画を描く様子を紹介している。完成された作品は当たり前のように見ているけど、それが何もない白紙の紙の上に、ただの線だけでひとつの世界が創られていく様子はやはり驚きです。漫画はただ絵と台詞が描いているわけでは無くて、映画のようにカット割りして登場人物が演技をしているように描くようにしていると解説していました。映画のように漫画を描くというのは手塚治虫が生み出した漫画の描き方だったが、その影響はやはり大きい。

 漫画の絵が現実とも絵画とも違う、”漫画の絵”として試行錯誤されている。例えばスポーツの場面の資料写真を見て、写真に忠実に絵を描いたとしてもイマイチ何かが足りない絵にしかならないとか。漫画では、顔は正面から描けない所をかわぐちかいじは正面から描くようになったとか、ある時から目を大きく描くことで感情表現が豊かになったとか数々のエピソードは面白かった。

 漫画を読んで楽しんでいる人も、描いている人も楽しめる番組です。この番組が色々な漫画家の仕事場に潜入するようなシリーズになったら、また面白いなと思います。


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