20-70 予想プロセスと確率
公営競技は確率では測れないという人がいる。
これは、基本的には確率論と言うものを知らない人、誤解している人の発言である。
確率と言うと、サイコロを投げたりする偶然性のものが思い浮かぶのであろうか。
サイコロで1の目が出る確率は、6分の1である。
これは試してみなくても、誰でも分かる。
サイコロが完全な立方体である限り、そのことは揺るがない。
こういうものを先験的確率、という。宝くじなどもこれに当たる。
それに対して、6艇立ての競艇で1号艇が勝つ確率は、6分の1ではない。
コースの有利不利だけでなく、そもそも選手の実力も違う。
これをサイコロの目と同じように捉えることはできない。
では、或るレースを一つ取り出してこの確率を求めてみるとしよう。
それはなかなか難しい。難しいからこそ、賭けの対象となり得るのである。
そして、だからこそ予想の実力が発揮できる。サイコロではこうはいかない。
一つのアプローチとしては、データを統計的に分析する方法がある。
このレースに当てはまる環境、選手やモーターのデータ、等を分析するのだ。
それによって、「このパターンであれば25%の確率で勝てる」等と判断できる。
これは、先験的確率に対して、経験的確率と呼ばれる考え方である。
勿論、全てのデータを分析し尽くすことは不可能である。
完全に分析することが出来たら、100%の勝者が導き出せるが、それは無理な話だ。
この場合、統計分析を深めることで確率の精度を高める努力が必要である。
データとか分析というと机上の作業に感じるかもしれない。
しかし、これは、必ずしも数字での解析やデータ収集のことを意味しない。
普通に誰もが行っている予想プロセス自体も、実は同じことである。
自分の経験と知識はデータベースであり、それに基づいて展開を読むのも分析だ。
つまり、確率で考える、とは、ほぼ全ての人の予想プロセスのことである。
それを数値化することは、曖昧な部分を明確にしてブレをなくす作業である。
無理な単純化作業で予想の精度を低くするのであれば意味は無い。
従って、数値で捉える癖をつけることは重要だが、また、慎重であるべきなのだ。
ここまでは予想技術の話である。
しかし、確率論が決定的に重要になるのは、投資技術の面においてである。
次回に続く。
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これは、基本的には確率論と言うものを知らない人、誤解している人の発言である。
確率と言うと、サイコロを投げたりする偶然性のものが思い浮かぶのであろうか。
サイコロで1の目が出る確率は、6分の1である。
これは試してみなくても、誰でも分かる。
サイコロが完全な立方体である限り、そのことは揺るがない。
こういうものを先験的確率、という。宝くじなどもこれに当たる。
それに対して、6艇立ての競艇で1号艇が勝つ確率は、6分の1ではない。
コースの有利不利だけでなく、そもそも選手の実力も違う。
これをサイコロの目と同じように捉えることはできない。
では、或るレースを一つ取り出してこの確率を求めてみるとしよう。
それはなかなか難しい。難しいからこそ、賭けの対象となり得るのである。
そして、だからこそ予想の実力が発揮できる。サイコロではこうはいかない。
一つのアプローチとしては、データを統計的に分析する方法がある。
このレースに当てはまる環境、選手やモーターのデータ、等を分析するのだ。
それによって、「このパターンであれば25%の確率で勝てる」等と判断できる。
これは、先験的確率に対して、経験的確率と呼ばれる考え方である。
勿論、全てのデータを分析し尽くすことは不可能である。
完全に分析することが出来たら、100%の勝者が導き出せるが、それは無理な話だ。
この場合、統計分析を深めることで確率の精度を高める努力が必要である。
データとか分析というと机上の作業に感じるかもしれない。
しかし、これは、必ずしも数字での解析やデータ収集のことを意味しない。
普通に誰もが行っている予想プロセス自体も、実は同じことである。
自分の経験と知識はデータベースであり、それに基づいて展開を読むのも分析だ。
つまり、確率で考える、とは、ほぼ全ての人の予想プロセスのことである。
それを数値化することは、曖昧な部分を明確にしてブレをなくす作業である。
無理な単純化作業で予想の精度を低くするのであれば意味は無い。
従って、数値で捉える癖をつけることは重要だが、また、慎重であるべきなのだ。
ここまでは予想技術の話である。
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