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ヨコオタロウの日記-6470ffc1.jpg


火をおこすには、二つの火打ち石が必要。
/ アルキメデス



今熱い 3×5≠5×3 問題。
いろいろ面白かったので、ちょっと整理しつつ思った事を書いてみます。



問題の発端はコレ。

そういえば掛け算にはそんなルールが あったな
http://alfalfalfa.com/archives/1374811.html

 -----------------------------------------
 さらが5まいあります。
 1さらに りんごが 3こづつ のって います。
 りんごは ぜんぶで 何こ あるでしょう。
 -----------------------------------------

これに対して

 -----------------------------------------
 しき (5×3=15)
 こたえ(15こ)
 -----------------------------------------

という回答した時に「しき」がバツになっていたというもの。



これをバツにする派閥(バツ派)と
この回答を正解とする派閥(マル派)が激しい抗争をしている、というのが以下のまとめ。

 かけ算の5×3と3×5って違うの?
 http://togetter.com/li/68853

面白いのでヒマな方は是非。



一応それぞれのおおまかな主張をまとめてみます。

-------------------------------------------------------------
バツ派

 ・「3個が5皿」だから「3×5」。
  だから「5×3」だと「5個が3皿」になって「出題の意図」と異なりバツ

 ・ここで「しき」を書かせているのは問題の意図を掴めているかどうかを
  確かめる為である。だから、順序は非常に大事な問題である。

 ・前後の数字を交換出来る事(可換)は事実だが、論理性を学ばせる為
  「理解の進んでいない子供には最初に(不可換)と教えるべき」

 ・学習指導要領に書いてある。

-------------------------------------------------------------
マル派

 ・「5皿に一個づつ置く、それを3回繰り返す」そのケースでは
  「5×3」は正答になりえる。

 ・前後の数字を交換可能である事を発見した小学生も誤答?
  それは教育指導として硬直しすぎだろう。

 ・日本語の意図を汲ませたくても、計算の場に持ち込むべきではない。

 ・学習指導要領には書いてない。

-------------------------------------------------------------

他にも細かい意見があったような気がしますが、正しい詳細はマトメの方を見て頂ければ。



togetter 上で議論の発端になった発言者(バツ派)は、「『5×3』の立式はバツである」と明言していましたが、今はかなり方向修正をしている様子。

 【最短理解】なぜ5×3ではなく3×5なのか ? ワタタツの日記!
 http://kita.dyndns.org/diary/?date=20101113#p02

最初は元気いっぱいで「バツである」と主張していましたが、いろいろ突っ込まれて、最終的には、設問と答案の外での教師の指導(問題の意図を把握出来ているか?を事前・事後に確認しているか?)を必要条件に挙げていたりして、状況によっては「5×3」の立式がバツにならない事を認めたりしています。なんだかモゴモゴした感じになりつつあり。



また、「学習指導要領に書いてあるか?」という点については、意見が分かれています。

 ★バツ派
  【ゆっくり理解】なぜ3×5で正答で、5×3が誤答なのか | Kidsnote
  http://kidsnote.com/2010/11/15/35or53/

 ★マル派(非バツ派)
  3×5≠5×3問題について
  http://d.hatena.ne.jp/yetanother/20101114/1289759677

詳細は読んで頂ければと思うんですが、個人的には「バツ派の言い分は厳しいなあ」という感想。



ということで、教育・算数(数学)・論理、の観点から様々な意見が出ているこの問題。
これらの議論は上記で散々なされているので、僕は別の視点で主張してみたり。



これ、僕は問題の日本語に問題があると思うんですよ。
見返してみます。

 -----------------------------------------
 さらが5まいあります。
 1さらに りんごが 3こづつ のって います。
 りんごは ぜんぶで 何こ あるでしょう。
 -----------------------------------------

僕等大人は上記の状況を一気に理解出来る、気がします。
しかし、日本語は本来シーケンシャルな情報ですから本来の脳の理解の順番は以下の順序になります。
「仮に」脳の理解の順番で文章を書くと

 -----------------------------------------
 さらが5まいあります。
 -----------------------------------------
 →5枚の皿に

 -----------------------------------------
 1さらに りんごが 3こづつ のって います。
 -----------------------------------------
 →5枚の皿に 3個づつのりんご

 -----------------------------------------
 りんごは ぜんぶで 何こ あるでしょう。
 -----------------------------------------
 →えーと……5×3で15個?

って答える。でもバツになったと。
いや、わかるわかるわかるんです。3個セットのリンゴ皿が5枚だと考える方が、リンゴの数え方としてはシンプルだって事は。で、それを教えた方が分かり易いという事もわかります。

その上で問いますが、それを理解させたいのなら
問題はこうあるべきじゃないですか?

 -----------------------------------------
 りんごが 3こづつ のっている
 さらが5まいあります。
 りんごは ぜんぶで 何こ あるでしょう。
 -----------------------------------------

これだったら、「3個入った皿が5枚で、3×5=15個だね」と簡単に言えますよね?
そうせずに、以下のように倒置法で記述しているのは何故か?

 -----------------------------------------
 さらが5まいあります。
 1さらに りんごが 3こづつ のって います。
 りんごは ぜんぶで 何こ あるでしょう。
 -----------------------------------------

これは問題をあえて判りづらくして、回答者の想像力を確かめようという設問な訳です。これを「3×5」と想像するには、まずは問題の全体像を把握して、状況を把握し、「3個が5セットだから……」という解釈に変質させる必要があります。

ですが、この設問には式に対する指示は一切ありません。
だから「5枚の皿に3個づつ乗っているから、5×3は15個」という倒置法を使った回答は「許されます」。
また「5×3=15」という式から「『5個のりんごが、3セットある』と回答者が言っている」と断定する事も無理があります。何故なら、設問が倒置法の理解を前提としているのに、回答にそれを認めないのは不自然ですから。

「仮に」問題が倒置法を使うくせに、回答の論理構造に倒置を許さないのであれば

 -----------------------------------------
 さらが5まいあります。
 1さらに りんごが 3こづつ のって います。
 りんごは ぜんぶで 何こ あるでしょう。
 ※それぞれの皿にあるリンゴの数を基に、全体の数を計算しなさい
 -----------------------------------------

と書くべきです(これでもかなり無理がありますが)。
しかし※で書いた計算順序は果たして小学2年生にとって「前提たり得る知識」でしょうか?
いいえ。この問題、大人ですら「5×3=15」と倒置で回答を書いてしまう人が多いと思います。

こういう不完全な設問で「5×3=15」をバツにするのはフェアではないと僕は考えるのですがいかがでしょう?



上記とは別件ですが、「さら」と「りんご」を

「人間」と「足」
「瓶」と「ジュース」
「戦闘機」と「ミサイル」
「ラーメン」と「煮卵」

と置き換えると、いろいろ見えてくるものがあるような無いような気がします。「かける数」と「かけられる数」とは何か?順序不同の日本語の記述から如何に正しい数式を導き出すのか?
個人的には日本語の記述から乗算の数の前後を固定化するのは難しい気がするんですけれどね。

今日はそんなところで。

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