環境国際法(ノートまとめ)
環境管理士の課題の1つ「環境法」で調べた「国内法と国際法の体系と関係」の関係のほうを掲載します(提出したのはこの十分の一程度の内容)。
環境国際法の内容が主のはずですが、どうみても国際法についての内容になっています。いつか地球のうたに書き直す予定です。
では、どうぞ!
環境国際法(ノートまとめ)
本稿では環境に関する国際法について簡単にまとめる。
≪環境に関する国際法≫
まずは国際法にはどのようなものがあるのかを見てみよう。しかし、国際法といっても、その数は膨大であり、挙げだせばきりがない。よって、ここでは主題に沿った環境国際法を、その目的に応じていくつかのカテゴリーに分けた上でその一部を紹介するに留めることとする。
まずは馴染みある「気候変動枠組条約」だが、これは「大気」に関する条約だとみることができる。ご存知、「京都議定書」はこの条約に則ったものである。「有害物資」に関しては「バーゼル条約」が挙げられよう。このバーゼル条約では廃棄物の越境移動について国家間の取り決めをまとめている。次に自然保護に関しては、これまで地球のうたに取り上げたものとしては「ラムサール条約」がある。また、そのほかには「ワシントン条約」、また、忘れられがちだが「世界遺産条約」がある。その他、「原子力」、「砂漠化」、「海洋汚染」等、環境問題にかかわるものだけでも、多岐にわたった分野において、それぞれにいくつかの国際法が見られる。また、ここまで条約、条約と「条約」の例えしか出てこなかったが、当然、「議定書」も国際法であるし、「宣言」「声明」他、さまざまな形の国際法が存在する。
≪国際法とは≫
さて、先に具体例をまとめさせてもらったが、では国際法とはどういうものなのであろうか?無論、きわめて簡単に表現するならば、「国家間に成立する法律」である。しかし、我々にとって身近な国内法とはいくつかの点で異なっている。国内法であれば、それは立法機関により制定され、強制力を持つ。しかし、国際法は立法機関が存在せず、国家間の同意などにより成立し同意していない国に対して強制力を持たない等、法律より契約に近い性質があるといえる。国際法は国家間や国家と国際機関などで結ばれるが、その効力、遵守の義務はその国家に属する団体及び個人に対しても発生しえる。また、国際法の遵守にはほとんどの場合、国内法の整備が必要となる。ここで具体例として1つ、環境に関する国内法を挙げるのであれば「特定有害廃棄物等の輸出入等の規制に関する法律」が適当であろう。この法律は「有害廃棄物の国境を越える移動及びその処分の規制に関するバーゼル条約」を遵守するために制定された法律であるといえる。というのも、この法律の第一条「目的」では次のようにあるのである。「この法律は、有害廃棄物の国境を越える移動及びその処分の規制に関するバーゼル条約等の的確かつ円滑な実施を確保するため、特定有害廃棄物等の輸出、輸入、運搬及び処分の規制に関する措置を講じ、もって人の健康の保護及び生活環境の保全に資することを目的とする。」
この法律の他には「特定物質の規制等によるオゾン層の保護に関する法律」などがある。国際法と憲法の関係については一元論や二元論などが論じられているようだが、それらは今回の割合させていただく。
≪三種の国際法≫
さて、ここまで国際法と国内法の関係について見てきたが、では、国際法にはどのようなものがあるのだろうか?次はそれについて触れたいと思う。まず、国際法は大きく三種類にわけることが可能である。ひとつ目は本誌でも頻出単語になっている「条約」と「議定書」である。この条約や議定書は国家間の合意により、作成され締結されるものであり、他にも「協定」や「憲章」といった名称がつけられているが、これらをまとめて「(広義の)条約」ということができる。残りの2つはあまりなじみないものかもしれないが「国際慣習法」と「ソフトロー」である。まず、「国際慣習法」は国家間の慣行に基づき、自然発生的に成立する不文法である。もう1つの「ソフトロー」は聞き慣れないかもしれないが、実はすでに地球のうたでも出ているものである。このソフトローはいわゆる「声明」や「決議」「指針」といった国際機関や国際会議で採択されるものであり、他の2つが法的拘束力を持つのに対し、この「ソフトロー」は法的拘束力を持たない。このソフトローには森林破壊の項目で触れた「森林原則声明」が例として挙げられよう。この「森林原則声明」は当初、法的拘束力を持った条約としての制定が期待されたが、発展途上国の反対があり、法的拘束力のない「声明」として採択された。なお、採択された国際会議は「地球サミット」である。
≪国際法の遵守≫
ソフトローには法的拘束力がないが、「条約」や「議定書」、そして、「国際慣習法」には法的拘束力がある。法的拘束力があるということはすなわち、条約の不遵守やその措置を怠った場合は国際不法行為ということになるということである。ここでは、少々マニアックな内容になるかもしれないが、ミッチェルとチェースのそれぞれの論文による国際法の遵守等についてまとめる。
まずは、不遵守の原因について考察したミッチェル(Mitchell:1994)の説を元に不遵守の原因についてまとめる。ミッチェルの論文では不遵守の原因ごとに以下の3種類に分類している。1つ目は「故意の不遵守」である。これは条約等の規定が国益にならない場合などに見られる不遵守である。国益の問題のほかには、他国からの圧力で批准した場合や他国が遵守しておらず自国も遵守する意義がなくなった場合なども考えられる。つまり、故意の不遵守とは「意欲」が不足している場合であると言える。2つ目は「能力の不足」である。この不遵守は特に発展途上国に多く見られる不遵守である。不足する能力には技術的なものはもちろん、資金面、情報収集能力面などがある。国際法の事例ではないが、ある東南アジアの国では伐採を禁じる法律はあるものの、国内の情報網が整備できておらず、取り締まれない現状であるという事例がある。そして3つ目は意欲もある、能力もあるがさまざまな要因により「失敗」する場合である。この事例というわけではないが、要因になりえる具体例として先の中越沖地震が挙げられる。まだ、成否は決定していないが、この震災による原子力発電所の停止は火力発電で補ったことにより二酸化炭素排出量が増加し、京都議定書の達成を難しくしたといえる。つまり、このような想定外のハプニングにより、条約の遵守が不可能になってしまった場合が、3番目の不遵守の原因なりえるものだといえる。すなわち、条約の不遵守には「意欲不足」「能力不足」と「ハプニング等による失敗」の3種類が考えられるということである。現実の条約の不遵守には2番目と3番目、かなわち、「能力不足」と「ハプニングによる失敗」が多く見られる。そのためか、条約等の不遵守による罰則は比較的軽いものが望まれる傾向にあり、特に地球環境問題に関する条約等はより多くの国が参加しやすいよう、不遵守による罰は他の条約等より軽い罰となっている。チェースによると厳しい罰則を設けるより、京都議定書の京都メカニズムような能力不足をおきなうような支援措置など条約等の遵守を促進する制度の整備が重要であるとのことだ。なお、参考までに罰則として実際にあるものは投票権の消失や権利の剥奪に関するものが多い。
≪条約と国家の義務≫
そもそも条約は国内法の「条約」という国際法は「条約法に関するウィーン条約(以下「条約法条約」)」という条約によりその効力等が定められている。この条約法条約は原則として国家間に成立する広義の条約について適用される諸規則であり、国際機関と国家などの条約には適用されない。この条約法条約では条約の遵守について「効力を有するすべての条約は、その当事国を拘束し、当事国はこれらの条約を誠実に履行しなければならない(第26条)と規定している。また。日本国憲法中では「日本国が締結した条約及び確立された国際法規は、これを誠実に遵守することを必要とする(第92条第2項)」とあり、誠実に遵守することが必要であることがよくわかる。つまり、条約の遵守は当事国の義務である。その条約の不遵守についてはモントリオール議定書や京都議定書等では不遵守手続きというものが設定されている。特に京都議定書の削減目標には法的拘束力があり、削減義務を果たせない場合は国際義務違反になる。
≪国際違法行為における責任の解除≫
国内法において、「不法行為」とは民事法に違反する行為を言い、原状回復もしくは金銭賠償の責任を負担しなければならない。一方、刑事法に違反する行為は「犯罪」と言い、こちらは刑罰の対象となる。国際法ではこの民事法、刑事法が未分化であり、海賊行為等、一部の国際犯罪を除き、国際不法行為として原状回復や金銭賠償、陳謝によりその責任が解除される。原則として物的損害については原状回復が求められるが、現実的には金銭賠償が多くなっている。また、精神的損害については陳謝が一般的ではある。国際法の主体は国家や国際団体であり、これらの主体において国際不法行為が成立する。国家による不法行為には国家の機関はもちろん、地方自治体も含まれる。また、私人による侵害の場合、事前に国家が「相当の注意」を払わなかった場合、被害者に対し十分な救済を怠った場合、国家に責任が生じる。また、最近では環境汚染は国際犯罪であるとする傾向も見られる。
≪条約違反の事例≫
条約違反の事例としては日本によるバーゼル条約違反が広く知られている。これは1999 年、栃木県の産業廃棄物処理業者「ニッソー」が再生用古紙と偽った医療廃棄物をフィリピンに輸出した事件であり、同年末からそれら廃棄物を日本政府の行政代執行により強制送還作業が行なわれた。また、再発防止として廃棄物処理法が改正され、マニフェスト制度が強化された。
≪感想≫
お、終わったのか( ̄□ ̄|||)ぜーはーぜーはー
環境管理士に関して勉強した内容のノートをちょっとレポート風にまとめたので、それをそのまま入力するつもりが大幅改定+増補と言うもはや別物になってしまいました。ノートにまとめたものからパソコンに写す段階で「法的拘束力」についてわからなくなり、再び図書館で国際法の本を開いたり、ネットで条文を何度も読んだり、、、国際法の本(5250円の本が315円だった!しかも綺麗!新しい!もちろん一応は古本)を買ったりしました。「条約と国家の義務」以後はその段階で調べてまとめたもので、ノートでは別ページになっています。ノート(2ページ分)からパソコンに写すだけだから、1時間もあれば十分と思っていたら、思わぬ時間を消費してしまいました。いっそのこと、一元論と二元論もきちんと調べて盛り込めば面白かったかも。。。と思いつつも、そうなると環境国際法から離れすぎてしまうと思い、また別の機会にすることにしました。
ちなみに、現在、この2、3倍(現在途中段階で4ページ)はある環境法の手法をノートまとめ中、ちょっとぞっとします(T▽T)
≪参考文献≫
「いっぱい。。。」というわけにもいかず、もうひと踏ん張り。。。
☆『環境と社会を学ぶ 地球環境政策 』
2003.4.30:初版、亀山康子:著者
植田和弘・大塚直:編集委員
☆『<教養講座>環境政策と環境法体系 』
2004.1.25:初版、松村弓彦:監修
社団法人 産業環境管理協会
☆『ベイシック 法学用語辞典 』
2001.10.20:初版、國井和郎・三井誠:編集代表
☆『現代国際法』
昭和48.3.25:初版、S59.1.20:新版
経塚作太郎:著者
↓これだと思います(発行年から)。
http://www.amazon.co.jp/dp/B000J9JWS8/ref=nosim/?tag=y0d-22
☆『現代国際法 』
1999.11.15:初版、栗林忠男:著者
2001.7.5:初版 渡辺茂己:著者
☆『国際法講義〔新版増補〕 』
1982.12.25:初版、1993.10.15:新版
1998.5.20:新版増補、1999.6.30新版増補(補訂)
波多野里望・小川芳彦:編集
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