さて勝ち進む千川ナイン。ここで柳が島の俊足を活かすためにアドバイス。確かに左打者は内野安打が多い。打席が一塁に近いからという理由もあるけど、最大の理由は「スイングした後の腰が自然と一塁方向を向くから」右打者はスイングの後どーしても三塁方向を向いてしまうんでね…
余談ですがイチローがシスラーのシーズン257安打という大記録を更新した際、イチローの内野安打の多さを皮肉るコメントもみられたが全くもって話にならん。相手投手へのダメージという点ではクリーンヒットよりも大きいかもしれん内野安打の価値を不当に低く扱うような輩に野球を語る資格はない!場外ホームランも三振も内野安打も振り逃げも、どんなプレーにも野球の面白さは等しく詰まってるってことが分からん奴はサッカーでも見とりゃええねん!
さて準決勝を翌日に控え千川ナインは入浴。タオル巻いたまま湯船に入ろうとするとは…比呂もまだまだ子供だのぅ(笑)
そんなわけで始まる千川vs栄京学園の対決の舞台は…バックスクリーンだけ見てどの球場か分かるようになれば野球人として一人前です。これは明治神宮野球場です!
サッカーの聖地が国立、ラグビーの聖地が花園なら野球の聖地は甲子園です。これは間違いない。譲らない(笑)がしかし日本野球の歴史を踏まえると神宮も野球の準聖地と呼んでやってもよい。ドーム球場の方が便利かもしれんが、野球は本来太陽の下でやるもんやという当たり前の事を思い出させてくれるいい球場の一つです。
神宮の特徴は2点。まずは「大学野球優先」だということ。つまりあくまでも大学野球の本拠地をヤクルトが間借りしてるという形態なんです。
そして次の特徴は「アウェイが強い」ということ。これは選手ではなくファンの話。アウェイ球団のファンってのはどこの球場でも少数派になるのが当然やけども、神宮の場合は少数派になりません。俺も何回か神宮に足を運んだが、確実にヤクルトファンより阪神ファンの方が多い(笑)ちゅーかいつ見てもライトスタンドのヤクルトファンは弱々しいねん…
さて試合前に島のお父さん登場。借金で苦しむ島のお父さんを援助してくれたのが広田の親父、だから島は広田のために千川にスパイとして潜入きてたんやけど、島のお父さんは広田の親父からの援助を断ってました。
島「なぜ⁉」
親父「千川の応援をしたいからだよ。」
島「いらねえよ!応援なんか。それに心配しなくたって栄京なんかに勝てっこねえよ。」息子の前でだけはカッコつけたいもんよな、親父って。まぁ俺もおとんの弱いとこは見たことないなぁ。痛がったり弱音を吐いたり落ち込んだり、そーゆーとこは見たことない。強いおとんでした(別に死んだわけじゃないけど(笑))
これで広田に反旗を翻した島と大竹。すると広田は皆の前でこの秘密を暴露。ホントに広田は性格が悪いわ…
広田「オサム、文雄。おれに気を遣ってエラーなんかするなよ。」地区予選なら親戚同士の対戦というものもあるだろうが、甲子園とかで対戦したのは聞いたことないね。まぁ格闘技じゃないし、それほどやりづらいということはないだろうけども。
つーわけでこの秘密を比呂に伝えたのはひかりちゃんでした。
比呂「親戚関係を隠してるのはおかしい。もしかしたら…」
島「もしかしたら?」
比呂「広田のスパイなんじゃないかってな。」
島「スパイだったとしたら…?」一生懸命やってエラーするのなんて簡単やねん。だけどわざとエラーするのはとてつもなく難しい事やねん。だって身体が自然に動いてまうねんもん。それはどんなスポーツだって一緒でしょ。
さて栄京は待球作戦。だけども比呂の誘い球に手を出してしまうバッター。これはその通りかも。バッティングってのは全く同じボールだったとしてもその心構え一つで全然変わってくるもんね…
俺はバッターボックスで揺るがないようにカウントごとでの態度を明確に決めてる。まぁランナーが絡む場合は別やけども、ノーストライクの時は「外角低めだけをド引っ張り」ワンストライクになると「低めをセンター前に」ツーストライクに追い詰められると「とにかく投手の足元に弾き返す」というイメージで常に打席に立つようにしてます。インコース、そして高めのボールは上手く打てないんでキッパリと見逃します。
これを決めてから何が良くなったかというと、初球から振っていく積極性が生まれました。待ち球を絞り込んでおかないとね、やっぱバットってなかなか出ないもんなんですよ…
さて千川vs栄京の試合をテレビ観戦してる英雄、だけどもひかりちゃんは洗濯してて試合を見ようとしません。
英雄「後にしろ。」
さて3回を終わって9奪三振の広田(笑)がしかし均衡を破ったのは柳のホームラン!
棒球というのは確かに存在します。同じ球速であっても打ちやすい球と打ちにくい球があるというのは感じます。その違いはどこにあるかというと「回転」です。回転の乗ってるストレートは手元で伸びる、使い古されたフレーズやけどもその通りやと思う。
さぁノッてきた比呂、覚えたてのフォークを投げようとしますが… フォークを球種として持つ投手はこーゆー事にならないように全てフォークの握りでボールを握るのが一般的。キャッチャーのサインを見てから挟むのでは時間がかかってバレちゃうからね。最初から挟んでおいてサインを見てからストレートとかに握り直すのが普通です。
そしてここで広田が肘に違和感を感じマウンドを降ります。そしてスコアは千川4-1栄京に! 女の子のガッツポーズ、これがまた難しいとこでね、これを可愛くできる女の子はデキる子です。俺の知る限りガッツポーズを可愛らしくできる女の子はマルチナ・ヒンギス一人だけです。
さて打席に柳を迎えて栄京は一二塁間を狭めるシフトを敷きます。 野球の守備シフトにはこーゆー意味もあるんです。守備シフトを敷く、すると打者は空いたところを狙いたがる、だけどそーするとバッティングを崩してしまう…有名な王シフトはまさにこの典型でした。