帰国して1か月半が経った。就職活動ということで、どんな組織にも属していないこの状況に、若干の罪悪感を感じる一方で、せっかくだからその立場からしか感じられないことを、今のうちにたくさん感じておきたいとも思う。


いよいよアマゾンや全国の書店で本が予約開始となった。初版500部 全部売っても 赤字かな。まあ、社会還元の一環なのでいいのだが、やっぱりできるだけ多くの方に読んでもらえたらと思う。出版の動機の一つに、(ザンビアでの)体験・気持ちを自分だけにとどめておくのはもったいない!、つまりシェアの思いからなので。


タイトルは「日本がアフリカを救うのではなくて、アフリカが日本を救うのだと、僕は思う。」

いっちょまえにサブタイトルも、「TANKA×AFRICA」。


これが僕なりの社会還元。出版に関わった方々へ、感謝を込めて。




アマゾンのURL↓

http://www.amazon.co.jp/dp/443418198X/ref=tsm_1_fb_lk


全国どの書店からでも予約可能。発売は9/3(火)、ドラえもんの誕生日といっしょ。






AD

2年の任期を終えて、無事日本に帰国した。支えてくださったすべての人に、心から「ありがとう」。


地下鉄に乗ること、コンビニに寄ること、自動販売機でコーヒーを買うこと、おいしい料理をたべること、湯船につかること、意外にも感動は少ない。すべてなにかの作業をこなすように、やり過ごしていく。僕の中にはやっぱり、生まれた時から先進国で育った血が流れているらしい。


2年ぶりに実家のベランダに立って夜風に吹かれていても、昨日も同じ場所に立っていたような気分になる。2年目と今日の時間を、本のページをパタンと閉じてくっつけてしっまたような感じ。ザンビアでの記憶が薄れる・・・というより、もうすでに飛んでいる。


これらは帰国後の多忙と疲労による一時的な症状なのか。これから生活が徐々に落ち着いていく中で、だんだんと思い出してくるものなのだろうか。わからない。だからといって、ザンビアでと日本、どちらで暮らすのが幸せなのか、もうそんな愚門は抱かないようにしたい。


それぞれの生活、それぞれの普通、それぞれの’いま’があって、この世界は今日も回っている。それでいいんだ。僕は今、日本という国にいる。僕はしばらく、この国で生きてゆく。


日本時間2013年6月24(月)16:20 忙しい工事現場の音が聞こえる自宅のリビングにて



追伸)本歌でブログ最終回となります。応援していただいた方、ありがとうございました。自費出版ですが、任期中に詠んだ歌と写真をもとめた歌集を出版(ピープレス社より9/3を予定)させていただくことになりました。詳細決まり次第、追って報告させていただきます。今後ともよろしくお願いいたします。


長谷川 祐二

AD
黒板に大きく書いた「ありがとう」君も板書でそれに答える


追いかけるふりを見せても子鬼らは逃げないことがちょっと寂しい


握手にて始まり握手にて終わる おはようはじめましてさよなら


「センセイ」が私の名前と勘違いしていた子らもいたかもしれぬ


この国に二年暮らせど三歳の君の半生よりは短い


「センセイ」と呼ばれたようで振り返る そこには風が吹いているだけ


青年海外協力隊(理数科教師)の一生一句~アフリカから一句、詠ませていただきます。~-引き上げ
              センセイと子鬼たち(ありがとう。)
AD
サッカーをフットボールと呼ぶことにこだわっている「Africa's Day」


無信仰ではあるけれど神様に仏様にも祈る「勝ちたい」


後半のロスタイムにてふと思う これもひとつの「国際協力」


笛が鳴り寝っ転がれば草の根が我が身の丈と同じになった



5/25(土)は「Africa Freedom Day」だった。それに合わせて企画したJapanese Festival@Lukomba。
おかげさまで大成功に終わった。

音楽があれば、ダンスがあれば、フットボールがあれば、使う言葉は少ないていい。
君を忘れない。ありがとう、ベストフレンド。僕たちは同じ空の下で生きている。
伝えたいのは、それだけ。

本気だから、伝わる。一生懸命だから、感動する。真剣だから、笑顔が生まれる。
関わった全ての人に、感謝したい。

フットボール前の国歌斉唱で、じっと目を閉じ歌うザンビアの人々は、どこか誇らしげに見えた。
心を込めて、Happy Africa Freedom Day!

青年海外協力隊(理数科教師)の一生一句~アフリカから一句、詠ませていただきます。~-アフリカの日
           アフリカの日(Happy Africa Freedom Day!)
【受験して大学を出て入社して 五七五で言える半生】


【近すぎて見えぬとはよく言ったもの わたしはにほんじんということ】


【「ニイハオ」とあいさつされて「ニイハオ」と返事をしてるご機嫌な今日】


【旅をすることと旅行をすることはちがう 第二の故郷を持てば】


【将来を気にする国がもう一つ増えれば任期一ヶ月前】


【ザンビアと日本の試合そんな日をスコアボードに夢見ています】



ザンビアに来て大きな学びの一つに、自分は”日本人”であるということを気づかされたこと。自分は仮にも二十数年間、ニッポン人だったんだなあと。

いよいよ2日後に迫った日本文化紹介。縁あって、同時期に同任国に派遣された協力隊の仲間と、大好きなフットボールを通して、現地の人たちと国際交流。試合後、どんな心境になるのかが今から楽しみだ。

今日は生徒や同僚の協力の下、グランド整備。草刈したり、穴を埋めたり、くわをで浅い溝を掘ってライン引いたり。

子どもたちに夢をもってもらえるように、全力でハツラツとプレーしたい。いつかW杯でザンビア代表と日本代表が対戦できるといいな、そのときはどちらを応援しようかな、なんて考える任期終了1ヶ月前の夕暮れ。

青年海外協力隊(理数科教師)の一生一句~アフリカから一句、詠ませていただきます。~-グランド整備
               放課後のグランド整備
「おかえり」を他人に言われるあたたかさ この町に来て二年が過ぎる


黄昏の近所で遊ぶ子の声が日本語みたいに届いた窓辺


いつの日か父が「昔はよかった」と言ってた日々にいるのだろうか


この国に二年暮らせど三歳の君の半生よりは短い


親友の「Yujiの国はどう?」という問いがかすれた夜空の風に


メーターが壊れておりぬミニバスは夜へ夜へと加速してゆく


あの夏に飛ばしたスイカ少年の種が我が家に芽をふいている


青年海外協力隊(理数科教師)の一生一句~アフリカから一句、詠ませていただきます。~-スイカ少年とスイカ少女
          スイカ・チルドレン(今年のスイカはどうですか?)
You seem to have many problem, but you always say 「No problem!」


思いやり 友から友へ巡りゆくはさみの柄なり 物がなければ


「いつの日か僕に子どもができたとき、この教科書を渡したいんだ。」


「I'll hand over this book to my son, if I have a son in the future.」


初めての自分の教科書うれしくて名前を書いた遠い春の日


君からの「ありがとう」を焼き付けてリュックに詰める教科書百部


様々な理不尽を持つ君が言う「ノープロブレム」教わる何か


青年海外協力隊(理数科教師)の一生一句~アフリカから一句、詠ませていただきます。~-君
             君と教科書と(ノープロブレム!)
一葉の葉書きが海を飛んでくる これも郵便という可笑しさ


取り急ぎ「手紙は着いた」とメールする かくも手紙を書かない時代


ありふれた言葉が嬉し君の書く「元気ですか」に励まされてる


突然の友の絵葉書 一歳になる長男は父親に似ん


絵葉書の同年代の友人が無言で語る 愛、命、人


一葉の絵葉書にして送りたいほどに素敵な子どもの笑顔


長旅を思うと可笑し 七十円切手で葉書きが送れることの


「ルコンバはスイカの季節となりました。」帰国のときが近づいている


青年海外協力隊(理数科教師)の一生一句~アフリカから一句、詠ませていただきます。~-一葉の笑顔
                一葉の笑顔(拝啓、友へ。)
「センセイ」と呼ばれて向けば教え子の背に問いかける「その子誰の子」


学校に二十歳の中学生がいて十四歳の母親がいて


不幸中の幸いと思え 校庭に捨てられしコンドームを見れば


七人に一人と知れば統計の数字に浮かぶ顔のいくつか


へその緒でつながるようにチテンゲで母の背中にくるまる赤子


生傷の絶えないフットボーラーが接触プレーをためらっている


差別とか偏見とかじゃないけれどそれでもやはり病気は恐い


石ころを一人のパートナーとした伝統的な子どもの遊び


人間は何をおいても愛し合う、愛し合わねばならぬ生き物


青年海外協力隊(理数科教師)の一生一句~アフリカから一句、詠ませていただきます。~-同僚
                同僚見学(体育を通して。)
崇高なシェアの精神 ものさしをポキッと折って友に譲れば


助け合う文化があればテストでも友から友へ答えは巡る


カンニングしててもどうせ誤答ならいっそ白紙の答案がいい


はじめから神頼みなる答案の「神よ、あたしに良い点数を」


つまらないパントマイムを見るようにポカンと口が開いてる生徒


嘘をつくならもう少しマシな嘘あっただろうに「道に迷って」


「何時だと思ってるんだ」君は見る時計が腕にあるように見る


日本語で開き直って怒鳴ったら反省してる伝わっている


百本の棒から九十九本の棒を消したら「1!」と答える


九九リレー七の段より鞄から君が取り出す黒い電卓


電熱を取り扱った実験で「家に電気がないです」と言う


5たす5は55と言う君の目にそれもそうだと思えてもくる


数学を教えないこと 数学を通して何を教えていこう


長縄を一人で跳ぼうとする君よ 空に向かって高く、高く跳べ


天使でも悪魔でもなく愛すべき子鬼と呼びたい私の生徒


青年海外協力隊(理数科教師)の一生一句~アフリカから一句、詠ませていただきます。~-子鬼
              愛すべき子鬼たち(高く、跳べ!)