牛肉の格付け・後編 | Bahala na! -有生オフィシャルブログ-

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ラジオパーソナリティー、MC、ナレーターの有生がBahala na!な日常を綴ります

ちょっとブログをお休みしておりました
あっという間に夏休み突入、そして海の日のあった3連休が過ぎましたね
仕事柄カレンダーはあまり関係ないと言った方が正しいかも知れません。


さて、お待ちかねの続編! ←お待ちいただいた方は、果たして…??(笑)
前回は牛肉のランクでよく聞く「A5」「A4」の「A」って何?というお話しでした!

前回の記事が気になる!百歩譲って読んでやるという方はこちら⇒
「牛」ピグライフ牛2


今回はその「A5」「A4」というランクの内、
「5」や「4」の数字って何?というお話。

前回に増してかなりマニアック過ぎる内容に消化不良を起こすかも

記事が長いし細かいので、ささささら~っと流してください


この数字、アルファベットよりも目視で分かる評価項目が多く、
全部で4項目あります。 ざっとこんな感じ~


「脂肪交雑」         「肉の色沢」
「肉の締まり及びきめ」   「脂肪の色沢と質」

ここから読むの超~面倒くさーい!という方、下の写真を眺めて今日の講義は終了で!

あっ、でも、これ確実にテストに出ますわよ、オホホッ(笑)。


「脂肪交雑」は、よく言われる「サシ」という霜降りの入り方です。
「肉の色沢」は、お肉の色や光沢の善し悪しです。
「肉の締まり及びきめ」は、切断面の陥没度合や筋束の細かさです。
「脂肪の色沢と質」は脂肪の色、粘りや柔らかさです。

これらが標準値を3として1~5段階で評価され、
「5」が最高ランクとなります

つまり、前回記事に書いたアルファベットの方はA~Cの3段階、数字は5段階評価の為、
お肉のランク付けは全部で15通りにもなるという訳です!



その評価を下す上で分かりやすい脂肪交雑基準カラーチャートがあるので
百聞は一見にしかず!ちょっとご紹介しておきましょう



しかくB.M.S(Beef Marbling Standard)「脂肪交雑」の評価に該当!
(No.3、4が標準で「3」ランク、No.12~8が「5」ランク どれも美味しそう!


しかくB.C.S(Beef Color Standard)「肉の色沢」の評価に該当!
(No.1~7全て標準値でNo.1~6の範囲が「3」、No.3~5が「5」ランク

BCS

しかくB.F.S(Beef Fat Standard)の「脂肪の色沢と質」の評価に該当!
(No.1~7全て標準値で、No.1~6の範囲が「3」、No.1~4が「5」ランク

BFS

公益社団法人日本食肉格付協会HPより


私は学生時代、この違いをしっかりと頭に入れるべく
カラーチャートをクリアファイルに入れて常に持ち歩いていましたし、
自分の部屋の壁に貼って自然に目に入るようにしていました!


大好きなキアヌ・リーヴス
のポスターの次に
たくさん眺めていました…
笑
sei って言うか、眺めざるを得なかった…とほほ



まぁ、これ以上詳しくお話しするとややこしくなるのでやめますが
モヤモヤ
ここで1つ考えていただきたいのは、最高級とされている
「A5」ランクのお肉が1番良いのか?ということです。



答えはYesであり、Noでもあります



ざっとご紹介してきましたが、これらのすべての項目いおいて
パーフェクトでなければ5の評価は付きません。

たった1つでも4の評価が付けば、そのお肉のランクは4に下がります。

つまり「A5」評価が付くというのは数ある中でも選ばれたものだけ
キラキラ
手間暇かけてウシに愛情を注いできた農家さんの努力あってのこと

それなりのお値段が付くのは当然ともいえるでしょう

セリで高値が付く子の値段は、1頭でマンションが買える位ですかね…


ただし、ご紹介した格付けは黒毛和種を代表とする
日本の肉用種を基準に考えた日本独自のものです
日本
「公益社団法人日本食肉格付協会」が基準を制定しています。
世界的に見ても、かなり細かく高い基準で判断されていると思います。

米国や豪州、EUその他の国ではそれぞれの評価基準があります


つまり、赤身肉が好まれる国おいて、日本の「A5」ランクは
必ずしもその国の最高ランクになる訳ではありません

霜降りが少ない赤身肉で高級品とされるものもたくさんあります


そして日本人だからと言って、みんながみんな霜降り肉が好き!
ということではないと思います
牛さんふむふむ

ちなみに私は小さな頃から脂身が苦手で、未だに避けることがあります。
そして以前、ランクごとにお肉の食べ比べをしたことがありましたが、
食感、味等を比べると個々の意見は本当にまちまちでした
ふむふむ
ヘルシーな赤身のお肉も好きだったりする


つまり最終的には個人的嗜好により判断されるということです。
これは消費者である私たちの権利であり自由です



「A5」ランクだから間違いない!○○牛だから美味しい!
も良いのですが…本当の味の違いが分からなければ、踊らされるだけです


「A5」だからOK、「A3」だからNGという判断や思い込みは、
よっぽどお肉にこだわる業者さんでない限りは適切ではないと思います



当たり前のことを忘れないでください。


最終的には自分が美味しいと思ったものが美味しい!
が大切なのであり、人の嗜好とはそういうものなのです。


ここまでお読みいただいた方々、本当にお疲れ様でした!ピグライフ牛2うし