依田会計IT室長によるOBC奉行活用術

OBC商蔵奉行を中心とした奉行シリーズの最新情報や活用方法を紹介しつつ、中小中堅企業の経営とITの融合を目指してみたり、みなかったり。。。


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7/8に日本公認会計士協会のIT委員会より、研究報告の公開草案が発表されました。


「ITに対応した監査手続事例 ~事例で学ぶよく分かるITに対応した監査~」

http://www.hp.jicpa.or.jp/specialized_field/post_1555.html


(本公開草案に対する意見募集は、8/1に締め切られています。)


公開草案ですので、正式な研究報告は別途発表されると思われますが、


監査するわけではないので、草案とはいえ、十分参考になると思います。


ただ、監査対象となるような上場企業での話ですので、


中小企業のIT利用においてどのような点に注意すべきかについて考えてみたいと思います。




■ 事例


ここで紹介されている事例は以下の5つです。


1.製品売上早期計上と完成工事高架空売上


2.架空循環取引に関わる仕訳データの操作


3.外部倉庫における滞留在庫に対する評価損の未計上


4.クラウドコンピューティングに係る売上の早期計上


5.バナー広告・SEO受託に関わる架空売上の計上



いずれも、販売管理システムや会計システムなどITに絡む監査で本来計上してはいけない売上や


計上しなければいけない評価損などを見抜くことができず、適切な意見表明ができなかった


という仮想の事例とのことですが、上記5つの事例のうち3を除く4件が会社側が意図的に


売上を水増ししていたという事例でした。


確かにこの経済環境の中で売り上げを維持するのは大変なことですが、


少しでも大きく見せようとする会社の不正を、ITが高度に利用されているこの時代において


それを見抜けないと訴訟リスクの高まっている会計士はITに対するより深い理解が


求められているということですね。




■ 中小企業におけるIT導入で注意すること(1)


まずは、従業員による不正はないものとして、正しいIT環境の構築について。


事例3の「外部倉庫における滞留在庫に対する評価損の未計上」を基に考えます。


この事例では在庫管理システムのプログラムミスで、評価損を計上しなければならない


対象資産の抽出に誤りがあり、一部の滞留在庫の評価損が未計上になってしまったという


ものでした。(評価損計上の意義については、ここではスルーします。)


要点は、利用する管理資料の条件指定に誤りがあれば、判断を誤ることがあるということです。


監査であれ、システムを利用している企業側であれ、システムから管理資料を出力するときは


そのシステムの管理資料の意図や癖を正しく理解し、正しく条件指定しなければ、


希望する資料を取ることはできません


例えば、商蔵奉行であれば、日付の指定や対象となる得意先等の範囲はもちろんですが、


「売上高に雑売上高を考慮する」とか、「純売上高を税込で出力する」などもそうです。


パッケージソフトなので単純なバグは少なく、利用者の利便性を高めるよう、上記の条件なども


出力資料に条件が印字されるようになっているので、資料を見て判断することができます。


しかし、よくあるのは税込と税抜をうっかりして間違うようなケースがあるようです。


また、商蔵奉行でもカスタマイズした機能や、パッケージがなくスクラッチで開発した場合などは、


依頼企業側の開発依頼書が完全でない場合に漏れやバグが生じる可能性は高まります


実際依頼企業側が開発依頼書を完璧に作成することはほぼ不可能のため、


打ち合わせ内容をもとに、開発を進めることになりますので、その後の機能検証が重要です。


決して大企業だけの話ではありません。




■ 中小企業におけるIT導入で注意すること(2)


もうひとつは、やはり不正を防止しなければならない、ということです。


5つの事例のうち4つが企業側による架空売り上げなどの不正だと紹介しましたが、


中小企業でも売上を大きくしたい営業さんは同じ衝動に駆られるでしょうし、


逆に中小企業でありがちなのは税金を納めたくないために、売上を除外するようなケースです。


この点については、システムだけでそれを確保することはなかなか難しい問題ではありますが、


会計と販売管理システムが一致していることの確認や在庫棚卸時に際の分析を怠らないこと、


場合によっては、監査で実施されるような確認状を取引先から取り寄せたりすることも有効でしょう。


また、ログの管理は意外と重要です。


だれがいつどの伝票を追加したのか、修正したのか、あるいは削除したのか、といった情報が


あれば、休日に入力されたものを調べることもできますし、あとから調査が可能になります。


しかし、システムの操作ログがないと何かあっても調べることすらできません。


そういう意味では、商蔵奉行ではⅰシリーズでは、ログ管理が標準機能となりましたので、


かなり業務統制面で高質化したといえるでしょう。


(残念ながら21シリーズではログが取れません。)




■ まとめ


いくらシステム環境が高度化しても、使う人間次第ってことですかね。


不正はもってのほかですが、それをさせない、されても見抜けるような環境を整備しなければ


なりませんし、同時に監査人も企業もITは聖域ではなく、もっと理解しなければならない、


ということでしょう。


先日雑誌で、三菱東京UFJ銀行では、以前からCIOには将来頭取候補となる方が就任している、


ITに詳しいかどうかで決めてはだめだ、と書かれていました。ITは特別な技能ではなく、


経営そのものなのだ、という考えに基づくという。


中小企業の経営者もITは苦手だと言っていると、従業員の不正や誤りを見抜けません。


ただ、動きの速いIT業界について、すべてを理解し、正しく判断するのは難しいことなので、


場合によっては、ITの専門家を活用することも考えてはいかがでしょうか。


我々もできる限り、ご協力させて頂きたいと思っています。




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弊社では、商蔵奉行を中心とした販売管理システムと在庫管理のアドバイスを

行なっています。なかなか自社だけではうまく解決できないという経営者の方は

一度ご相談ください。


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