ジャパン・シンドローム

テーマ:

雑誌economistで日本特集が組まれた。
The Japan syndrome


海外のメディアで日本という国が論じられる時、あまりポジティブな内容を見かけないのが寂しい昨今だが、外の世界が日本がどう見てるかは気になるところ。


個人的には特に新しいインプットがない記事だが、少子高齢化こそ問題の根本であるという主張は正に正鵠を得ている。それに伴い、多くの重大な問題が合併症的に深刻化している。


日本崩壊の議論も2010年からいよいよ本格化してきているが、スピードを増して臨界点を超える日もそう遠くはないかもしれない。ティッピングポイントを過ぎれば、崩壊のスピードは本当に早い。


あらゆる意味で日本は「開国」せざるを得ないと思うが、その改革は崩壊前に起こるのか、それとも崩壊後にしかできないのか。明治維新と違って、今回の黒船は大衆には「見えにくい」というのが特長なのかもしれない。2010年、日本は重大な分岐点に立っている。


全ての問題を先送りしてきたこの20年のツケを払う日はそう遠くない。あと10年同じ状況を続けたら、もう修正不可能だ。既得権益世代の政治家だけで、問題を先送りし続けて、今も大きな傷口を放置し続けているのを見ると本当に悲しくなる。


失言や失態の責任追求で大臣更迭もいいが、まず何より本当に大事な問題を議論して欲しい。ある意味、既得権益世代の政治家は「問題は全て次世代に先送りする」というミッションを適切に遂行しているとも言えるが、それを選んだ責任は国民にある。


静かに沈んでいく日本丸。そしてサバイバル能力のある企業・人材が全て国外流出。開国せざるを得ないボロボロジャパン。今、大河ドラマ「坂本龍馬」が大人気だが、武士の一分を失った多くの草食の民は彼を見て何を思うのだろうか。

AD

BOP

テーマ:

ここ数年で、BOPという単語がだいぶ一般名詞化してきた。CKプラハラードの「ネクスト・マーケット」が日本で出たのが2005年。昨今は経産省もBOPビジネスの勉強会なり、助成金なりを始めている。

中国やインドの躍進と共にBOPビジネスという言葉も非常に脚光を浴びている言葉だ。

開発の文脈から言うと、援助だけでは経済成長に向けた〝テイクオフ〟ができないし、与える側も与え続けると疲弊してしまうので、〝持続的成長〟のエンジンとしてビジネスの存在はかげがえのないものだ。

当地で最低限の生存権とインフラが保障できれば、最終的にはどうビジネスを育てられるかが、貧困脱出、経済成長の最も重要になる。

この議論を考えるといつも、経済成長=善という資本主義的発想を世界に輸出するのは果たして正解なのかという、漠然とした疑念に到達する。貧困脱出には、やはりこの発想で成長を促すしかないんだろうか。



実際、アフリカで絶望的な貧困の中にいるはずなのに、すごく幸せそうに元気に笑っている子供たちを見て、精神的に日本の子供たちよりよっぽど幸せなんじゃないかと思う瞬間もあった。

この世界に、ガツガツ肉食な資本主義競争社会を持ち込むことは本当にいいんだろうか。感覚的にそんな気にもなる。別にビジネス競争原理をたくさん導入して経済成長させること、「ガツガツ肉食な資本主義競争社会」に悪い印象を持っているわけでない。

ただ今の状態のまま、最低限の貧困から脱出する方法があるならば、それもまたいいなあと思ってしまう自分がどっかにいる。



まあそう言いながらも、成長エンジンとしてのビジネスの積極活用よりいい案があるわけではないので、せっせとビジネスオリエンテッドなBOPアプローチを考えることになるんだが・・・。ベストではないが、現状ベターなものがないという意味では、まあ民主主義みたいなもんなのかね。

AD

2010.11.08の日経ビジネスの第一特集は「うちのエースはアジア人 日本人には頼らない」。日本企業の中で活躍するアジア人にフォーカスした特集だった。日経ビジネスは今年の夏くらいから、日本衰退論、没落論をやっと特集し始めたが、それから日本ヤバイ的な空気の誌面作りをしている気がする。

感覚的には「何を今さら」という思いもあるが、日本を代表するビジネス誌が堂々と日本破産チックなことを言い始めたことには、イヨイヨ感がある。

日本人はグローバル化しないと言われるが、グローバルな資本主義社会でサバイバルのために、本当は海外に出る以外に活路を見出せない業界・企業は多い。理由は簡単、戦っている世界が縮小するからだ。


その中で、草食日本企業の生存能力という議論も場合によってはあるかもしれないが、個人ベースでは企業の内部で肉食系「ガイジン」と草食系「日本人」の競争が激化するのも真である。この時代に日本人だけ特別優遇していたら、優秀なガイジンはやってこないのだ。

そもそも2010年にもなって、日本人のポストがガイジンにとられる的な議論自体が非常に内向き。日本人、日本企業は鎖国してたんですかい?草食組織が食料がどんどん減っていく環境で、肉食の競争世界で戦うために、肉食動物を組織に入れて戦力強化を図った結果、組織内の草食動物が危機に瀕する。そんな感覚なのかね。


いつの時代も強者は常に強者なわけではない。戦いのルールさえ変われば、恐竜だって絶滅してしまうのだ。絶対王者と思われたマイクロソフトやグーグルだって、ちょっとしたルール変更を持ち込まれたら、その座に留まることが難しいのが現実だ。


話を元に戻そう。企業が利益を出し、成長するのに社員の国籍がどれほど重要なのだろうか。雑誌としては、草食化著しい日本人読者への啓蒙という意味では評価できるのかもしれないが。。

最近の日本国・日本企業・日本人は、どんどん競争力がなくなり、存在感がなくなっているネガティブ文脈一色だが、世界で戦う肉食系日本人は全然いないのだろうか?クリエイターやパフォーマー、スポーツ選手レベルでは個として世界で競争できる人間がいる。


しかしそれよりも圧倒的な人口がいるはずのビジネス分野では、あまりにもお寒い状況だ。

「フォーチュン誌の上位500社クラスで、日本人は(日本国籍の企業以外には)1人の取締役会メンバーも輩出していない。」

衝撃的だ。どれだけ内向きなのだろうか。一応ちょっと前まで世界2位の経済大国だったはず。それでどうしてワールドクラスの経営者がいないのだろうか。


ビジネスではなぜ大リーグに行く日本人が圧倒的に少ないのか?

「1億総草食化」

これからも、この言葉をキーワードに色々と考えていきたいと思う。


個人的にこの先には、草食動物がリアルに絶滅する程の、とてつもなく恐ろしい未来が待っていると予見している。


強い奴が常に勝つわけではない。環境の変化に対応できる奴が勝つのだ。


このダーウィンの適者適存の金言を忘れることなく、サバイバルすることが求められている。




AD