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2005-11-30 15:41:12

「さびしんぼう」 大林宣彦

テーマ:映画

日本の映画監督で唯一、追いかけていたのが大林宣彦。映画館で観たくなるっていう意味でね。そのなかで一番好きなのは「さびしんぼう」。このノスタルジー&センチメンタルな匂いは嫌いじゃない。


はじめて大林監督の映画を観たのは「ハウス/HOUSE」。たぶん土曜日の昼間とかで、テレビで観た。確か上映時の宣伝ではホラー映画っぽい印象だったのだけど、中身はここまでバカなことするか・・・と羨ましくもなるB級映画(褒め言葉)。


たぶん映画館で観たのはこれだけ。このあたりは記憶が定かでないので自信がないけど。最低これだけは大画面で観たと思う。あとはテレビやレンタルで。


「転校生」(82年)
「さびしんぼう」(85年)
「日本殉情伝おかしなふたり」(86年)
「異人たちとの夏」(88年)
「青春デンデケデケデケ」(92年)


男の子映画。大林監督の映画は明らかにそう。「さびしんぼう」なんかがその典型。男ではなく男の子ね。ピーターよりは少しばかり年齢が上で、でもピュアな気持ちに充ち満ちた感じ。それを前面に押したのが男の子映画。


ただ、この映画、惜しむらくは最後の引き際がもうひとつだと思ってる。悪くないけど今ひとつ物足りない。ラストに至るクライマックスでの雨のシーンなんかは最高にいいんだけどな。たぶん、これは「転校生」との比較としての評価だと思う。「転校生」のラストシーンは日本映画のなかでも絶品だと思ってるから。


大林監督の映画を観て、映画館の外に出る。両手でふたをする。誰にも見られないように、壊れないように。外気に触れるとすぐにでも壊れそうなんだよね。両手でつつんだものが。中に入ってるものが何かはよく分からないけど、大切なもの。そんな気分にさせてくれるんだ。


東宝
さびしんぼう

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ベストを3本。となると「さびしんぼう」「転校生」「異人たちとの夏」。
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尾美としのり。大林監督作品では重要な役回り。この存在感は日本映画では希有。
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「ハウス/HOUSE」。Nはこれを映画館で観てる。音楽担当がGODIEGOだったからだ。当時、GODIEGOの追っかけをしていた。
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富田靖子。うまいと思う。「さびしんぼう」での演技はとてもいい。このあとの「BU・SU」(市川準)の演技も好きだな。
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市川準。初監督作品の「BU・SU」から「つぐみ」までの4本はしっかりと観た。理由はこのうちの3つの音楽が板倉文だったから。
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板倉文はチャクラのメンバー。ちなみに「つぐみ」の主題歌は小川美潮。「おかしな午後」。小川美潮さん、「ノーライフキング」では出演までしてる。で、家にはこんなサントラがあったりする。

アニプレックス
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2005-11-28 18:17:30

「知覚の扉」 Aldous Huxley

テーマ:文学

If the doors of perception were cleansed, everything would appear to man as it truly is, infinite.


「知覚の扉」の原題は「The Doors of Perception」。それからThe Doorsのバンド名がとられたことで有名。元はウィリアム・ブレイクの詩からの引用。


これを読んだ当時(22前後)はどっぷりと精神世界にはまりこんでいた。精神世界といっても宗教的な方向から入ったのではなく、やっぱり理系で音楽系なのかニューサイエンスやドラッグ(SEX,DRUG & ROCKN'ROLL)あたりからチベット密教、文化人類学関係まで、それとユング心理学。


具体的には、第三書館の「マリファナ・ハイ」「チョコレートからヘロインまで」などや工作舎の「タオ自然学」「地球生命圏」など。あとは中沢新一から「悲しき熱帯」なんか。何冊ぐらいの書物を目にしたのか数えられない。この手の本、高価(当時の自分にとって)なものが多かったのでカバン(リュック)を背負って古本屋を回ったりして、興味の惹かれるモノはほとんど片っ端から買い込んだ。別に大学の専門ではなく、体系的に読むことなんてこれっぽちも考えていなかったから、専門的な書物も、軽い入門書も、怪しげなサブカル系も、すべて同列に近い形で飲み込んだ。


「知覚の扉」。家にあるのは河出書房から出版された「知覚の扉・天国と地獄」。今なら平凡社ライブラリー版(下にある)の方が手に入れやすいと思う。


これに出てくるメスカリンはペヨーテ(サボテン)に含まれる幻覚剤。その自らの体験が記されているのがこの書物なんだけど、印象に残ったのは「バルブ」の話。


ここからは話を端折るので多少、乱暴な展開・・・。


人間は誰でも本来的には、宇宙精神を持っていることになる。しかし、われわれが生き物である限り、人間はどんなに大きい犠牲を払ってでも生物的生存を続けていく義務がある。そして生物的生存を可能にするためには、宇宙精神の意識内容は、脳や神経組織の減量バルブによって濾過減量という検問を受けざるを得ない
(「知覚の扉・天国と地獄」訳:今村光一 河出書房)


簡単に言うと、ヒトは誰もがもっと広大な精神を持っているのだけど、生きるためにはそのすべてを享受していてはやってられない。だから、生きていくためにバルブを閉めて、生きるために必要なものだけをそのバルブから通して、日々の生活を送ってる。


あらかじめヒトは悟ってる・・・そんな意味合いかな。


そう、この本を読んでからあらためて、こんなふうに思ったんだ。


世界は、自分が思ってる世界は、これがすべてだろうかって。


それは99%否定の意味を含めた問いかけ。自分に対するね。


思い出す。たぶん小学校のとき。感じたこと。夏の暑い日で、木登りかなんかして、たしか木の上に秘密基地みたいなものをつくっていたんだ。ホント、バカみたいに暑くて、汗だらけで、その基地までのぼるのがやっとだった。まだ背も小さかったし、力も弱かったし。基地にたどりついたら、ほっとして、ほっとしたら、なんかぼうっと頭のなかがして、で、青空を見上げて・・・。それは古来、おそらくヒトが言葉を有する前から存在する疑問。誰もが思う不思議。


なぜ、ここにボクはいるんだろう。


オルダス ハクスリー, Aldous Huxley, 河村 錠一郎
知覚の扉

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本当は「バルブ」の話で、もう少し長くなると思った。実際、もう少し長かった。でも、面倒なのでやめた。こんなこと初めてだ。垂れ流してる文章もどきなのに。また、ゆっくりと別のところで。
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このとき読んだ本。ホント、バカみたいに読んだ。小説なんて、ほとんど読んでなかった時期があった。ヘタな小説よりはずっと刺激的だと思って。ワケ分からないまま読んでたもの。一度、残ってる本だけでも羅列してみようかな。たぶん半分ぐらいは処分してるような気がするけど。
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ユング。これだけでひとつの記事が書ける。集合無意識。ユング心理学にでてくる言葉のなかで最も実感(身体がね)できる言葉。これが名著だと思う。

河合 隼雄
影の現象学

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当時、あまりに高すぎて手が出なかった本。最近になって、20周年記念版が出てる。ちょっと立ち読みはしたんだけどね。
ダグラス・R. ホフスタッター, Douglas R. Hofstadter, 野崎 昭弘, 柳瀬 尚紀, はやし はじめ
ゲーデル、エッシャー、バッハ―あるいは不思議の環 20周年記念版

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そのままずばりのタイトルで思わず手にとって買ってしまった。
中山 元
<ぼく>と世界をつなぐ哲学
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2005-11-27 15:22:03

「VIDEODROME」 David Cronenberg

テーマ:映画

クローネンバーグの映像、ものすごく好み。で、はじめて観たのがこれ。「ヴィデオドローム」(82年)。他にもいろいろとあるけれど好みの路線としては「スキャナーズ」(81年)、「戦慄の絆」(88年)、「裸のランチ」(91年)、「クラッシュ」(96年)、このあたり。何が好きって、世界観みたいなものもあるけれど、それ以上に小物にこだわるところ。たとえば「戦慄の絆」の真っ赤な手術着と奇妙な形の医療器具、「裸のランチ」のタイプライター、「クラッシュ」にいたっては全編がフェチに満たされてる。それほど自分がヘンな趣味があるとは思えないけれど、このあたりの映像にはなにやら普段はあらわれない自分のなかの琴線がものすごく刺激される。


気分が悪くなる。不快感。頭が痛くなる。信じられない。・・・・。意味わかんない。


そんな感想が妥当なところだと思う。実際「戦慄の絆」や「裸のランチ」を映画館でみたときも一緒に観たNはほとんど絶句に近かったように記憶してる。一般的にはそれが「ふつう」なんだろう。でも個人的にはすごく気持ちいいんだよね。現実のすぐ隣にある異様な空間というか、ふつうと思われる日常からほんの少しの非日常に変容していく様が。頭のなかが「んにょ」とか「ぷにょ」って感じでぬめぬめと軟らかくなっていく感覚が嫌いじゃないんだよね。


もちろん、同じような作品でも(映画に限らず)不愉快になるものもある。どちらかというと全体的にはそちらの方が多い。つくった人(自分のではなく)の美意識が貫かれていない作品に出会うといつもそう思うし、そういう作品をみてしまうと、どういうわけか少し哀しくなる。


キミが思う現実は、ホントに現実なの?


映画館からでたとき、外の風景が以前とはちがうような感じ。そういう感覚がなければ、意味がないような気がして。すべてがそんなふうにうまくはいかないし、それぞれの感覚は同じではないけれどね。もちろん、それは映画に限らないこと。




ユニバーサル・ピクチャーズ・ジャパン
ビデオ・ドローム
キングレコード
戦慄の絆
ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
クラッシュ


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ジェレミー・アイアンズ。「戦慄の絆」での存在感がたまらなくいい。「Mバタフライ」は作品じたいがちょっとダメだったけど。「フランス軍中尉の女」「KAFKA」「ロリータ」など。
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「裸のランチ」。ウィリアム・バロウズ。ぶっとんでる。生涯も作品も。カットアップ。この手法はたしかに魅力的だ。言葉の、文章の、カット&ペースト。シュルレアリスムの自動記述よりはずっと面白い。
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「クラッシュ」。J・G・バラード。やっぱり今度読んでみることにしよう。興味惹きそうなのに読んでない作家リストのトップ。どれからにしようかな・・・。
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哀しくなる。あまりに不愉快で、なぜそんなものをつくったのかと哀れに思えてくるんだ。ホント、いっぱいあるよ。いっぱい。
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苦手な映画。上記の意味ではなく単純に苦手な分野。戦争、アクション、など。暴力系はダメ。これって現実そのものでしょ。それに痛いのイヤなんだ。小さな頃、注射ぎらいだったし。

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2005-11-25 18:54:59

「Homogenic」 BJORK

テーマ:音楽

歌姫のみっつめ(前の記事はこれこれ )。最後は世界の歌姫。


いろいろと経歴の長い人でビョークが関わったすべてのアルバムを挙げるのはとても難しいのだけど、やはりお気に入りは実質のソロデビューから「Homogenic」までの3枚。


「Debut」(93年)
「Post」(95年)
「Homogenic」(97年)


97年から98年のはじめは、特別な時期だった。「Nevermind」(Nirvana)が出たのが91年。それぐらいから少しずつそれまでの音楽から離れていった。だから、カートが死んだなんてニュース(94年)が流れたときにはすっかり遠い国の話のようにしか聞こえなかった。その頃、聞いていた音は西洋音階に束縛されていない各地の民族音楽ぐらい。新譜なんてほとんど買ってなかったし、音楽系の雑誌にも目を通すこともなかった。


戻ってきたのはひとつはMacのおかげ。知り合いから格安でPerforma588を譲り受け、それにGS音源のSC-88(あとでSC-88proに買い換え)を近所の楽器屋で買ってきて、かんたんなmidiシーケンサーで音を鳴らして遊ぶようになった。


あと、もうひとつがビョークをはじめとする音が心地よく聞こえたからだ。ビョークをはじめて聴いたのは「Homogenic」。最初はジャケットに魅入られた。どうみても首長族(タイ)で、でも服装は最近のだし(これってGIVENCHYなんだよね)、髪型は誇張された中華風だし、で、全体をみると絶対宇宙人だし。前作「Post」の存在も知っていたけど聴いてはいなかった。それでジャケットの魔力に引きよせられるように久々のCDを試聴もせずに購入した。


1曲目の「Hunter」。外したベースラインが気持ちいい。そして地の底から語りかけるようなビョークの声。電子系のリズムと、揺れるようなストリングス、それにビョークの声。決して混じり合うことのないはずの三者がとても心地よく身体に響いてくる。


ウィキペディア(Wikipedia)で「ビョーク」調べたら面白いことが載ってる。アイスランドにはときどき黒髪で東洋的な顔立ちの人が生まれるんだ・・・。不思議。ちょっと興味をそそられるな。


てっきり、天(宇宙)から舞い降りてきた別世界のモノだと思ってた。天(宇宙)と交信してる。もしくは天(宇宙)からのメッセージを地球に伝えてる。


どう考えても・・・、


ぜったい、この声、ヒトの声じゃないよ。


Bjork
Homogenic


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Mac。Performa588はしばらくして知り合いにあげた。次に来たのはiMac&iBookのtangerine。今ではときどきwindows使ってるけど、あくまで気持ちの上でのメインはMac。
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SC-88pro。これももうない。今はすべてソフト音源になってしまった。お気に入りは「FL STUDIO」と「REASON」。VSTやVSTiはほとんどFreeのやつだけどね。
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Nirvana。例にだしたけど、今でもあまり好きではない。アンプラグドでない方のライブ盤(From The Muddy Banks Of The Wishkah)はかっこいいと思ったけど。それとこのバンド名はいい。
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心地よく聞こえた音。97年。このあたり。特にRadioheadはね。


Radiohead
Ok Computer
Aphex Twin
Richard D. James Album
Portishead
Portishead
Daft Punk
Homework
Cornelius
Fantasma
※手持ちはイヤホン付の限定版(国内)。
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翌年、98年でよければ、こんなやつも聴いた。

Massive Attack
Mezzanine

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マーク・ベル。「Homogenic」に参加したLFOのメンバー。最新作ということで「Sheath」買ったんだけど、なんだかな・・・。この路線なら絶対こっちの方が好き。

Mouse on Mars
Idiology

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アイスランド。最近ではSigur RosやMumあたりも。このアルバム、結構好き。聴いてると北欧の妖精が出てきそうで。これからの季節向きだな。

Mum
Finally We Are No One

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CD書きすぎっ。でも、どれもheavy rotationだったものばかり。

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2005-11-23 20:38:05

「絶対安全剃刀」「おともだち」 高野文子

テーマ:漫画

この2つは同点。同率一位。


はじまりはこの記事 にも出てきた「別冊奇想天外 No.9 SFマンガ大全集 Part4」に載せられていた「方南町経由新宿駅西口京王百貨店前行」。


それからしばらくして「絶対安全剃刀」(82年)を買った。いちばん好きなのは最後の「玄関」。作品に流れるやわらかな時間がとても心地よい。「田辺のつる」あたりが評価としては高いのだろうけどね。


完成度という点では「おともだち」の方が上。手に入れようと思ったときにはすでに絶版(綺譚社)でいろいろな古本屋にもなかった。だから手元にあるのは筑摩書房の方。箱入りの単行本サイズでまるで一昔前の本のようだ。特に「春ノ波止場デウマレタ鳥ハ」の世界なんて美しすぎて、言葉が出てこない。


あくせくした毎日を送ってたりして、ふと、こういう本を読んだり、こういう本のことを思い出したりすると、ときどき自分の価値観なんてちっぽけなものだなって改めて思ってしまう。その場所、その場所にはそれぞれの一見強固にみえる規範があって、その場所に自分がいるときにはそんな疑問なんてムダなことだし、考えないようにはつとめてるけど、たまにはこうやってN(ニュートラル)に戻すことも必要だなと感じる。埋没したままだと身体に悪いからね。身体の虫干しみたいなものかな。生活していくためには今の場所から完全に逸脱することなんてできないもん。


この記事、もう少し前に・・・と思ってたのだけど、どこを探しても「絶対安全剃刀」がない。他の本はぜんぶあるのに。たしか一回買って、誰かに貸してそのままで、もう一度、大阪の小さな古本屋で手に入れた記憶があるのだけど、どこにもない。もしかして、貸したきり、そのままなのかな・・・。


高野 文子
絶対安全剃刀―高野文子作品集
高野 文子
おともだち

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高野文子。この業界では有名な寡作家。研究本としてはユリイカ「特集高野文子」(2002年7月号)。大友克洋との対談があって、なかなか峻烈なコメントで、作品からみると意外な一面がうかがえる。まだ、バックナンバーが購入できると思う。

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