晴天!
2011年6月13日正午、
出足も軽やかにスタートした『よこはま古楽まつり』は、
バラエティー豊かな13組の奏者による「ガーランド・コンサート」に始まり、
古典舞踏研究会の武田牧子さんのリードによる「みんなで踊ろう」
で汗をかき、
ジョングルールやネーモーでお馴染み、ツージーこと辻康介さんの講演
で盛り上がり、
6組の演奏家による「古楽ライブ!ライブ!ライブ!」
でお腹いっぱい名珍演奏を楽しみ、
打ち上げパーティーで懇親を深めました。
参加者それぞれから、楽しかった~!!というご感想をいただきました。
演奏参加の皆様、ご観覧ご来場の皆様、まことにありがとうございました。

第1回目から引き続いてのご参加も多く、技術、アンサンブル力ともに
向上のみられたガーランド・コンサートの中でも
親密なアンサンブルとちょっと変わったプログラムを楽しませてくれた、
「明月谷コンソート」は、歴史のある、鎌倉の笛のアンサンブル。
これからは単独のコンサートなども企画して、ますます活発な演奏活動を
展開するそうです。
初参加にして、「みんなで踊ろう!」のリードも引き受けてくださった、
ルネサンス・ダンス・アンサンブルは、素晴らしい時代衣装で登場。
古の宮廷の風景を彷彿とさせる、優美な舞台でした。


今回はリュート、ビウエラなどの参加者が増えました。
リュートの製作家による作品の展示と自作楽器の演奏。
珍しいビウエラも登場。
初々しいリュートのアンサンブルを聴かせてくれた早稲田大学リュート・サークルの2人は、スタッフとしても大活躍。
職場からリュートをしょってタクシーをとばしてきたビジネスマン櫻田くんは
遅刻したと思えない落ちついたヴァイスを披露。
聴衆の忍耐力を試すかのような、主催スタッフによるロウズのハープコンソート連続2曲は、まつりならではのご愛嬌。
ソプラノ歌手である久保田さんが一曲も歌わずハープだけを弾く、という珍しい本番でした。

師匠自ら引率という気合いの入ったトリオ・ソナタや
凝った構成でまとまり感のある女声アンサンブルなど
時間の経過を感じさせない、まさに花盛りのコンサートになりました。
ゴシックなコスプレで、「みんなで踊ろう」に参加された可愛いカップルさん。
バロックダンスはいかがでしたか?
時代衣装のダンサーと一緒に会場いっぱいに広がった参加者たちが
時代衣装に身をつつんだアンサンブル・スピリチュエルの演奏で
古典のステップを習いながら踏む、賑やかな一時。
ご自分がなかなかの踊りの名手であることを発見された方もいらしたようです。
風邪をひいて、テンション低めながら、カッチーニのアマリリを教材にイタリア歌曲についての講演をしてくれたツージー先生。
歌詞を音節に区切って分析しながら、ま~じめ~に解説していると思いきや
最後はやっぱりツージー!
ちょびっとエッチなスパイスを加えてイタリア歌曲の奥の深さ(笑)を教えてくださいました。
飛び入りでアマリリを歌ってくださった美女はどなたでしたでしたか。
その場で楽譜を渡されて、リュート伴奏をしてくださった增さんも
どうもありがとうございました。
古楽ライブはてんこ盛り!
正統派で攻めるアンサンブル・シャルマンは、ライブの幕開けに相応しいすがすがしいテレマン。
アンサンブル・スピリチュエルは優美な大人のフレンチ。
鳴き交わすカナリアのごときチャーミングな3重唱を聴かせてくれたムジカ・セクレタ。
熟女の魅力たっぷり、重厚なガンバのミルフィーユを味わわせてくださったみらい・コンソート。
アラフォーの怪しいフェロモン振りまく2人の美女とバスタルダのパラディ&シンは
小気味よいセンスで古謡をアレンジ。
そして今回、まつり特別企画でゲスト出演してくださったブリューゲル*ブリューゲルは
バグパイプ製作と演奏で有名な、近藤治夫さんと
チェンバロ製作家でバグパイプ愛好家である横田誠三さんの特別ユニット。
会場いっぱいに鳴り響くドローンは、お祭りのムードをさらに盛り上げてくださいました。

トリは古典ダンスミュージカル(?)の
アーリーダンスグループ“カプリオル”
観客を巻きこんでの楽しい舞台。
客席にいたバロックダンサーの熊田恵さんも舞台に引っ張り上げられ
阿呆母さんとの踊り比べで準決勝まで勝ち残り
物語はいよいよクライマックスへ。
客席に繰り出してのファランドールでファイナル!
大歓声とともにまつりは幕を閉じました。
ここで、カプリオルのリーダー服部さんへのインタビューをご紹介いたします。
-今回の出し物は今年の新作ということでしたが、アイデアや脚本はどなたが?(服部(H))原案は服部、脚本部分は石倉。その他、特に1幕の僧院や3幕の阿呆母さんと大鼻の王のあたりは石倉の脚色です。
-ものすごい力作でしたが、元ネタはあるのですか?(H)ありがとうございます。ブランルのように出席者が大勢で環になって踊るものを、そのまま4~5人で見せても面白くないですね。
ただ、ブランルの多くは当時のマスカラード(宮廷での仮面劇or仮面の催し物)をもとにしているようなので、では、それはどうだったかということからの創作です。
材料はいろいろ集めました。
大鼻の王の旗や椅子の話は民間伝承。
おならとろうそくの話はアルボーの甥の出した本から、洗濯女はスコットランドの踊りやモイセーエフや当時の洗濯女の習俗を参考にしました。
布で溺れるのも民話からの借用です。
阿呆母さんももともとアルボーに出てきますが、謝肉祭の当時の習俗や、職人宿の女将と
いう現実の地位や、道化を従えた笑劇の主人公からくるみ割り人形のジゴーニュおばさんまで、実に楽しい作業でした。
最後は愚者の祭りからシャリバリ。
-古典もののようでいて、当節の話題も飛び出しますが、ああいったアドリブは練習中に生まれるんでしょうか。(H)基本的には石倉脚本に頼っていますが、個性豊かな我がメンバーはいろいろふくらましてくれます。
唄のところは歌詞がない場合は状況にあてはめて作ったり借用したりです。
「君の瞳」は「べ・ル・キ~」の唄の歌詞の「瞳」からの連想です。
-メンバーそれぞれの魅力を活かして個性豊かなキャラクターを作っていましたね。(H)何人かは10年もの付き合いなので、みなさん本当に楽しんでなりきってくれています(私を除いて)。
-大道具小道具、衣装が揃い、見ていてとても楽しかったのですが,準備は相当大変だったのでは?(H)一番狂言回し的に使われる大鼻の王の顔の旗は、毎週踊りに来る美大生の女の子が描いてくれました。
愚者のロバの耳と僧服1つは晴美が徹夜。阿呆母さんのワゴンは、他人に頼み損ねて私が徹夜。
ふいごと僧服1つは近藤さんと辻さんの提供、他は手持ちで済んでます。
なにしろ20年やっているので。
-古典舞踏がふんだんに盛り込まれてますが、たとえば「洗濯女のブランル」なんて名前の踊りはほんとうにあるのですか?(H)ファランドール以外は、すべてアルボーのオルケゾグラフィからです。
先ほど言ったように、かなり変えているのもありますが、ベースはもとの振付です。
-来年のまつりへの抱負をお聞かせください。(H)来年もぜひ第3回が開かれるよう祈ってます。また新作を用意します。
くそ坊主の祈りでは信用できません?
-ははは、第3回が開催できるようにがんばります!新作を楽しみにしていますね。ありがとうございました。