最後にまとめとして、戦力チェックリストを作ってみました。
<記載事項>
・ 戦力評価 ☆◎○△×の 5段階評価（主観）。☐は控えをオープンで争うため未評価。
・ 必要戦力項目 チェック項目（54+3）。セインツのアイデンティティやスキームに基づき独自に作成。
・ 適合する選手 「＋」はダブル・タンデム。（ ）は控え。「vs.」はポジション争い。
・ 昨年との比較 [ ↗ ] アップ、[→] ステイ、[ ↘ ] ダウン。隣にアップ・ダウンの要因を記載。
・ 戦力が上下する余地 <+>上昇余地あり、<->下降余地あり、<+ ->両方ありうる。要因も記載。
☆ フランチャイズ QB ⇒ ブリーズ [→]
☆ 陽気な控え QB ⇒ チェスダ [ ↗ ]（出戻り）
× ブリーズの後継者 ⇒ グレイソン [→]（育成断念）
◎ パワーバック ⇒ イングラム ＋ AD [ ↗ ]（AD 加入） <+ ->AD 完全復活
○ すばしっこい RB ⇒ カマラ （ラスコー） [ ↗ ]（ドラフト） <+ ->新人カマラ未知数
○ スクリーン得意なレシービング RB ⇒ カマラ ＋ カデット [ ↗ ]（ドラフト） <+ ->新人カマラ未知数
◎ 何でもやる FB ⇒ クーーーン [→]
◎ ポゼッション・レシーバー ⇒ マイケル・トーマス [→] <+>多様なルートの習得
△ ディープ・スレッド ⇒ テドギン vs. デュラル [ ↘ ]（クックス放出）
◎ 3rd ダウン信頼のスロット ⇒ スニード [→]
△ スロット＆ポゼッションで使えるデコイ系 WR ⇒ コールマン vs. ランプマン [→]
○ バブル・スクリーンのレシーバー ⇒ ルイス [ ↘ ]（クックス放出）
○ 大型レシービング TE ⇒ フリーナー （ヒル） [→] <+>フリーナーとブリーズのタイミング
○ オールラウンド TE ⇒ ふーまん [ ↗ ]（ケガから復活予定） <+ ->ケガ
◎ OL リーダー C ⇒ アンガー [→] <-> 開幕間に合わない場合
◎ ラン・ブロック含めて安心の LT ⇒ アームステッド [ ↗ ]（ケガから復活予定） <+ ->ケガ
☆ 鉄壁の RT ⇒ ストリーフ [→]
○ スクリーン含むパスプロ「も」うまい先発 G ⇒ ウォーフォード [ ↗ ]（新加入）
○ パワータイプの先発 G ⇒ ピート [ ↗ ]（アームステッド復活により LG 復帰予定）
◎ ブリーズのステップアップを助ける C/G ⇒ アンガー ＋ ウォーフォード [ ↗ ]（ウォーフォード加入）
◎ ケガがちな先発を支える控え OL ⇒ ケレメテ ＋ ピート [ ↗ ]（ケレメテが C 復帰予定）
○ ストリーフの後継者 ⇒ ラムチェック [ ↗ ]（ドラフト）
☐ 控え G ⇒ （オープン）
☐ アンガーが開幕間に合わない場合の控え OL ⇒ （オープン）
☆ ブルラッシュ LE ⇒ キャメロン・ジョーダン [→]
◎ 真ん中ぶち破る 3テク DT ⇒ フェアリー ＋ ランキンス [ ↗ ]（ランキンスの成長を確実視）
◎ ラン・ストッパー NT ⇒ デービソン ＋ ランキンス [ ↗ ]（ランキンスの成長を確実視）
○ キャメロン・ジョーダンの反対側のサック・マシーン ⇒ オカフォー [ ↗ ]（新加入） <+ ->ケガ
△ オールラウンド DL ⇒ オニエマタ [→] <+>育成中
○ 控え DE 1 ⇒ ヘンドリックソン [→] <+ ->新人で未知数
☐ 控え DE 2 ⇒ （オープン）
× 判断力と身体能力兼備の司令塔 MLB ⇒ クライン、テオ vs. ロバートソン [→]（補強失敗）
△ パス・カバーに少しでも貢献できる WLB ⇒ イラービー、ロバートソン vs. ストゥーパー [→]
○ いちおう先発 SLB ⇒ ロバートソン、テオ、ストゥーパー vs. アンソニー [→]
○ ブリッツ・ハッピー LB ⇒ イラービー （アンザローネ） [ ↗ ]（ドラフト）
◎ ショート「も」マン・カバーできる CB ⇒ ブロー [ ↗ ]（ケガから復活予定） <+ ->ケガ
○ エース・コーナーの反対側のマン・カバー ⇒ ラティモア [ ↗ ]（ドラフト） <+ ->新人で未知数
△ 普通のニッケルバック ⇒ Pウィリアムス [ ↗ ]（ケガから復活予定） <+ ->ケガ
△ ダイムバック ⇒ ムーア [→]
☐ 控え CB ⇒ （オープン）
○ シングル・ハイ FS ⇒ 2代目ブッシュ vs. Mウィリアムス [→] <+>新人 Mウィリアムス未知数
◎ オープン・フィールドを仕留め TE をカバーできる SS ⇒ バッカーロ [ ↗ ]（4試合の出場停止明け）
○ SLB と S の能力を兼備する実質先発 3rd S ⇒ ボンベル [→]
☐ 控え SS ⇒ （オープン）
△ INT 量産ボール・ホーカー ⇒ Mウィリアムス [→] <+>絶賛準備中
△ 忍者ポラマル君 ⇒ バッカーロ [ ↗ ]（他ポジション向上の相乗効果） <+>私の妄想
○ まっすぐな K ⇒ ルッツ [→]
☆ 安定感抜群 P ⇒ モーステッド [→]
△ ミス・ブロックしない LS ⇒ ドミニク vs. シュミット [ ↗ ]（新加入） <+ ->両名とも未知数
○ ロモらないホルダー ⇒ モーステッド [→]
△ ちゃんと飛ぶキックオフ ⇒ ルッツ [→]
△ ガンナー ⇒ テドギン vs. ランプマン [→] <+>コーチ変更の効果
○ マフらず 25y 以上リターンできる KR ⇒ テドギン [ ↗ ]（新加入）
○ フェア・キャッチ専門ではない PR ⇒ カマラ [ ↗ ]（ドラフト） <+ ->新人で未知数
※ PUP スタート ⇒ キカハ （DE）、スワン （CB）
※ オフェンス 27名、ディフェンス 25名、スペシャリスト 3名 ⇒ 合計 55名（2名オーバー）
※ 開幕ロスター 53名最後の 4枠をめぐる争い ⇒ ラスコー （RB）、ルイス （WR）、ランプマン （WR）、デュラル （WR）、アンガー間に合わない場合の控え OL、アンソニー （LB）
おまけ ： 戦力チェックリスト作成の趣旨
戦力チェックに有用なものとしてはデプス・チャートが一般的です。どのチームも、少なくともシーズン中は必ず公式サイトに掲載します。4-3 / 3-4 の違い、2TE / FB 所属の 2点に 2択がありますが、それ以外は基本的な記載事項はリーグ全体でほぼ統一されており、これは誰が見てもわかりやすいという一定の効果があります。
しかし、最近の NFL はローテーション起用やハイブリッド起用が増え、チームごとに基本パッケージも違ってきているので、現在では固定化されたデプス・チャートが必ずしもチームの戦力状況を的確に反映しているとは言えないものになってしまっています。そのためか、チームによっては選手の解雇、新規契約、IR入りや先発交代による入れ替えがあっても書き換えない等、デプス・チャートの更新に熱心ではないこともあり（特にセインツ）、ますます戦力を把握しにくくなっています。
そこで、使いづらくなったデプス・チャートに代わり、戦力チェックリストなるものを考案しました。
先発・控えやポジションにとらわれず、チームのアイデンティティやスキーム、主力選手の特性に基づきどういった選手が必要なのかをまず箇条書きしてリスト化し、実際にいま所属する選手の中でそれに適合するひとがいるかどうかをチェックし 1項目ずつ当てはめて行きます。そして、それは昨年と比べて良くなったのか、悪くなったのか、そのままなのかをチェックし、その要因は何かも検討します。その上で、個々の項目に当てはまる選手（ら）の能力、現状が主観的・直感的に（要するに自分の好みの視点から）満足のいくものなのかを考えて、現有戦力のレベルをチェックし評価します。新戦力やケガからの回復具合等、未確定の要素もあるので、そういったものにより戦力の評価が上下する余地も考慮します。
このチェックリストにより個別具体的な戦力が一覧化されるため、その判断はしやすくなっていると思います。ユニット全体の戦力については個々の評価をトータルすれば掴めると思います。全体のバランスはチームの特徴をふまえて個々の項目を作る時点で考慮に含めているため、単純にトータルすれば問題なく、全ポジションに一流選手を集めるような無茶な要求はしていないつもりです。実際に実現可能なレベルよりは若干高いものを求めているかもしれませんが、その点はファン・ブログならではの妄想なので許してください（笑）。
ただ、項目＝必要な戦力がチームごとに異なるため、他チームとの比較はできません。この点は大きな問題点ではあります。また、現有戦力のレベルも、チームの過去 10年間ぐらいとは比べているものの、NFL 全体ではどうなのかという意味での相対評価の視点はまったく入っておりません。この時期は、組織編成が変わったチームもあるし、各チームとも補強して戦力が変わっており、新戦力が実際に思惑通り機能するかは始まってみないとわかりませんから、そもそも NFL 全体の視点から客観的に比較して評価すること自体が困難です。少なくともいまの段階では、主観的なものでもいいかなと思っております。
セインツ・マニアのみなさんには、是非ともご自身で必要戦力の項目を考えるところから始めて、いろいろと妄想してオフを楽しんでほしいなと思います。