アニマルセラピーと言う言葉のあいまいさ | スタンプーとペキとキッズ2のママ奮闘記

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犬育てと子育てのことや、犬と子どもとの関係について
リアルな声をあげていきたいとおもいます。更新はたま~に行います。その際はぜひ見てください。

以前にも、アニマルセラピーと言う言葉の説明を書いたかと思いますが、


中身こそ、一般的に広まっている内容が、とても曖昧になっています。


この分野の勉強をしていない人の認識としては、

人を癒すことがアニマルセラピー、

動物とふれあうことがアニマルセラピーと思っています。



アニマルセラピーは、動物介在活動、動物介在療法、動物介在教育の総称を意味し、

日本独自の造語です。

動物介在教育を入れる人と、入れない人にも分かられると思います。

なぜなら、動物介在教育自体が、他活動と療法に比べて比較的新しいものだからです。


動物介在活動(AAA)は、対象者のQOLの向上を目的とし、レクリエーションなどのことです。


動物介在療法(AAT)は、完全な医療行為の一環であって医師による治療計画とその効果判定を必要とします。


動物介在教育(AAE)は、???

 子どもと対象とした活動をさすもの・・・・?????



AATやAAAについては、この分野が始まった頃から定義のようなものがあったため、

実践している人たちは知っているものです。


AAEに関しては、あいまいな定義が広まっています。子どもたちを対象にしたものがAAEである認識は、

実は間違った定義です。

本来の意味は、教育従事者が教科を進めるに当たって、通常の教材を使用しても効果が見られない

問題がある場合に、動物を介入し、授業の目標を達成するために実施するものをさします。


たとえば、動物介在教育の第一人者の的場先生の実践では、

かけ算九九の暗記がスムーズにいかない子どもたちを対象に、

かけ算の原理の説明段階から、ビデオなどで犬が介入した教材を作成し、

暗記の段階で、最後に犬がくるスケジュールをたてます。

宿題で九九の練習をして、犬がきたときに、犬に5の段、6の段などと

数字の書いたカードを犬に引いてもらい、復唱する○の段を選んでもらう。


自分から、7の段を練習するのは極力避けるものです。難しいので・・・。


動物が介入することで、モチベーションがあがるということは、根底にあるようです。

基本的には、動物は教材のひとつとしてとらえているようです。


英語の表記でも、toolという表現をしています。



私が進めている授業では、動物介在教育とは表現していません。

教育支援とか、勝手に作っています。


教育のツールではなく、仲間を知るという感覚での参加です。


生活科の参加で、コミュニケーションや生き物との関わりについてのものなので、

教員と相談しながら進めています。


共通の言葉としては、


ヒューメインエデュケーションというのが適切なのかもしれません。

人間教育や人格形成教育、慈愛教育、思いやりの心を育む教育などと

日本語では表現されています。これは、動物愛護教育のみをさすものではありません。


英語を日本語に訳されるときに、誤解を生むようなことがたくさんあります。


一番の懸念は、


高齢者施設、病院、小学校といった施設で分けて、AAA、AAT、AAEといったように分けられるのは

間違いです。

もちろん、該当することもありますが。

目的に応じて、変わってきます。

病院で行われても、治療でなく、レクリエーションであればAAAです。

高齢者施設でも、目的がリハビリで、医師やOP・OTが介入し、プログラムをたてた上での実施であれば、

これはAATになります。

小学校の授業中に行われるものでも、授業のねらいの設定がないものは、AAAとなります。


言葉の分け方として、正しい理解を持っておくことはとても大切です。


目的によって、参加する犬の飼い主、スタッフの意識の持ち方がとても大事になります。



先日の浜松の講座でも、

言葉の誤った使い方で、実施しているところがあるので、

正しい情報を広めて欲しいと意見を頂きました。


これだけインターネットが普及しているなかで、

書いたもの勝ちのような世の中です。


大学の非常勤講師をしていても、アニマルセラピーに関する言葉の理解も

されていないのだなと感じています。

インターネットで調べるのが当たり前なので、いかに正しい知識がかいてあるかを判断するのが

難しいです。


他団体を批判するとか言葉が間違っているとかいうつもりはありませんが、

どこかで用語の統一が必要になってきたのは事実だと思います。


さて、誰がやるのか・・・・・・・・・。


言葉が一人歩きして、中身が伴わなければならないので、

そこは気をつけなければなりません。


対象者も動物も実施者も楽しく、安全に取り組めるものが一番重要です。


最後に、

アニマルセラピー=動物介在療法  という理解は、これは間違いですので、ご注意を!!!

正確にいうには、アニマルアシステッドセラピーです。


カタカナ英語は誤解を生むので難しいですね。



形から入る日本人にとって、言葉の用い方は大切かもしれません。

中身で勝負の柔母としては、目的をしっかり持ち、

みなが安全に取り組めるにはどうしたらよいかよく考える日々です。

今日もまじめな記事に

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