「携帯電話会社は加入者のアクセスを妨げている」:グーグル幹部が発言

文:Graeme Wearden and David Meyer ZDNet UK(CNET News.com)
翻訳校正:吉武稔夫、福岡洋一

2006/11/27 21:46


 Googleの幹部の1人は、携帯電話会社は加入者がインターネットアプリケーションにアクセスするのを妨げようとしている、と批判した。


 Googleのスペシャルイニシアチブズ責任者であるChris Sacca氏によると、携帯電話会社がGoogleに対して、「Google Maps for Mobile」にユーザーをアクセスさせないよう申し入れてきたという。

 Google Maps for Mobileは、携帯電話にアプリケーションをダウンロードしてインタラクティブな地図や衛星写真を表示し、その地域の検索結果や企業情報を得られるようにするサービスだ。また、ユーザーが選んだ目的地への経路も詳細に知ることができる。

 Sacca氏はオックスフォード大学のサイードビジネススクールで現地時間11月20日に開催されたイベント「Silicon Valley Comes To Oxford」で、「携帯電話会社数社から『顧客がこういうものをダウンロードできないようにしてくれ』という趣旨の文書を受け取った」と語った。

 パネリストとして登場したSacca氏は次のように述べた。「彼ら(携帯電話会社)は、あなたたちが欲しがっているアプリケーションとあなたたちの間に立ちはだかろうとしている。これは、非常に恐ろしい結果を招くと思う」

 同氏はまた、インターネットへの無制限アクセスを謳いながら、実際にはVoIPやストリーミングビデオのようなアプリケーションの使用を禁じている携帯電話会社を批判した。

 Sacca氏のほかにも何人かのIT企業家が、携帯電話業界は大きな問題に直面しており、いつまでもユーザーを厳しい管理下に置いておくことはできない、と警告した。

 Facebookでストラテジー担当バイスプレジデントを務めるMatt Cohler氏によれば、携帯電話会社が直面している最大の問題は、「IPがまだ手を出していない方面に進出してきたら」どうするかだという。


 LinkedInの最高経営責任者(CEO)Reid Hoffman氏はさらに批判的だ。

 「一般IPや開放型プロトコルが携帯電話を取り込むのは必然で、そうなるのも時間の問題に過ぎないと思う。『ダムがいよいよ決壊しかかっているのに、そのままそこに立ちつくしているつもりかい?』という感じだ」と、Hoffman氏はイベントの参加者に語りかけ、「シリコンバレーでは多くの人が『どうやったらダムの決壊を早められるだろう?』と画策していると思う」とも付け加えた。

 11月に入って、Hutchison Whampoaのモバイル事業ブランド「3」が定額制の携帯向けブロードバンドサービスを開始した。これは、顧客を囲い込み、事業者が承認したサイト以外には勝手にアクセスさせないようにしている状態をずっと続けるわけにはいかないと、携帯電話業界が気づいたことの表れだとアナリストたちは考えている。


 ところが、VodafoneのコーポレートストラテジーディレクターBobby Rao氏は22日、VoIPは携帯電話業界にとって大きな脅威ではないと発言した。

 Rao氏はジャーナリストやアナリストに対し、「VoIPはサービスではない。たった1つのこと--つまり安価な通話--を可能にする技術だ。安価な通話を提供することなら、わが社でも値下げによって可能だ」と語った。「顧客に安価な通話プランを提供するには、そのまま安価な通話プランを提供する方法がいちばんいいと思う。顧客が求めているのはVoIPではない」


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これは以前固定の電話会社がADSLが導入されて(VoIPによって)電話(の通話料)が減るという議論と全く一緒だ。

結果として、電話は当然減ってきているが、その分をデータ通信料でカバーしようとして徐々にではあるが、カバーしつつある。完全にとは言い切れないが、その代わりインターネットの高速化に貢献し、新たな産業創造のインフラとして固定系BBは重要な位置を占めるようになった。


携帯も同じだ。携帯電話会社はiモードやEZWEBのようにクローズドな擬似インターネットを越えてトラフィックやプラットフォーム料を得るビジネスモデルを構築したが、これは徐々に崩壊しつつある。もはや携帯アクセスを提供するだけのアクセスネットワークプロバイダーとしての位置づけになりつつある。全てがIP化されゆくことで、オープンなネットワークは加速化される。

携帯電話会社は携帯系BBのインフラ供給者として認識し、固定よりももっと可能性の広い産業創造を支援していくべきだろう。


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O2 picocells to send mobile calls via LANs

Carrier O2 is to spurn Wi-Fi in favour of miniature GSM base-stations for converged fixed-mobile services

Daniel Robinson & Martin Courtney, IT Week , 20 Nov 2006
O2 mobile phone
Picocells will work with existing handsets

IT WEEKより


英O2はFMCのソリューションとして家庭内/オフィス内にインドア・ブロードバンドとしてピコセルの3G/GSMのホームベースステーションとADSLを利用して提供する模様。


この選択はライバルであるT-Mobile、オレンジ、ボ-ダフォンがWiFiホットスポットとの組み合わせによりFMCを提供しようとすることに対して、最終的にはHSDPAがベストとする選択で、3G/WiFiのデュアルバンドを端末が出てくる時期、消費電力の問題点、ハンドオーバーの問題点、既存の2G/3Gが利活用できること、100ユーロ以下でDSLルータとホームペースステーション(GSMの場合)が出荷できそうな状況等々、技術面、価格面、実現できるタイミングを熟慮した上での決定で、非常にリーズナブルな決定といえる。


既にBluetooth/WiFiで始めているBTも含め、固定事業者、携帯事業者の競争が今後どのような流れを作るか興味深いが、現在の3G/WiFiデュアルバンドからインドア3G(femto/Picocell)/アウトドア3GのFMCへと行く流れができそうな気配だ。


By KiWi Media



夏野 剛
ケータイの未来―0
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スウェーデン・エリクソンの発表はほとんど日本の携帯マーケットにインパクトを与えなかったが、日経コミュニケーションのコラムでも書かれた様に、携帯の新しい技術?アーキテクチャ?『femtocell(フェムトセル)』がこれからの携帯に与えるインパクトに気づいた人はどれくらいいるだろうか?
河井氏が指摘するようにこの技術はADSLが固定BBをドライブしたように、携帯のBB化、ALL-IP化、価格破壊に拍車をかける革新的なアーキテクチャだ。

(注)エリクソンのプレスリリースはこちら
   日経コミュニケーション・河井氏のコラムはこちら


ここで、femtocellとは?

数学に強い方なら聞いたことがあると思うが、femtoというのは10の-15乗のことで、picoが-12乗、nanoが-9乗、microが-6乗、milliが-3乗と続く。

これは何を意味しているかというと、電波の出力をさしており、femtoになればなるほど小さくなる。
無線の世界では無線基地局から半径何kmあるいは何百mというセルで構成され、基地局間でハンドオフ(切替)しながら移動性を確保している。

一般の携帯会社の基地局はMacroセル(半径数km)と総称しており、これを基準に、Microセル(Willcomの
PHS程度、公衆向け、半径500m)、nanoセル(オフィス敷地内あるいは公衆向け、100-200m程度)、
picoセル(オフィス内あるいは公衆向け、50-100m程度)、femtoセル(宅内、10-50m程度)というように、
出力が小さくなればなるほどカバレッジも小さくなる。

カバレッジが小さくなればなるほど、そのセル内に端末を持つ人の数も少なくなるので、逆にキャパシティは確保できることになる。

このfemtoセルは宅内ホームベースステーションとしてWiFiに続くマーケットとして有望視されており、大手中小ベンチャーが虎視眈々と狙っている。最近でもABIリサーチでも2011年には世界で40億ドル(約5兆円)というレポートが出された。


femtoが出てきた背景

何故このような考え方が出てきたかというと、携帯が電話からデータ通信へと固定と同様大容量・広帯域化が進むとともに、低い周波数帯で帯域が足りなくなってきたので、高い周波数にも割り当てられるようになってきている。

ところが、高くなればなるほど電波の直進性が強くなり、屋内へ電波が届きにくくなる。(既存の800MHz程度であれば
そう問題にはならないないが、1.5GHz以上では深刻になる。3G、4G、WiMAXなどでは問題になるであろう。)

また、無線側の問題とは別に、コア側でも3Gのネットワークは大容量・広帯域通信向けに設計されていない。これが大容量化されていくとコアも更新する必要が出てくるが、femto(ホームゾーン)とマクロゾーンを階層化してトラフィックを分離することによって、新たなコアの増設(投資)を抑えるということができる。

さらにホームゾーンはバックホールに既存の家庭用BB-IP網を利活用することで、バックホールのopexを減らしたり、
屋外の基地局(数千万~1億かかると言われています)とホーム基地局(2~3万円)でセル設計のアーキテクチャを
有効に設計できる(即ち、屋外をもう少しラフにして、宅内や公衆の人が集まるところにたくさん設置するとか)ので、
設備投資も抑えられるというメリットがある。

femtoとWiFiの違いとは?

femtoは3G、wifiは802.11a/b/gを無線インタフェース使うので、携帯端末は3G/WIFIデュアルにする必要がない。wifiは電力を食うので、低消費電力にするとか、小型化が難しい。FMCとしても屋内はwifi、屋外は3Gなので制御も複雑になる。一方、femtoは同じ周波数を使うので、低消費電力、小型化が可能だWiFiはインテルインサイドでPCにはバンドルされたが、携帯電話端末としてはまだ花開いていないので、femtoの方が既存の技術を利用してすぐに使える可能性が高い。


既存の問題点は?

femtoは3Gライセンス化された周波数なので電波法、電気通信事業法などの規制を受けている、wifi(802.11a/b/g)はアンライセンスなので規制を受けないというところが違いがある。
基地局として考えると、無線技術者が設置しなければいけないとか、周波数管理、電源や設置場所、緊急時の警察消防への通報等々、今の法令では規制がある。しかし、wifiと同様、エンドユーザが簡易に扱えること、出力が小さく、家庭に設置するのであれば個人的な利用に使うこと(公衆利用だと宅内から他人の通信を保証しなければならない)、小型低出力無線局は数千万基地局になる可能性があり、免許申請処理上総務省も手続きを簡素化したいだろうという読みがあり、規制が緩和される可能性が高いです。

マーケットの現状

現在マーケットのプレイヤーしては、チップベンダーとして英picoChip, 米テキサス(TI), 仏伊STマイクロ, 米クアルコム、米アナログデバイシス、米ブロードコムが考えられる。セットベンダーとしては英ip.access, アイルランド・Radio Frame, 韓国Samsung, 英Ubiquisys, 英3Way Networksのベンチャー勢他、スエーデン・エリクソン、フィンランド・ノキア・シーメンス、仏アルカテル・米ルーセントの大手、端末勢として、米シスコ、米モトローラ、仏Sagem等が虎視眈々と狙っていると思われる。


何が変わるか?

ユーザの視点からは、宅内の通話環境が良くなるとともに、帯域が大きくなるのでPCやスマートフォンのように端末が寄り高機能化され、今のフラストレーションが溜まるようなimodeやezweb(昔のアナログモデム)とは異なり、スカスカの通信が可能となろう。また、宅内だけでも固定料金化が図れる。

携帯事業者はよりALL-IP化、3G/3.5G/3.9G化が加速され、設備が軽くなり、設備投資と運用コストが低減され、いよいよ固定料金制の導入に繋がるだろう。

あるいはエリクソンの記事のように仮に数万円でホームベースステーション基地局が設置でき、法規制が緩和できるのならば、数万×4000万世帯=80億~100億程度投じるだけで簡単な携帯事業が出来ることにある。携帯事業者は1基地局に数千万~1億も投じていることから4-5万局で数兆円投じている。Willcomですら16万基地局で数千億円投資している。

ADSLでベンチャーが出現してマーケットがドラスティックに変わったように、100億程度の設備投資で事業がはじめられる可能性がある。


ここがポイントだ。

ユーザの視点からは日本の携帯(特にデータ通信)はとにかく高いので、せめて月2000円くらい(固定通信よりはモビリティがある分払ってもいい)固定料金になって欲しい!:*:・( ̄∀ ̄)・:*:
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GoogleのCEO エリック・シュミット氏が、携帯で広告を見てくれるユーザには携帯が無料になるだろうとの予測を示した。


シュミット氏は、ユーザがハンドヘルドコンピュータで1日8~10時間をメール、ウェブなどに費やすようになり、広告費で無料に出来ると考えている。


このことは、Googleが日本で携帯会社との提携(KDDI)しており、ビデオ広告を携帯電話の小型スクリーンに載せるなど、進んだ携帯で経験を日本で積むことで実現可能と読んでおり、世界へ展開する戦略を持っているようだ。


Googleは地元マウンテンビューやサンフランシスコで無料でWiFiを提供するなどの事業を行っているが、携帯電話を無料で配るなどのことは考えていない様子だ。


シュミット氏は、広告に依存する新聞が100年経っても無料になっていないように、携帯電話が完全に無料にはなるとは断言していないが、安価になるとは言っている。


しかし、日本でもR25がフリーペーパー化している(ロンドンのホームレスが配っているのもフリー)ことを考えると、またウィルコムのZEROやドコモ、ソフトバンクのhtc端末等PDA型の携帯端末が普及し始めていることを考えると、まさにシュミット氏の予測どおり、広告モデル次第ではフリーに出来るし、そうなるだろう。


となると、今儲けすぎの携帯会社が困り、固定電話会社/ISPと同じように、後ろ向きのこちら側の人たちから『携帯ネットワークただ乗り論』が湧き上がるかな?



ニュースソースはこちら



大変ご無沙汰しておりました。


3ヶ月ちょっと振りです。


この間、会社を替わったり、海外出張したり、いろいろ忙しくしておりました。



その間、社会はいろいろな変化がありました。



大きなニュースとしては携帯業界ではモバイルナンバーポータビリティの開始に伴い、予想外のことがいろいろ起きました。



海外ではYouTubeの台頭とGoogleによる買収、Googleを中心としていろいろと動きがありました。



最後の4Q(第4四半期)に入り大きな波は来るのでしょうか?



日本ではWireless/Mobile Broadbandの一環で2.5GHz帯の周波数の割り当てが年内、もしくは年明けにあり、新興携帯事業者もサービスも始まり、ますます携帯事業者間の競争が激しくなります。



固定系もFTTHの普及が進み、世の中益々高速インフラは整っていき、それに伴って、新たなるメディアの進出、Web系企業の台頭、新たな買収・合併等が予想されます。



何か、年末年始になるとこの手の未来予想図のような記事が出始めますが、長いことを投稿しておりませんでしたので、頭の中が整理するために、思いつくことをパラパラと書いてみました。。。。



また再び書き続けますので、よろしくお願いします。