2012年01月25日

前橋地裁・平成23年7月27日判決

テーマ:交通事故

今日は,交通事故の示談に関する前橋地裁・平成23年7月27日判決(判例時報2128号80頁)を紹介したいと思います。


この判決は,示談成立後,重い後遺障害の認定がされた場合に,拡大損害の請求が認められるかどうかという点について判断した判決です。



交通事故の被害者(当初は後遺障害等級12級の認定を受けていた)が,加害者と示談をしました。


その後,被害者が12級の後遺障害の認定に対して,異議申し立てをしたところ,なんと,9級が認定されました。(後遺障害等級は1級~14級まであり,1級が一番重い等級です。)。


そこで,被害者は相手方に対して,新たな損害賠償請求を行ったというものです。



これに対して,加害者は,すでに示談が成立していることから,新たな損害賠償請求は認められないと主張しました。



裁判所は,示談書に「今回認定の後遺障害を上回る後遺障害が認められた場合には,その損害の差額については別途協議する」と記載されていたことから,被害者側の請求を認めました。



当然といえば当然の判断ですね。



しかし,通常,示談は,合意した以外の請求は今後行わないという前提でするものです。


したがって,一度示談をしてしまうと,示談を覆すことができないというのが原則なのです。



ですから,保険会社からの和解案に判を押してしまう前に,弁護士に相談されることをお勧めします。


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