「メッセージ」ハインラインの”夏への扉”を思い出させるような魅力的な作品でした。 | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

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観てきた映画、全部、語っちゃいます!ほとんど1日に1本は観ているかな。映画祭も大好きで色々な映画祭に参加してみてます。最近は、演劇も好きで、良く観に行っていますよ。お気軽にコメントしてください。
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「メッセージ」を観てきました。

 

ストーリーは、

ある日、突如として地球上に降り立った巨大な球体型宇宙船。言語学者のルイーズは、謎の知的生命体との意思疎通をはかる役目を担うこととなり、“彼ら”が人類に何を伝えようとしているのかを探っていくのだが…。

というお話です。

 

 

大学で言語学を教えているルイーズ。娘との記憶を辿り、授かった時の嬉しさと彼女を亡くした悲しみを想い、苦しんでいます。ある日、軍からの使者が訪ねてきます。

 

何日か前に、地球の各地に長楕円径のUFOが現れ、攻撃してくるでも無く、ただ浮かんでいる状態で、何かコンタクトを取りたいらしいのですが、お互いの言語が合わずに、そのまま停滞しています。軍は、ルイーズと数学者のイアンに協力を求め、異星人とのコミュニケーションが取れるようにして欲しいと頼みます。

 

 

二人は、何の目的で地球に現れたのかを聞こうとするのですが、言葉では会話が出来ません。ルイーズは、ボードに文字を書くことでコンタクトが取れないかとやってみると、異星人が円形の文字らしきもので応対してきます。これが文字なんだと解り、イアンと二人で解読にかかり、少しづつ会話が出来てきます。

 

異星人は人類に「武器」をもたらす事だと言っているように思われ、それを聞いた中国は各国との通信を断絶し、異星人に地球から出て行かないと攻撃をすると宣戦布告してしまいます。

 

 

攻撃時間は刻一刻と迫り、異星人に危険を知らせる為にルイーズが彼らの所に行くと、異星人は3000年後に地球人に助けられるから、その前に贈り物をするのだと話します。そしてルイーズに君には特殊な力があるじゃないかと話します。一気に沢山の言葉を投げかけてきたので、その言葉を解読して行くと、「武器」は地球で言う武器では無いことが判り、彼らの時間の感覚が人間とは違い、流れるものでは無く、そこにあるモノだと認識している事も解ってきます。

 

そしてルイーズには、娘との記憶では無い、新しい記憶が現れ、それまでの彼女の記憶が時間の流れとは違うことが判って来て…。後は、映画を観て下さいね。

 

 

この映画、おおっ、そう来るかという感覚でした。内容としては全く違うんだけど、雰囲気がロバート・A・ハインラインの「夏への扉」を読んだ時の感覚と似ています。あちらはタイムマシンで身体が移動するんですけどね。これは違います。記憶かと思ったらデジャヴだったりするところが、何とも、上手いなぁと思いました。原作は買ってあるんですけど、まだ未読なんですよ。読むのが楽しみになりました。

 

なんたって、異星人が”タコ系”ですよ。吸盤が付いていて、ふにょふにょ歩くんです。ちょっと嬉しくなっちゃった。こういう異星人って、古いSF小説の「火星のプリンセス」を思い出させます。

 

 

とにかく、始まってからずっと、主人公が、娘の死ですごく苦しんでいるんですよ。そんな辛い事があったなら仕方ないよねぇと思っているのですが、なんか違和感があるんですよね。ルイーズの母親から電話がかかってきて話しているのを聞いても、娘の話は無いし、家にも子供のものは一切無いんです。不思議でしょ。亡くなったって、子供の写真くらいはありそうなもんだけど全く無いし、娘の父親も出てこないから、不思議なんです。

 

 

そして、段々と時間の感覚が狂っていくの。観ているこちらがです。あれ?と思っていると、異星人の時間の感覚が違うという言葉が出てきて、そうなると時間球体の中に居て、行きたいというか見たい時間の所にアクセスして、そこに存在するという事なのかなと思うと、未来も過去も無いでしょ。そしてルイーズに力があると話していたから、彼女も異星人と近い力があるのではないかと理解出来て来るんです。そうなると、娘の事も、異星人の事も、何となく理解出来てきて、彼女なら見れる、彼女なら止められるのかなと思い始めるんです。

 

 

だけど、考えさせられたのが、そうなる事が判っていながら、その行動が出来るのかという点でした。やっぱり未来は変えられないのかしら。異星人が3000年後に助けて貰うから、今そのお礼をするねって言うのを聞いて、そのお礼があったからこそ、未来に助けることが決まる訳でしょ。きっと、そこでお礼を貰わなかった地球もあるだろうし、そうなると多次元空間があって、異星人を助けない地球もある訳で、ルイーズの娘が死なない世界もあるのかもしれない。でも、この次元だとどうしても、この組み合わせなんでしょうね。難しいなぁ。

 

 

私は、この映画、とっても楽しめました。好きです。だから、私は、超!お薦めしたいと思います。このSFの雰囲気、大好きなんです。その上、ジェレミー・レナーがイアン役で出ているし、とっても満足でした。ジェレミーさん、好きなんですよねぇ。イケメンではないと思うけど、ちょっと疲れたオッサン的な感じがイイのよねぇ。タイプなんです。タコ型異星人も好きだし、これは、好きだなぁ。という訳で、ぜひ、観に行ってみてください。
ぜひ、楽しんできてくださいね。カメ

 

 

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