ストレス対策 12 男性と女性のストレス解消法(その2)
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そこで彼女たちに自分たちがとっているストレス対策方法について聞いてみると、以外にも単純な答えが返ってきました。それは「おしゃべりをする」「運動をする」「あれこれ考えすぎない」というものです。また彼女らは独自の工夫として、対人関係上のトラブルを回避するために一定期間ごとに「部屋(コンテナ)換え」を行うという方法をとっていました。
GHQ-30の結果はイラク復興支援という特殊環境下で受けた様々なストレスにより、心身の状態が変化した内容とその度合いと考えることが出来ます。しかし、これらの変化はあくまで心身のストレス変化であり、必ずしも治療を必要とするものではありません。ストレスを受ければ必ず心身には変化が生じるものです。問題はこの変化にどう対処するかが重要なのです。この結果から見る限り、面談した女性自衛官達はうまいストレス対処をしていたと言えるでしょう。
以上述べてきたことから「女性のほうが男性に比べてストレスに強い」などと断言する気は毛頭ありません。しかし、ストレスに対処する手段については日ごろの臨床からも男性と女性で違いがあるように感じていました。
最近ある興味深い研究結果を目にしました。その研究によると、ストレス解消法について自由記述で回答を求めたところ、性別で有意差が見られた(p<.05)というのです。解消方法として、男性では「運動」(50.0%)が最も多く、次いで「趣味・活動」(27.8%)、「嗜好」(27.8%)が挙げられ、これに対して女性は、「休養・休息・寝る」(43.4%)、「友人との交流」(43.4%)、「相談する」(12.1%)が多いという結果が出ています。そして、考察として、男性は個人的な領域での解消法を好み、女性は対人的な関わりの中での解消法を好むという性差を指摘しているのです。つまり、男性型ストレス解消法は個人的解決方法で、女性型では周囲からのサポート型ということになります。この見解には私も同感です。
このストレス解消法はあくまで、健康な時点においての予防・解消方法です。しかし、うつ病や治療すべきストレス障害に陥った場合は、明らかに女性型ストレス解消法のほうが有効だと思います。実際、うつ病は男性に比べ女性の罹患率が2倍近く高いにもかかわらず自殺率は遙かに低いことが知られています。この原因として女性は悩みを男性に比べて口にしやすい傾向があり、自殺手段も男性が致死性の高い手段を取ることに対して、女性は躊躇いが強いからだというのが通説です。うつ病やストレス障害において、男性型ストレス解消法をとると、その障害のために個人解決が出来ないからです。うつ病などの治療にサポートが重要であることは以前にも述べましたが、男性の場合はその特性として、「人に弱みを見せたくない」「自分のことは自分で解決する」といった発想に偏りがちなため、サポートを得ることが下手なのだと思われます。
男性のストレス解消方と女性の解消法のどちらが優れているかを判断することは困難です。おそらく対処すべきストレス毎に、その背景や状況、性質、強さ、持続時間等により違いがあると考えられるからです。男性型ストレス解消法と女性型ストレス解消法にはそれぞれメリットとデメリットがあると考えます。ストレスの種類によってうまく使い分けることが出来れば最高です。







