今日もご訪問有難うございます。



連休中、仕事に家族サービスにと多忙で、ちょっと間が空きました。すみません~




今日は、魔女の宅急便番外編ですね~


本日は、悩んだ時の解決方法


「何かしたくなる」状態をつくる重要性と、「~しなければならない」執着心からの解放についてお話させて頂きます。



前回、ウルスラの名言とアイデンティティの確立のお話をさせて頂きました。


憶えていらっしゃいますか?


就寝前に、ウルスラが自分の体験談を話しましたね。


今日は、その日の昼下がりまで時間を戻します。


キキがモデルとなって、ウルスラに横顔を描いて貰うシーン。


その時の会話です。




ウルスラが言いました。


「魔法も絵も似ているんだね。


私もよく描けなくなるよ」


「ホント!? そういう時、どうするの?」


「だめだよ、こっちみちゃ」


「…私、前は何も考えなくても飛べたの。


でも、今はどうやって飛べたのか、わからなくなっちゃった…」


「そういう時は、じたばたするしかないよ。


描いて、描いて、描きまくる!」



ウルスラはキキの飛べない悩みに、すぐさま、率直に答えていますよね。


自分を見失ったら、じたばたするしかない、その目的に向かって猛烈前進するしかない!と。


そう、これは昔から、野球でもスランプに陥ったら無心で素振りをするしかない、とか


出来ないことに対して立ち向かい


それによって精神的にも技術的にも克服するのが王道、というイメージと重なります。


受験勉強でも就職でもそうですね。


とにかく勉強するしかない、とか、何十社も受けるしかない、とか…



しかし、キキは、不安そうに聞きました。


「でも、やっぱり飛べなかったら…?」



そう、彼女は、ジジの言葉が解らなくなった時、魔法が弱くなっていることを確信し


土手のようなところでめちゃくちゃ飛ぶ練習をしましたよね。


それで、ほうきがおれちゃったり…


一応、その方法は試して失敗に終わった経験があり、納得していなかったので聞き返したのでしょう。


私たちでも、「とにかく、目標に向かって猛烈前進する」ことまでは、行動すること、ありますよね。


でも、それがかなわなかった時…どうすれば…?


そんな疑問にもウルスラは答えてくれます。



「描くのをやめる!


散歩したり、景色をみたり、昼寝したり、何もしない!


そのうち急に描きたくなるんだよ」



この、「描くのをやめる!~」のウルスラの言葉の中には、二つの意味があると思っています。


まずは、心理学的な意味として…



人間は、もし、何もしない、できない状態におかれたら、どうなっちゃうと思いますか?


その昔、感覚を遮断したらどうなるか、という実験が行われました。


ヘロンの実験というのですが、これは


とにかく、何もしない状態、手には筒をつけられ、物をつかむこともできず、目には曇りガラスの眼鏡、音も遮断で、部屋には窓もなく、訪問者もなし。


とにかく、ぼーっとして下さい、何もしないでください、という状態です。


そのような感覚を遮断された状態でどれだけ耐えられると思いますか?


そう、早い人で2~3時間、最長でも48時間を超せた人はいなかったそうです。


一方で、この究極の退屈と戦う人に、少しだけ眼鏡をはずして電話帳を与えてみました。


すると…目的もないのに、電話帳をむさぼるように読み始めました。


また、ラジオを渡して、今まで全く興味のなかった株価情報を聞かせたら…


これも、一生懸命聞き入ったそうです。


そうなんです。


人間は、何か刺激が欲しい、「何かみたい!聞きたい!何かしたい!」欲求を兼ね備えているのですね。


これを内発的動機づけというのですが


ウルスラが言ったのも、これに似たようなもので


あまりに何かに向かって一生懸命になりすぎると、逆に空回りして何も見えなくなる時がある


だからこそ、何もしない状態に自分をリセットして


「一体、私は今、何がしたいのか」


考えるより、湧き上がって来る自分の欲求を待つ


そうすると、今まで同じ方向でしか見ていなかった物事が、別の側面からみることができるかもしれないし


新しいアイデアが浮かんでくるかもしれない…


そんな、「本能的な欲求を待つ」環境に自分の身をおくことも、自分から「やろう!」となる原動力になるのだ、と言うわけですね。



もうひとつ、哲学的な意味があると思うんです。


人間は、何かになりたい、成し遂げたい、という欲求がありますね。


でもそれが行き詰った時、どうすれば良いのでしょうか?


哲学的には、その欲求から自由になること、執着心から解放されることが必要だといわれています。


でも、どうやったらそうなれるんでしょうか…


人間は、生まれてからずっと「正しい」ことをする方法をずっと言われ続けますね。


「迷惑をかけるな」「責任をもて」「義務を果たせ」…


そう、「~せねばならない」「~すべきだ」という言葉です。


キキでいえば「魔女は飛べるべきだ、特別な力がなければならない」ですね。


これは、「正しいこと」「そんな人間になりたいこと」への執着なんですね。


もちろん、成長したり成功するためには、この執着心、ある程度は必要でしょう。


しかし、自分の容量を超えてしまうほどの執着は必要なのでしょうか…


いいんですよ、自分はそんなスーパーマンじゃない、って認めても。


もちろん、否定的に、自分はできない人間だと考えるとか


何もせずに怠ける、というのではなくて


「本来の自分の状態を好きになれば良い」と気付くことが大切なんじゃないでしょうか?


例えば、受験勉強だったら、何も、偏差値で学校を決めなくても自分にあう学校があるんじゃないか、とか


就職活動だったら、もっと違うところに自分を必要とする場、自分を表現できる場があるんじゃないか、とか


母親だったら、こんな不完全だからこそ、子供は何が足りないか自分で探せる子に育つかもしれない、とか…


ウルスラの言う「散歩したり景色をみたり、何もしない」というのは


そんな、「こうあるべき」執着状態から解放される方法が込められているのだと思います。


「いいじゃん、何もしない私がいても。今は散歩でもして楽しもうよ。


自然の中で五感を一杯使って緑の中に溶け込もうよ」と言った感じで…


このように


自分を肯定し


努力するより今を楽しみ


経験より直観を優先し


目標より自然に身を任せ


心身共に自由になって蘇生される


そうすることでで、執着心から解放されると言えるでしょう。


自分が「成し遂げたい」「正しい」人間になることへの執着心から自由になることで


新しい自分が見えてくるんだよ、ということが表現されているのではないかと思います。



しかし!


キキは、「そのうち急に描きたくなるんだよ」と言われた後も、不安そうに続けます。



「なるかしら…」


「なるさ!さ、ほら、横向いて」



ウルスラに太鼓判を押してもらっても、不安そうに前を見つめます。


そう、キキは、そんなことを言葉で言われただけでは納得しなかったわけです。


だって、彼女、生まれてこの方、こんな経験はないし、初めて感じた不安なのですからね。


皆さんも、色んな勉強をされて知識をお持ちでも


「実際のところ、どうなの?」と言って


なかなか実行にうつせないこと、ありませんか?


でも、実際に行動して体現している人の話を聞くと、結構納得してやろうとする気持ちになりますよね。


この人も同じ気持ちを味わってきたんだ!と、同族意識が持てて、気持ちをシンクロさせやすくなるんですね。


キキも、いきなりウルスラから「答え」を言われても不安だったのですが


その夜、とっても元気なウルスラが、優しく彼女の経験談をキキに語ってあげたからこそ


不安が払しょくされて受け入れられるようになったのだと思います。




ここでウルスラが立派なのは


自分の解答が、押しつけであったことを肌で感じたのか


描いて描いて描きまくる!という答えを言った直後の


まだまだ不安そうなキキの状態を見抜いていた点でしょう。


だからこそ、夜静かな時間にそっと体験談を話してあげたのかもしれません。


子育てなんかも、昼間はパワフルに、子供と一緒に笑ったり喜んだり、怒ったり叱ったりしても


実は、どこか虚像だったり、強引だったりすることがありますね。


しかし、夜の就寝前はお互いアドレナリンも下がって、落ち着いて会話ができる状態になります。


母親が、就寝前に優しい言葉をかけてあげる…


例えば


「今日、お母さんが叱ったのは、お母さんも同じことをして怪我をしたことがあるからなんだよ」


と言ってあげると、とても気持ちがシンクロしやすくて


色んなことが素直に聞けて、受け入れられて


1日が幸せな気持ちで終えられて


次の日も、子供はやさしい気持ちで目覚められるのではないでしょうか…



「子供はこうあるべき」


「母親はこうあるべき」


そう言った、数々の執着心から自分を解放することは


自らやさしい気持ちになれるということで


その結果、自分を取り巻く全てを優しく包んでくれることでしょう。




最後に、魔女の宅急便のテーマソングは


「やさしさに包まれたなら」でしたね。


この歌詞


「優しい気持ちで目覚めた朝は


カーテンを開いて


静かな木漏れ陽のやさしさに包まれたなら


目にうつる全てのことは メッセージ


大人になっても奇跡はおこるよ


と言ってくれています。


皆さんも、もし、何かにとらわれ、悩んでいたら


今やり続けていることを少し休んで、欲求が沸きあがって来るのを待ったり


自分を解放して自由になってみませんか?


優しい気持ちになれて、目に飛び込んでくることから新鮮なメッセージを受け取れて


全く新しい自分が見えてくるかもしれません。


飛べなくなったキキが、半ば奇跡的に飛べるようになったように…


大人にだって、奇跡は起こるんですから…ねドキドキ

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