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昨夜は田んぼ道をひとに追いかけられる夢をみた。なにやら、私に情けをかける風な様子なのだが、その情けが重荷とばかりに知って逃げるのでした。目覚めれば深更1時、長い夜が始まります。枕元の「ひとつの文壇史」は、昭和6年に新潮社に入社し雑誌「日の出」編集に携わった、和田芳恵による文壇交友録という内容です。林不忘に始まって、長谷川伸、山岡荘八、菊池寛など大衆小説にまつわる楽屋噺が満載で、その手の読者の必読本になります。

和田には「樋口一葉の日記」という名著があって樋口研究の第一人者ですが、戦後も雑誌「日本小説」を発刊、坂口安吾「不連続殺人事件」を世に出すなど活躍する。その後、自身作家として作品を発表するが、丸谷才一によると「最も遅れて来た昭和十年代(私小説)作家」なのかも知れないと述べている。富永謙太郎が昭和8年新年号「日の出」にのった菊池寛「妻は見たり」で挿絵で食えるように、山下秀峰門下志村立美は子母澤寛「投げ節弥之」で認められたなどとある。

また、鬼才吉田貫三郎の影響をたぶんに受けた、田代光が大言壮語癖がたたって仕事が干され気味だった。田代光の自伝「変手古倫物語 (1981年) 」も自意識が過剰なのが知れて微笑わせる。これに痩せぎすの美少年小林秀恒など若手挿絵画家たちは、田端の岩田専太郎アトリエでスケッチ会に集まり、モデル代は太っ腹岩田が払っていた。好人物の林唯一はひとり絵を楽しむ風だった。挿絵情報も点々と散見できる。

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鞍馬天狗「影の如く」は1955.9.4~1956.1.29日号に渡ってサンデー毎日誌上に連載された。規律の厳しかった新撰組内部にも腐敗が始まった様子で、前作長編「青面夜叉」では幕府内部の腐敗を突いたばかりですので、清廉な組織維持の難しさを続けて書いたことになります。また催眠術に長ける妖僧に、剣聖山根紋十郎が仕儀なく天狗様と対決する。さて? というところ。同じく1955.1.23~3.12号に連載された「夜の客」では、薩長側にも内応者がでて、天狗様は窮地にたたされます。

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一昨日、K記念館の帰りに時おり事務所に訪れる聖書布教の聖人とばったりあって「近くで衣料品店」をやっているというので寄ってみた。なかなか面白い店で、男物のブランド古着やもろもろ小物を商っている。お願いして、入口の人形やマネキンを撮らせていただいた。せっかくなので、インド綿のマフラーを義理買いした。手広く3件の店をやっていたのだが、この度の不況で一店舗にまとめたのだそうです。長岡駅前の割りと知られた「キャラメル・ママ」並び2階ですので、興味のある方はお運びください。

私の名前をだされても値引きはないかと思われますが、ためしてご損はないと存じます。なんといっても聖人ですので感じのよいご主人ですよ。私と同年輩、脱サラして20数年になるそうです。たまに娘とコンビニに寄ると、娘さんがワンカップをおごってくれるのだそうです。通訳をされているそうで、もはや自立されておられる。こちらの娘は高校生で時々不足小使いを無心されます。うらやましい。そうそう、和田芳恵はもちろん、男であります。

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