三界遊山

芸術・経済・仏教etc.を横断する教養娯楽ブログ

文の起こるに、必ずや理由がある。天晴朗なれば、すなわち気象を示し、人感応すれば、すなわち文筆をとる。故に易経、老子、詩経、楚辞、いずれも心中動き、紙上にしたためられたのである。聖俗は人を異にし、古今は時を異にするといえども、心の憂いを晴らさんとすれば、己れの志を述べずにいられようか。三界は安きことなく、なお火宅の如し。しかしまた火は自ずから涼しともいう。いま、このブログを名づけて『三界遊山』とする。ただ憤懣の暑気を払うのであり、ゆめゆめご高覧を望むものではない。でも、ポチしてくれたら嬉しいな。

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『ゴッドファーザー PART II 』(1974)に上院委員会のシーンがある。査問を受けるフランキー・ペンタンジェリ(マイケル・V・ガッツォ)のモデルは、明確にジョー・バラキであろう。

ただバラキの組織内での序列は、それほど高いものではなかったようである。同じく査問を受けるウィリー・チッチ(ジョー・スピネル)と同程度か、それ以下であったかもしれない。

作品の終盤、トム(ロバート・デュヴァル)との会話の中で、フランキーが歴史研究に熱心であったことが示される。この辺は、マランツァーノの人物像を下敷きにしているようにも思える。

同作品に登場するユダヤ系の老人、ハイマン・ロスのモデルは、マイヤー・ランスキーである。演じたリー・ストラスバーグは、それほど背も高くなく、なにより静かな演技には痺れさせられた。

もっとも生粋の舞台人であるストラスバーグは、撮影に慣れておらず、ついつい抑え気味の演技になったという話ではあるが。

マイヤー・ランスキー

ランスキーはキューバへの投資を進めていたが、革命により頓挫させられた。 また晩年はイスラエルでの永住を希望していたものの、帰化申請を拒否されており、ロスの人物像とぴったり符合する。

ヴィトー・コルレオーネ(マーロン・ブランド)のモデルについては、フランク・コステロという人もあれば、ジョー・ボナンノという人もある。ロス=ランスキーとの関係を見れば、ルチアーノにも似ている。

原作 『ゴッドファーザー』 (ハヤカワ文庫) を読むと、五大ファミリーによる合議制を導入したのはヴィトー・コルレオーネとされており、チャーリー・ラッキーとの共通性はますます高くなる。

とはいえ、複数の人物の合成と考えるのが妥当なようである。



若きヴィトー(ロバート・デ・ニーロ)と若きロス(ジョン・メグナ)との出会いのシーンである。 本編ではカットされているが、ここでロスの本名が「ハイマン・スチャウスキー」であることが示されている。

ランスキーと同じくユダヤ系ロシア人のようだ。 そればかりではない。 ランスキーの本名はスホフラニスキー Suchowlanski であり、スチャウスキー Suchowsky に酷似しているのである。

お調子者のピーター・クレメンツァ(ブルーノ・カービー)が、「呼びにくいから名前、変えちまおう。 ジョニー・リップスがいいや」 とか、いい加減なことを言っているのが笑える。

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喜劇人に花束を (新潮文庫)『喜劇人に花束を』(新潮文庫)には著者である小林信彦が、1973年暮、藤山寛美の楽屋に訪れたという記述がある。

寛美は、「『ゴッドファーザー』、ごらんになりましたか?」 と唐突な質問を寄こす。 マッサージ台の上で男が撃たれるシーンを、話題にしたがっている様子である。

下に動画を埋め込んでおく。モー・グリーン(アレックス・ロッコ)がマッサージ台に寝ていると、そこへ男の後姿。ソフト帽を被っている。

訪問者を確認するため、モーが眼鏡をかける。途端に撃たれ、眼鏡のレンズが割れて血が流れ出る。このシ-ンの仕掛けについて寛美は、「眼鏡に電気が通ってたと思うんですわ」と主張する。

「『ゴッドファーザー』、ごらんになったのですか?」
と、ぼくが訊きかえした。 (こんなに忙しいのに)という言葉が略されていた。
「いや、観とらんのです」
「じゃ、どうして……」
「みんなが、その場面をフシギやいうとるんで、考えたんですわ。どう考えても、ほかに方法あらへん」

小林が寛美の楽屋を訪れた日付は、12月20日。『ゴッドファーザー』が日本で公開されたのは、同じ年の7月15日である。映画がロングランであったことと、数ヵ月の猶予がありながら一度も舞台を抜けられない、当時の寛美の忙殺ぶりとがわかる。

世間とは隔絶しながら、世間と些細な会話でつながりを持ちたい寛美の孤独を小林は感じたという。その些細なとば口が『ゴッドファーザー』なのだから、いかに話題作となっていたかもわかる。

もう一つわかるのは、劇団員数名が知恵を寄せ合っても解けない、このシーンの仕掛けの巧妙さである。 寛美に伝えられないのは残念だが、実は電気を使ったものではない。

このシーンは、ワンカットで撮られていない。ソフト帽の男がマッサージ部屋に入ってくるとき、モーが取り上げるのは普通の眼鏡である。次にアップになったときには、特殊な眼鏡に替えられている。

眼鏡のつるには2本のチューブが隠されている。一方のチューブには極小のプラスチック弾が詰められており、これを圧縮空気で発射させて飴ガラスのレンズに当てる。つまり、レンズを外側からではなく、内側から破砕するのである。直後、もう一方のチューブから血糊が送られ、噴き出す仕組みになっている (ハーラン・リーボ 『ザ・ゴッドファーザー』 ソニー・マガジンズ 参照)。



モー・グリーンのモデルとなった人物は、ラスベガスを大歓楽街に変えたバグジー・シーゲルである。映画とは違って、彼はマッサージ台の上ではなく、愛人宅のソファでくつろいでいたところを狙撃された。 ただ、眼球を吹き飛ばされた点は共通している。

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ひとり忘れてた!!

映画の中でラッキー・ルチアーノを演じている役者は、 「私が知る限りで7人」と書いた。 いや、『ビリー・バスゲイト』(1991)にも登場する。 演じているのはスタンリー・トゥッチで、これで合計8人である。

スタンリー・トゥッチ

顔も頭髪もルチアーノに似ていない。論外であろう。

ことほど左様に、マフィアを扱った実名映画は多かったりするのだが、必ずといっていいほど再現される事件が二つある。

一つはダッチ・シュルツ暗殺事件である。シュルツは、レストランのトイレで狙撃されている。トイレからよろめき出て席に戻るのだが、力尽きてテーブルに突っ伏してしまう。

シュルツは、刺客に笑いかけたという。 『奴らに深き眠りを』(1997)のティム・ロスは、これを丁寧に再現してテーブルに突っ伏す。

『ビリー・バスゲイト』の方は再現度が低い。トイレから飛び出したシュルツ(ダスティン・ホフマン)は、銃弾を浴びて床に転がる。テーブルに突っ伏すことはない。こういうところで作品の点数は低くなる。

もう一つは、ジョー・マッセリア暗殺事件。レストランで、マッセリアは側近のルチアーノと食後のトランプを楽しんでいる。ルチアーノがトイレへ行くと、入れ替わりに刺客がマッセリアへ歩み寄る。

刺客は靴で表されることが多く、また被弾するマッセリアと、入念に手を洗うルチアーノとがカットバックで映されることが多い。 これはルチアーノを含む、新世代の幹部連中による謀略だったのである。

さて、「レストラン」「トイレ」のキーワードから、ついつい連想してしまうのは、『ゴッドファーザー』(1972)でのバージル・ソロッツォ(アル・レッティエリ)殺害シーンである。苦手な方は、閲覧注意。



そういえばダッチ・シュルツは、ユダヤ系ドイツ人なのにダッチ(オランダ人)と呼ばれ、ソロッツォはイタリア人なのにターク(トルコ人)と呼ばれている。だからというわけでもないが、このシーン、上記の暗殺事件から何らかのヒントを得たものと推察している。

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