眠れる在庫を“宝”に | 依田会計IT室長によるOBC奉行活用術

依田会計IT室長によるOBC奉行活用術

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在庫は宝。

昨日、テレビ東京「ガイアの夜明け」 でうずたかく積まれた在庫の山を商品として蘇らせる新しいビジネスを紹介していました。

“訳あり商品”を安く買い付け、ネット通販で全国に販売する北海道の会社「北の達人 」、在庫再生コンサルタントを名乗る社長のもと、服やベルト、サンダルなどの不良在庫を買い取り、モデルを使い、見せ方を工夫したネット通販「ショーイチ 」、在庫を担保とする金融機関。

どれもビジネスモデルとしてもなかなか面白いですし、何より在庫の山を抱えている会社にとっては藁にもすがりたい気持ちでご覧になられた方も多かったのではないでしょうか。

昨日のブログ で、在庫はお金と同じだと書きました。

しかし、一度商品に姿を変えてしまうと売れるまではお金の代わりは出来ません。その分資金繰りは当然厳しくなります。そこで、彼等のように在庫を買い取ってくれる人がいるというのは素晴らしいですね。確かに安く叩かれることは間違いないでしょう。しかし、在庫のままだとお金をうまないどころか、保管するための倉庫の賃料や空調等のコストがかかるし、廃棄するなら、処分費用がかかったりするわけですから、無駄な在庫は極力持たないようにすべきなのは、いわずもがなですね。

それだけでも十分みんなが幸せになれるとは思いますが、昨日紹介された北の達人では、在庫の山となっていた高級生キャラメルが売れただけでなく、そこから商品が話題になり、メーカーの評判を聞きつけた百貨店などが取り扱いを依頼してくるなど、次のビジネスにも繋がっているというのです。

すばらしい!! こういう仕事をしたいものです!

ところで、ビジネスモデルとしても面白いと書きましたが、正価よりもずっと安い値段で買って、それを売って利益を上げるという商売、どっかで見たことあるなぁ・・・と思ったら、今読んでいる本の話でした。
今読んでいる本というのは、真山仁の「ハゲタカ」です。NHKでドラマ化され、海外で賞を取るなど評価が高く、今映画版が公開中ですので、ご存知の方も多いと思いますが、その原作本を読んでいます。テレビ版と原作では、登場人物の設定や案件がずいぶん違うので、テレビで見た方も結構楽しめると思いますよ。ハゲタカネタで1本ブログ書こうかと思っているくらい、はまってます。

それはさておき、ここで出てくる、いわゆるハゲタカファンドに似ているな、と思ったのです。ガイアの夜明けで紹介された北の達人やショーイチは在庫を、ハゲタカファンドは会社自体を扱っているという違いがあるだけですよね。
要は、安く買って、高く売るというビジネスの基本に忠実なんだと思います。

普段、当社では無駄な在庫を持たないように、どこに無駄があるのかを分析から導き、その恥部にスポットを当てる役割をしています。そういう無駄を生み出さないように、警告を発することは出来ても、既に発生してしまった過剰な在庫を処分するスベは持っていません。
なるほど、そういうビジネスもあるな、と素直に感心しました。

皆さんも、そういう会社のお世話にならないよう、在庫の増加にはお気をつけ下さい。得意げ

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