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 (ドバイは今やダイエット大国?!減量のためのサプリメントや運動用具が街中の至る所で売られている。)


ドバイは前回の記事に書いた通り、今や先進国と同等の高度医療を受ける事が可能な地域であり、
むしろ最先端医療が集結している。
アメリカ、ドイツ、フランス、イギリス、スイス等の先進国の高度医療病院が進出し、医療市場の獲得のため凌ぎを削って争っている。

自国の最先端の技術を備えた医師や医療従事者がドバイに集まっているので当然と言えば当然だが、サプリメントもアメリカやヨーロッパ諸国の質の高い製品が多数売られている。

ドバイにでは予防医療や栄養療法も大変人気があり、サプリメント市場も近年大きく成長している。

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ドバイは24時間開いている薬局も多くあり、街中の薬局は人々から頼られる存在にあるという。

いくつかの薬局を私が見学に行った時も、サプリメントについても薬剤師がきちんと説明してくれた。
カウンセリングルームのような、仕切られた空間を有している薬局もあったのが印象的であった。

アメリカの薬局並みにすごい数のサプリメントが並ぶ薬局が多く圧巻だった。

それらのサプリメントは様々な目的別に並ぶ場合や、
男性専用コーナー、女性専用コーナー、子供、妊婦、老年期、など使用者によって細かく分かれて陳列してある場合もあった。

さらにこれも世界中から人々が集う多国籍国家ドバイならではなのだが、
ベジタリアン専用コーナー、ハラル(イスラム教徒の方でも摂取出来る)サプリメントコーナーなどもきちんと設置されていた。

私もイスラム教徒の方にサプリメントを販売する時に成分についてかなり詳しく聞かれる事があるが、
豚由来のゼラチンはサプリメントのカプセル成分として多く使用されているが、イスラム教徒の方はそれらは摂取する事が出来ないなどあるからだ。

上記のようにドバイでもサプリメントは大人気で人々はサプリメントを日常的に摂取している。

その背景には残念な事に、近年急成長し、豊かな地域となった故の飽食での肥満者の増加問題や、アメリカなどから出店しているファストフードをドバイの若者が食べ過ぎて健康を害するケースがあるという実態が背景となっている。

例えば日本でもグルメバーガーが流行しているが、
ドバイの人々もハンバーガーが大好きだ。
雑誌などでバーガー店のランキングが度々掲載されるほどだ。

実に多くのアメリカのファストフード店がドバイにオープンしている。
日本でもお馴染みのマクドナルドやバーガーキングに加え、シェイクシャックは日本上陸前にすでにドバイに出店していたし、
アメリカ東海岸でチェーン展開しているファイブガイズや、NYで人気のバーガージョイントなど日本未上陸のバーガーショップもドバイのショッピングモールなどにはオープンしており、どこも大人気だ。

メニューの中には日本円にして¥2,000ぐらいのバーガーもあり、手軽な価格でもないのだが、そういう店にも行列が出来ている。

繰り返しになるがドバイは現在、経済的に豊かになるのと比例して、
肥満とそれに起因する糖尿病、貧血症、歯周病が若者たちの間でも増えており、それが大きな社会問題となっている。

その対策としてドバイ市庁保健局の健康•医療サービス局は内部に管理栄養士の組織をつくり、
病院内の栄養指導の他に、公立学校の生徒の栄養改善、食習慣指導、学校の売店で販売されている食品の栄養改善、指導に努めている。

日本でも問題になっているが、糖分の摂り過ぎによるビタミン不足は、キレやすくなったり、うつになるなど精神面に悪影響を及ぼす。

そのような若者が増えている事も先進国の中でも現在問題視されているが、
ドバイ市庁保健局でも特に甘い食べ物を摂取することによって消費しやすいビタミンの補給も推奨している。

現在ドバイでは食事から改善し健康を見直そうとの動きもあり、とくオーガニック食品市場は年間20%の高い成長を続けていると言われている。

このようにドバイの不健康な人々の増加に比例して、年々健康志向の食品やサプリメントの消費も高まりをみせているが、
アメリカやイギリスなどの先進国から来たジャンクフードを摂取し身体を壊し、アメリカ産などのサプリメントの摂取の需要が増えているとは何とも皮肉な事だ。

健康的な食生活を送り、その上に良質なサプリメントを摂取するのがベストなのだが、全てがそう理想的にはいかないのだろう。

ともあれ、世界各国から最先端の医療サービスが集まり進化し続けるドバイは一医療従事者として大変興味深く、これからも目が離せない。