2009年10月31日

パリ・オペラ座のすべて/フレデリック・ワイズマン

テーマ:映画
愛こそすべて LOVE IS ALL

 ルイ14世が創設したパリ・オペラ座のバレエ団が今度のワイズマンのテーマです。ワイズマンの作品がこれほど大々的に宣伝されているのは驚いた。これもオペラ座がテーマだからこそです。普通にテレビでも紹介されていて、それもワイズマンの新作だというので二重の驚きでありました。まあ監督の事に触れている時間は全くなくパリの素晴らしいバレエ団、オペラ座をテーマにしたドキュメントが上映されるという扱いでしたが。監督の意図を排除して、客観的な事物をドキュメントとして提示することがワイズマンの意図なので、そういう意味では成功している。

 さて今回もワイズマンの手法はまったくぶれる事がなく、撮影対象を観察する。以前にもアメリカンバレエシアターをテーマに作品を作っているが、基本的にはそれと変わっていない。ただ今回はオペラ座というだけです。肝心の内容はというと、わざわざ改めて云うまでもなくまあ素晴らしいです。普段の稽古場から、リハーサル、本番のシーンがあって、これで終わりかなと思ったらまた稽古のシーンが出てきた、その流れはこうして続いていくんだという印象を受けるし、決して華やかな本番だけでなく、稽古のシーンも十分に時間をとっていて、華やかなバレリーナ達もこんなに一生懸命努力しているんだと伝えたいなんてのは、監督の意図に反するものですが、考えずにはいられません。だが、この映画は一見無駄なシーンまで映画として含めてしまう事で、きちんと本質を浮き彫りにする。決して安易な、分かりやすい答えには飛びつかないという事が、やっぱりこの人違います。それにはどうしても膨大な時間を必要とするのだが、今回はそれほど長い作品ではですが、十分にオペラ座の素晴らしさ、バレエの素晴らしさを堪能できる作品です。「アメリカン・バレエシアターの世界」も同様に素晴らしい作品なので、両方見る事をお勧めします。

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2009年10月26日

アンヴィル! ~夢を諦めきれない男たち~ /Anvil

テーマ:映画
愛こそすべて LOVE IS ALL

ANVILというヘビーメタル・バンドのドキュメンタリーです。以下イントロダクションはHPよりの抜粋「このバンドはカナダのトロントで結成され、1982年にアルバム『メタル・オン・メタル』をリリース、メタリカ、スレイヤー、アンスラックスといった現在活躍する人気バンドに大きな影響を与えたバンド、アンヴィル。しかし、当の彼らだけはスターダムにのし上がることなく、その存在を忘れられていたが・・・。地元でしがない仕事をしながらバンドを続け、いまだ名声と富を獲得する夢をやめないリップスとロブのうだつの上がらない生活、しかし、どんな苦境に立たされても楽観的に現実を乗り越えようとするバンドの姿と、少年の頃より育んできた友情と絆、そして半ば愛想を尽かしながらも長年彼らを見守りサポートしてきた家族やファンたちの姿・・・。」

 結構話題になっているのだろうか?僕はそれほど客もいないだろうと思っていたのだけど、伏見ミリオン座では盛況でした。アンヴィルというバンドの事は全く知らないし、メタルも聞かないのだが、面白ろそうなので見てみたら結構面白くて、上映時間が短い事もあって、ラストが突然来て終わってしまったという印象がある。そう、ラストまではとても面白く見ていたのですが尻切れトンボような唐突な終わり方だなと思ったし、ここで終わってはいかんだろうというのが僕の感想。

 彼らの全盛期はメタルが全盛である80年代。1984年には西武球場で行なわれた、スーパーロック'84というフェスティバルで来日したのだが、一緒にフェスティバルに出演した、ボン・ジョヴィ、スコーピオンズやホワイトスネーク、マイケル・シェンカー・グループの中で唯一このバンドだけが、100万枚売れなかったバンドだと紹介される。今はCDが売れない時代だからまずこの数字を達成する事は非常に難しい。そこからこのバンドは今に至るまで、売れないながらも活動を継続し、夢をあきらめないこのバンドのドキュメンタリーは出来上がった。

 最初にヨーロッパ・ツアーがあって、そこでフェスティバルに参加するのだけど、有名なバンドのメンバーが皆影響を受けていると語っていたりするので、まず彼らは決してフェイクではないのだが、ともかくも結局彼らは売れる事ができなかった。当時のマネージメントだとか、レコード会社だとか色々と要因はあったのだろうが、売れなかった。それでも続けている事が、僕はとても凄いことだと思うし、単純に尊敬に値すると思う。売れようが売れまいが、続いている事で彼らは素晴らしいバンドだ、それはこのバンドの屋台骨である、ヴォーカルのリップスとドラムのロブの友情によるところが大きい。こんなに長く続いているバンドはストーンズとフーぐらいなもんだなんてコメントがあるんだけど、最大の賛辞ではないか?

 しかしボーカルのリップスは売れるという事に、非常に固執している為にバンドとして苦しむことになる。トラブルだらけ、利益ゼロのヨーロッパ・ツアーが終わってケータリングのファックな仕事に戻ったリップスは、レコーディングを決意するのだけど、それにはまた結構な費用がかかる、費用はなんとか捻出してイギリスでレコーディング。このレコーディングもロブがバンドを辞めると言い出したり、大げんかをしたり、レコーディングしても、レコード会社が決まらなかったりと、困難だらけです。それも過去の栄光が彼らを苦しめる原因となっている。助かっている部分が大きいと僕は思うのだけどね。

 最新アルバムは日本のプロモーターに気に入られLoudPark06'に出演、客がいなかったらという不安の中、フタを開けてみたら、トップバッターで昼間の時間帯にも関わらず大勢の人が彼らを待ち受けていた。ここで映画は終了、めでたし、めでたしな終わりなんだけど、これでいいのかなと僕は思った。

 彼らはここで活路を見いだしたような描き方であるように思うのだけど、まず日本のファンほどバンドに優しい国はないと思う。ちゃんとお行儀よく音楽を聞くし、ダメな演奏だからといってブーングしたり、途中で出てってしまう事もないです。またメタルというジャンルも、ロック=ハードロック/メタルと勘違いされているくらい、一時流行したジャンルでありメタルにも優しい国である。Mr. Bigとか日本大好きだしね。勘違いしてしまわないかというのが懸念です。

 リップスは既に素晴らしいバンドを持っている、それが売れようが売れまいが関係ない。音楽を愛しているという事は十分に証明されている、もっと純粋に音楽を楽しめないのだろうか?今ならレコード会社なんて探す必要もない、i tuneとかで売ったり、フェスも世界中でブームだし、もっと上手くやれるでしょ。悪魔の力を借りて腐った世の中を変えるというのは、どうかなとはおもうのだけどねぇ。それにしてもリップスはとても熱い男です、まさにマッチョイズムの典型な男で、それを支えるロブとの友情も、熱過ぎる。奥さん嫉妬するでしょ。

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2009年10月25日

火の鳥/手塚治虫

テーマ:書評
愛こそすべて LOVE IS ALL

人間は一回きりの人生を生きているはずなのに、どうしてその一回きりの人生が、同じ事の繰り返しで成り立っているのだろうか?人間が成長する為に必要な事は経験を積み重ねていく事で、経験を通して、その次の場面に遭遇した時に、上手く行くやり方を選択して、さらに経験を積み重ねていく。こうして学習していくのが人間で、それは毎日朝起きて、歯を磨いて、ご飯を食べてなんて日常的な習慣レベルの経験から、新しく進学するだとか、結婚するだとか、就職するだとかなんて人生に一度しかないレベルの経験まである。人生に一度しかない経験でも、その実、それまでの経験に裏打ちされていたりするので(高校の入学は一回だけど、学校の入学は何回かする)本当に人生で一度の経験なんて、誕生した時と死ぬ時だけかもれない。誕生した時というのはほとんどの人が記憶にないし、死んだら経験もなにもない。

 19才の春だとか、高校3年の春は特別な別々の季節だったのが、それぞれの季節の思い出が、春や夏や秋や冬の記憶として一括りにされてしまったり。これが自分一人だけの経験であったりするなら、自分一人だけの現象なのか?と疑えたりするのだが、世の中には他の人間の経験が溢れているので、まるで一回きりの人生が、一回きりの人生ではないように思えてきたりする。そんな堂々巡りの考えの答えは、堂々巡りの人生(?)のように答えがでてこない、仮に本当に堂々巡りだと知ってしまった時、人間はどんな風に感じるのだろう?悲しいのだろうか?嬉しいのだろうか?逃げ出したいと思うのだろうか?

 科学による思考法に依存している現代人には、生まれ変わりや輪廻転生という概念は到底受け入れられないかもしれない。でも「火の鳥」を読んでいると、受け入れられないはずの概念に、もの凄く心を揺さぶられていたり、色々と考えていたりする。決して科学の思考法では説明がつかない、そういった人間の感情というのは非論理的だからといって、無視してしまっていいものではなくて、そういう直感だとか、感情だとかをもっともっと人間は信用していいはずだし、決して大きく外しているものではないと思う。人間が美しいとか、カッコいいとか思う機械や物が、同時に高性能であったりするわけです。逆に不細工な機械や物はポンコツだったりする。科学はあくまで科学の言葉で説明できる事を説明しているだけ。
 
 手塚治虫がライフワークとした「火の鳥」は、まさしくライフワークと言葉がふさわしい作品。漫画というジャンルに関係なく、ライフワークという言葉が当てはまる作品なんて滅多にあるものではない。

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2009年10月24日

Fall/01/09

テーマ:終わらない唄
2009年10月08日

ロン・ミュエック/Ron Mueck

テーマ:書評
愛こそすべて LOVE IS ALL

 金沢21世紀美術館でロン・ミュエックの初の個展が開催されていたのを知ったのは、既に終わってしまっている時で、この時、初めて彼の事を金沢21世紀美術館のホームページで初めて知りました。なぜホームページを覗いたのかというと金沢21世紀美術館に行きたくて調べていたからで、ああすごい良さげな展覧会がやっていたのだなあと、実際僕が行った時にはそれほど面白い展覧会じゃなくて、そんな思いを強くした。それからしばらくは、そんな事はすっかり忘れていたのだけど、ふと思い出して、この本を購入しました。是非とも本物を見てみたいなと、写真だけではわからない事があるだろうし、写真を見ているだけでも十分にどの作品も非常に素晴らしく、また多くの人が、実際の作品のサイズとリアルさが彼の作品では非常に重要であると言っている。それは本当に写真だけでも十分にわかるし、写真を眺めれば眺める程本物が見たくなります。日本来る予定はどうも全くないみたいで、それどころかこれまで日本に来たのもわずか2回というレアなアーティストです。

 彼の作品には見るものに人間の存在の根本を考えさせる力がある。どの作品も違ったアプローチで、違った刺激を、違った疑問を見るものに投げかけているように思える。すごくいろんなスイッチを押されます。是非ともどこでも良いから見てみたいと、この本を見て非常に強く思いました。

  

ロン・ミュエック/ロン・ミュエック

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2009年10月04日

プレゼント/The Present

テーマ:映画
愛こそすべて LOVE IS ALL

 「スプラウト」を監督したトーマス・キャンベルの最新作がこの「The Present」というサーフィン・ドキュメンタリー映画です。「スプラウト」もサーフィン・ドキュメンタリー映画でしたので、テーマが同じ映画を再度作ったという事になります。「スプラウト」は心地よい音楽と素晴らしいサーフィン・テクニックをただ眺めているだけでオッケーな映画で、サーフ・カルチャーを紹介している映画だった。今回の「The Present」は著名なサーファーや、ボードの種類だとか、よりサーフィンの具体的な中身に入り込んだ映画です。ただ基本的な部分、グッド・ミュージックと素晴らしいサーフィン映像という部分では変わっていない。眺めているだけでオッケーな映画です。

 ただやはり今回の映画は具体的な内容を描いているだけあって、ただ眺めている部分が相対的に少なく、その点では「スプラウト」には遠く及ばない内容で、僕は少し物足りないなと感じた。

 「スプラウト」も「The Present」も素晴らしい映像と音楽を、大きなスクリーンで観れるという贅沢は映画館でしかできない。映画館でみるのと家のテレビ観るのとはまったく別物の作品ですので、映画館で干渉する事をお勧めする映画です。
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2009年10月03日

ニール・ヤング/Neil Young ライブ・ラスト/Live Rust

テーマ:音楽
愛こそすべて LOVE IS ALL

 「海の上のピアニスト」という映画がありますが、その映画の中で主人公のピアニストが船の中でレコーディングをするシーンがあります。主人公が生まれたのが1900年で、家庭用蓄音機が1897年に発売された。映画の中で、使ってる録音器材というのが、昔でいう蓄音機に、外観はそっくりというか同じ?レコードを聞く場合は、レコード盤の溝の凹凸に針を走らせ、その振動を大きくして音楽にするわけですが、録音する場合はラッパに向かって音楽を吹き込んで、その振動を針からレコードに刻んでいくという、とても単純でレコードの仕組みが分かりやすい装置です。音楽をそのままレコード盤にしていく感じです。CDでは原理的にレコードでは録音可能とされる人間の聞こえる範囲の周波数が録音出来ず、それがレコードの方が音質が良いとされる原因と言われているけど、はっきりした事はわかっていないようです。でも、一聴してCDとレコードでは音が違う。レコードの方が断然いい、音の深みが全然違います。

 といっても新譜がレコードで発売される事というのはほとんど期待できないし、売っている所も限られているのでCDを買うしかない。そんな状況なので時々、レコード屋を覗いて掘り出し物に出くわすと思わず叫びたくなってしまいます。今回発見したのが、このアルバム。CDは持っているのだけど500円という破格の値段で売られていたので、買わないわけには行かない。ニールのライブ盤の中では代表曲が目白押しのこのアルバムですが、レコードで聴くとニールのメロウ・ギターに磨きがかかる。ギターだけでしびれてしまいます。

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