【『希望の乙女』 事前解説】 | ヨコハマらいぶシネマのブログ

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ジャック&ベティを中心に活動する音声ガイドチーム『ヨコハマらいぶシネマ』の活動や告知などをつらつら綴ります。




ヨコハマらいぶシネマです。

恒例ひばりチャンネルの事前解説です。



【『希望の乙女』 事前解説】



歌え!青春 めざせ!栄光 青空に羽ばたくひばり、ここにあり!



1948年、10歳の天才少女歌手、

加藤和枝は母と地方巡業をしてその人気と実力は目覚ましいものとなりました。

やがて、彼女の才能に目をつけ、

のちにひばり生みの親ともいえる二人の人物と出会います。

人気ボードビリアンとして戦前から活躍している川田晴久と、

川田のマネージャーでもあり、地元横浜で劇場を経営する興行師、

福島通人です。



川田は彼女の歌の才能が天性のものであることを認め、

一流のショウビジネスの世界で通用するために必要な素養を身につけさせるため、

自分の弟子としてプロの世界のいろはを教え込みます。

そして、宝塚の岡田憲吉によって新しく

「美空ひばり」の名前で本格的なプロ活動を始めます。



それから10年。

歌舞伎座座長公演、紅白歌合戦のトリをつとめ、三人娘も大ヒット、

歌と映画で押しも押されぬ大スターに成長したひばりの

「芸能活動10周年記念作品」として製作されたのがこの映画「希望の乙女」です。



北海道の牧場で育った娘、さゆり。

早くに両親を亡くし伯父夫婦に引き取られて育った彼女は

大好きな歌を勉強するために東京に行くことになる。

さゆりの才能を見込んだ先生が、知人である作曲家、

月村(ツキムラ)を紹介してくれたのだ。

 夢と不安を胸に乗り込んだ連絡船のデッキでさゆりは、サックスを吹く青年、

相原(サガラ)と出会う。

ささいなことから喧嘩別れをしたさゆりだったが、

相原は実は有名なバンドのリーダーだった。



東京に着いたさゆりは月村を訪ねていくが、

彼は妻を亡くして以来投げやりな生活をしていた。

勝手にすみこんださゆりは、月村の世話をしつつ、

街の青年たちのアマチュアバンドに参加し、歌手デビューを目指す。

しかし、そんなさゆりたちに悪質な興行師のたくらみが・・・。



北海道の雄大な風景の中で歌うひばりさんとダークダックスのメンバー、

実弟の小野透も参加するバンドメンバーの演奏、

岸井明、田端義夫、灰田勝彦、

ディック・ミネといった歌手の皆さんのカメオ出演も楽しい、

青春ミュージカルです。

 お相手の青年、相原に扮するのは名優・高倉健さん。

後の任侠スターとなる前の、青春スター健さんは、

ひばりさん相手にケンカしながら魅かれあう爽やかな青年を公演しています。

健さんは、1955年、大学を卒業したものの思うような就職先が見つからず、

ひばりさんの所属している新芸プロにマネージャーとして応募してきました。

東映撮影所の近所の喫茶店で面接を受けていたところを、

当時東映のプロデューサーだったマキノ光雄さんに声をかけられ、

俳優として採用されました。

「俳優なんて男の仕事じゃない」と思っていた健さんは、

不承不承映画の世界に入り、東映のニューフェイスとしてデビューします。

仕事と割り切って、アクション、喜劇、戦争物などあらゆるジャンルに出演し、

名探偵金田一耕助を演じたこともあります。



ひばりさんとは「青い海原」「娘十八ご意見無用」

「ひばりの花形探偵合戦」などで相手役として組み、

この作品は3作目になります。

この後も「べらんめえ芸者」シリーズなどでひばりさんとのコンビが続きます。

「人生劇場」でのヤクザ役で認められるのはこの5年後のことです。



華やかなステージで歌い踊るひばりさんをたっぷり堪能できる、

まさに記念映画。

大画面いっぱいにひばりさんの魅力が花開く青春ミュージカルを

存分にお楽しみください。



【1月15日 音声ガイド付き上映のご案内】



『希望の乙女』



日時:1月15日(日曜日)10時開始

場所: シネマ・ジャック&ベティ



その他、申し込みなど、詳細はこちら!

お待ちしております。



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