1 | 2 | 3 | 4 | 5 |最初 次ページ >>
Wed, August 22, 2012

奇跡 パイクス2012

テーマ:ブログ
年に一度アメリカコロラド州のローッキー山脈の一つ、パイクスピークで行われるインターナショナルヒルクライムが終わり既に一週間強が過ぎた。 山頂のゴール地点は4300m 富士山よりも600mほど高い山頂に向けてレースをする、アメリカではインディーに次ぐ2番目に古いレース!!
今年が90回目。その90回目のレースはパイクスピークの歴史にとっては節目でもあるレース、今年から全12マイル(20km)のコースは完全舗装された。昨年の89回が舗装路と未舗装路の混合コースの最後の年だった、俺は昨年から参戦を始めたので、この一つの節目となる89回と90回に参戦出来た事は最高にラッキーな事だと思う。コースは観光客用に作られた登山道のため制限速度は25マイル(40km/h)のため、決して平均速度70マイル(112km/h)用に作られたものじゃないからガードレールも無い場所が多々ある、落ちると断崖絶壁・・・普通に命の危険さえある。
そこをアクセル全開で駆け抜けようってんだからねぇ~
俺は今年2年目、アメリカに来て何か一つ自分の力でやりたいと思い選んだレース、一番気をつけた事は、2年目だからなめてかからないように自分に言い聞かせた。
一年間かけて車を準備し、トレーラーを引っ張ってカリフォルニアから24時間かけて夜通し走りコロラドへ。レースは日曜日だけど、その前に車検や練習などあり一週間前には現地入りする必要がある。日本やヨーロッパなど世界中の自動車メーカーも参加している。言葉も英語、日本語、フランス語、ドイツ語と様々。
まずは火曜日に車検とドライバーズミーティングが行われる。空いた時間はレンタカーで山へ登りコースのチェックと高山病対策、この一週間は水以外の飲み物は口にしない。アルコールはもとよりコーヒーも体調を崩す原因になるから。 真剣に健康的な毎日を過ごさないと山を制する事はできない!! 水曜日の早朝から練習開始、練習出来ると言っても午前9時には観光客用にゲートが開くから日が昇る午前5時から9時までが練習時間。今年は全面舗装路という事もあり参加者が急増したため、最大で3本の走行が限界だった。
金曜日までの三日間は毎日深夜2時30分に起床して山へ向かう、練習が終わりホテルに帰るとだいたい11時くらい、そこからサンドイッチをかじりながらホテルの駐車場で車のメンテナンスをして、午後レンタカーでもう一度山へ向かいコースのチェックをして夕方7時半頃にはベットに入る。
標高が高いから、エンジンのパワーも劇的に下がる、これをなんとかフルパワーを出すようにセットアップするけど、本番までは温存しながら走行する。 実際のところ練習の時間帯は早朝、レース日の走行時間は午後・・・てことで練習のデータはあくまでも参考!! しかもレース日のアタックはたったの1回、ある程度の予測でセッティングの最終決定をしなければならない、あたればラッキー外れればまた一年後に再チャレンジするしかない。これもパイクスの難しさ!!
さてレース当日、スタート前はどの参加者も笑顔だけど、あまり多くは語らない、皆156個のターンと12マイルのコースをどう攻略するかで頭がいっぱい。(ちなみにゴールした後はみんな最高の笑顔で話も弾む)実際に俺もそうで何度も目をつむりイメージでコースを走る。コーナーの角度にギアの選択にブレーキングポイント、何度も何度も頭の中に叩き込む。今年のレースはバイククラスからスタート、俺が参加しているクラスの出走時間は午後2時頃になる予定だった、正直午後3時頃からの天気が怪しくなるという情報を入手していたから、できるだけ早くスタートしたかったが、不運にも今年は事故やマシントラブルが多かった!! 中には路肩の観客が飛び出したりして何度も赤旗中断。 今年同じく2年目のダークホース ジェロッドが俺のところにきて何度も「雨降るな、降るな」って言ってた。この参加者同士の会話も面白いというか年に一度この場所で、お互いに頂上を目指す、いわば年いちフレンド!! ライバルという感覚はあまりない、なぜなら山を制す事が最優先事項だから、ゴール出来て初めてタイムが残り順位がつく、これは参加したものにしかわからないかもしれないが、山を制する事がいかに大変か。一日に2回3回挑戦出来るなら話は別だろうけど、一度きり。20年参加している選手でも20回しか走っていない。 さて話は戻り、いよいよ俺のスタートの時間が来た、今年のテーマは「攻めきる」去年は安全策を取ってエンジンもフルパワーでは行かなかった、だから今年はフルパワー。中途半端はしない。LAから多くの友人たちが手伝いにきてくれた(全部彼らの自費で)なんだか20代の全力疾走している頃を思い出させてくれる光景だった。
白人の年季の入ったレースディレクターがグリーンフラッグを振る、俺、スタート!!
最初から全開でぶちかます。 最初のカーブでブレーキが利かず焦ったけどすぐにリカバリー出来た。156個のコーナーはすべて記憶出来ている、呼吸も安定していて高山病も大丈夫。とにかく98%で11分間集中しきる。 第一セクションは練習の通り走れたと思うけどタイム的には少しロスしていた、気温のせいか、少しビビったか・・・(汗) 第2セクションからグレンコーブ6マイル地点までも順調、その後グレンコーブから連続ヘアピン断崖絶壁の第3セクションでは少しエンジンがぐずり始めた!! おそらくガソリンと酸素の割合が気温のせいで合わなくなったのだろうと大きくきにもせず全開くれ、最終セクションの入り口デビルズプレイグランド(悪魔の遊び場)に入る頃にはさらにエンジンがくすぶり始めた、さらにゴール手前の1マイル地点からは雨が降り、路面はウエット・・・ 横はガードレールも無い断崖絶壁・・・ 正直ひるんだ(汗) でもそれでも自分なりに攻め、最後のコーナーでついにエンジンは1発なくなり3発になった。クラッチを蹴っ飛ばし、アクセルは床まで踏み無理矢理エンジンをぶん回してゴール!! タイムは10分49秒のクラス3位、総合11位。 ゴールして水温系を見たら120度・・・完全にオーバーヒート!!水を足したら3Lも入った。 
頂上はヒョウが降っていた、完全に真冬の気温。無線で仲間に無事にゴールした事を伝え頂上にある売店で名物のドーナツをかじり、お土産を買う。レース日まで何度もお土産を買うチャンスはあるけどレース後にゴールして買うと決めてた。なんだか先に買ってしまうとゴール出来ないような気がするから。 その後レース自体も天候悪化と、俺の後に続いていたドライバーが崖にダイブしたため赤旗中断となり2時間以上の中断、ヘリが駆けつけドライバーを救出、奇跡的に腕の骨折だけですんだようだったが、車は跡形も無く大破。youtubeにその模様が出てるけどあえてここには貼りません。
その後雨の中すべてのレースが終わり、全車一斉に麓までおりる、道ばたの観客にハイタッチしながら(笑) 途中、スタート前に話していたジェロッドがマシントラブルでリタイヤしていた、そこに同クラスのロイもいた、二人とも俺に向かってガッツポーズ、正直目から鱗がこぼれた・・・彼らがゴール出来なかったのがなんだか悔しかった。また来年!!
麓の仲間たちの待つパドックについたところでエンジンの息の根が耐えた(涙)、最後の最後まで役割を全うしてくれたように思えた。 後で映像で確認したところ6マイル地点グレンコーブで既にヒートしていた。レース日はメーターはいっさい見ない、なぜならば見て躊躇しゴール出来ないのはいやだから。 はっきり言って冷却水なしで6マイル走り、麓まで戻れたのは奇跡以外の何者でもない。去年もトラブルを抱えながらゴールし3位、2年連続パイクスの女神に守られた気がした。 俺自身勝手にパイクスを美化しているようにも思えるけどあの場所には普段のレース場にない人間模様だったり、自然現象だったり、不思議な力があると思う。
まぁ話が脱線気味だけど、今年もゴールさせてもらいました。山頂からの景色は、それはもう最高!! また来年挑戦したいと思います。

今年もまたこの感動をありがとう。






AD
いいね!した人  |  コメント(3)  |  リブログ(0)
最近の画像つき記事
 もっと見る >>
1 | 2 | 3 | 4 | 5 |最初 次ページ >>

AD

Ameba人気のブログ

Amebaトピックス

      ランキング

      • 総合
      • 新登場
      • 急上昇
      • トレンド

      ブログをはじめる

      たくさんの芸能人・有名人が
      書いているAmebaブログを
      無料で簡単にはじめることができます。

      公式トップブロガーへ応募

      多くの方にご紹介したいブログを
      執筆する方を「公式トップブロガー」
      として認定しております。

      芸能人・有名人ブログを開設

      Amebaブログでは、芸能人・有名人ブログを
      ご希望される著名人の方/事務所様を
      随時募集しております。