喪われた和音を求めて〜プロデューサー日記〜

ドラマ、映画、演劇、Web+IT、アート、エコ、・・・創造性とは何か? 

心動かされたもののスクラップブックです。


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芝居強化月間のラスト、4月も10本観れました。

 

大きなプロデュース公演から小劇場まで、能、ミュージーカル、和太鼓といろいろなジャンルに触れられて、本当に楽しかったです。

 

2月10本、3月11本と来て、3ヶ月で31本。正直、今後このペースでは見れないと思うのですが、あらためて舞台芸術は素晴らしいなと思った次第です。

 

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『イニシュマン島のビリー』
http://www.umegei.com/schedule/527/

翻訳劇でありながら久しぶりに見応えのあるものを見ました。

 

『レドモン』カムヰヤッセン
http://stage.corich.jp/stage_detail.php?stage_main_id=56915

ロマンちっくなSFで舞台ならではという感じで良かったです。

 

『SQUARE AREA』壱劇屋
http://stage.corich.jp/stage_detail.php?stage_id=71785

謎があって芸で何度も見たくなる企画性がとても秀逸だと思いました。

 

『スケベの話~オトナのおもちゃ編~』ブルドッキングヘッドロック
http://stage.corich.jp/stage_detail.php?stage_main_id=57126

大人な演劇で、その世界観が楽しめました。

 

『スウィーニー・トッド』
http://hpot.jp/stage/st2016

市村正親、大竹しのぶさんの演技が素晴らしかった。

 

『第13回萬歳楽座』
http://www.apollomusic.co.jp/manzairakuza_info.html

能の原点「翁」を堪能しました。

 

『DRUM TAO 2016 LIVE』
http://www.drum-tao.com/main/archives/schedule/10310

和太鼓を世界に通用するエンタメとして高めたショーです。

 

『保健体育B』20歳の国
http://www.20no-kuni.com/#!blank-4/xhn9d

賛否両論だと思いますが、刺激的な演出でした。

 

『嗚呼いま、だから愛』モダンスイマーズ
http://www.modernswimmers.com/nextstage/index.html
久しぶりにモダンの芝居を見ました。色々な意味で深かったです。

 

『ナミヤ雑貨店の奇跡』
http://napposunited.com/namiya/information.html
すごく泣きました。やっぱり成井豊さんはすごいです。

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2月も10本みていましたが、3月も数えたら11本見ていました。

 

ノンバーバルのものや音楽的要素が強かったものの印象が残っています。

 

舞台芸術に身体性が欠かせないのは当たり前ですが、必ずしも大きな動きという意味ではなく、どういう身体性に自分の無意識が惹きこまれていくか、それを追いかけていた気がしますし、それを補う美術、セリフ、音楽といった要素のバランスの取り方を色々学べました。

 

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『ペルソナ』西尾佳織
http://www.bird-park.info/#!blank/u0n0i
若手演出家コンクールの出品作品です。相変わらず西尾さんは天才だと思いました。

 

「1969 : A Space Odyssey ? Oddity !」村井雄
http://stage.corich.jp/stage_detail.php?stage_id=62442
理解できない楽しさ、必死で自分の中で繋げようとする気持ちよさがありました。

 

『赤い竜と土の旅人』舞台芸術集団 地下空港
http://stage.corich.jp/stage_detail.php?stage_main_id=54310
初めて音楽劇の素晴らしさを知ったというか、ラストの歌は見事でした。

 

『海神別荘』
http://inanna.blog.jp/archives/1052168440.html

能、狂言、チェロ、ダンス、人形劇、浪曲といった、色々な芸の共演


『ルンタ(風の馬) ~いい風よ吹け~』劇団態変
http://taihen.o.oo7.jp/upcoming.html

かなり衝撃的でした。エンタメと芸術の関係性について考えました。

 

『ギア』in 京都
http://www.gear.ac/go_to

素晴らしい企画、パッケージです。ロングランのパフォーマンスが増えて欲しいです。

 

『しんじゃうおへや』yhs
http://www.yhsweb.jp/#!next-play/cb3i

「死刑制度」をモチーフにした社会派エンターテイメントです。

 

『ライ王のテラス』
http://www.tbs.co.jp/act/event/leperking/

ラストが驚き。終わってみればなるほど!という舞台でした。

 

『東京ノート』ミクニヤナイハラプロジェクト
http://stage.corich.jp/stage_detail.php?stage_main_id=57162

オリジナルは見ていないですが、平田オリザさんの原作を読みたくなりました。

 

『緑茶すずしい太郎の冒険』(劇)ヤリナゲ
http://stage.corich.jp/stage_detail.php?stage_main_id=56946

苗字が全てドリンクだったり、色々なアイデアが良かったです。

 

『椿姫』カンパニーデラシネラ
http://stage.corich.jp/stage_detail.php?stage_main_id=57350

演劇的な舞踊。具体的過ぎず、抽象的過ぎず、とても格好良かったです。

 

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小松美羽さんの個展を観に行った。

小松美羽展_05

すごく良かった。

以下特にいいなと思った画を四点ほど。

小松美羽展_04

小松美羽展_03

小松美羽展_02

小松美羽展_01

小松美羽さんの画は、おどろおどろしいと言う人もいるかもしれないが、アニムズム的というか、なんとも言えない土着的な神秘さがある。

しかも今回感じたのは、どの画も描かれている生き物がすごくかわいらしく見えたということ。

昨年『情熱大陸』に取り上げられた時に、その番組の中で、自分が書いた画が周りには気持ち悪がられてきたこともあると小松さんは明かしていたが、きっと本人的にはおどろおどろしく書いているつもりもなくて、小さいころから実際そう見えたのだと思う。

今回、じっくり作品を見て思ったのは、確かに、妖怪的な描かれ方をしているようにも見えるが、よくよく見ると、そこに登場する生き物はすごく無垢で、しかも何か大きなもの(愛といってもいい)に包まれている。

それは、画の中で何か生き物が単独で描かれることが少なくて、親子や家族的なペアで描かれることが多い(あるいは”何か大きな存在と私”的なニュアンスで複数の生き物が描かれていることが多い)ことにも現れていると思うし、そこに「受け継がれていく」ものというか、決して孤独ではなく”繋がっている”、そういう印象を受けた。

だからギャラリーにいる間、何かあたたかいものに包まれている、そういう感覚を持てたのだろう。それは、とても気持ち良い時間だった。

そして、個人的に嬉しかったのがギャラリーで妹の紗羽さんにも会えたこと。

「情熱大陸」を見た時に、小松美羽さんが捨てた絵を、妹の紗羽さんがゴミ箱から拾って自分の机に飾っていたというエピソードがあって、そこに涙するほど感動したのを覚えている(小松さんは、それ以来、画を捨てなくなったという)。

僕の勝手な妄想かもしれないが、小松美羽さんにとって、妹の紗羽さんの存在はかけがえがないのではないだろうか。

ずっと、そばで、損得関係なく見守ってくれる人がいる幸せ。

小松美羽さんのように、素晴らしい才能がある人でも、いや才能がある人こそ、そういう人が側にいるかいないかは本当に大きいと思う。

個人的な縁があって、小松美羽さんにはすごく優秀なプロデューサーがいるのも知っている。本人の才能や、いくらでも再生産ができるとしても無尽蔵に刷らない小松美羽さんのプロ意識も知っている。

けれど、すぐそばに大切な家族がいて、その安心感の中で、才能が形となり、進化し続けている、そういう気がしてならないし、その事自体がとても美しいと思える。

とにかく素晴らしい個展でした。
来週火曜日22日までやっているそうです。
ぜひ行かれてください!

小松美羽展@銀座三越
http://miwakomatsu.strikingly.com/

小松美羽展_06
<小松美羽さん、妹の紗羽さん、そして一緒にいった友人の稲葉俊郎さんと撮った写真>
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数えてみたら一ヶ月の間に、なんと10本も舞台を見ていました。これまでの人生で月間最多記録かも(^o^)。

せっかくなので書き出してみましたが、こうしてみると、色んなジャンルのものを見ていて、かなり充実したインプットだったと思います。

どれが良かったとか、どれがつまらなかったとかではなく、どの作品にも作り手の思いが込められており、その情熱と多様性みたいなものが何より心を打ちました。

身体全体に伝わってくる舞台芸術というのは本当に素晴らしい!

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『OPERA NEO』平本正宏 @東京芸術劇場シアターイースト
http://teknatokyo.com/opera
宇宙をテーマにしたスペースオペラで、かなり創造的でした。

『劇をしている』ゴジゲン @OFF・OFFシアター
http://www.5-jigen.com/next.html
青春な感じが甘酸っぱくてまぶしかったです。

『能 平成28年4月 朋之会』 @宝生能楽堂
http://takedamunenori.com/portfolio/%E5%B9%B3%E6%88%9028%E5%B9%B42%E6%9C%88%E3%80%80%E6%9C%8B%E4%B9%8B%E4%BC%9A/
最後の演目「安達原」に得難い感動を受けました。能にはまりそうです。

『義経千本桜』2月文楽公演 @国立劇場
http://www.ntj.jac.go.jp/schedule/kokuritsu_s/2015/21025.html?lan=j
初めて文楽(人形浄瑠璃)見ました。

『オーファンズ』ワタナベエンターテインメント @東京芸術劇場シアターイースト
http://orphans.westage.jp/
3人芝居ですが、演出家とじっくり作り上げられた役者の芝居心を堪能しました。

『カルメン』Noism1×Noism2合同公演 @KAAT
http://noism.jp/carmen2016/
構成も面白く、ダンスでならではの表現を堪能しました。

『この声』オイスターズ @アゴラ劇場
http://www.geocities.jp/theatrical_unit_oysters/next/
小劇場ならではの思い切った構成が気持ちよかったです。

『夜、さよなら』『夜が明けないまま、朝』『Kと真夜中のほとりで』マームとジプシー @彩の国さいたま芸術劇場 小ホール
http://mum-gypsy.com/news/2955
さすが蜷川幸雄に認められ、ブルータスの表紙にもなった藤田貴大。すごく良かったです。

『アンティゴネ』東京ノーヴイ・レパートリーシアター @東京ノーヴイ・レパートリーシアター
http://tokyonovyi.cart.fc2.com/ca1/5/p-r-s/
ギリシャ悲劇を能スタイルで表現するという試みがとても斬新ででした。

『うるう』小林賢太郎 @本多劇場
http://kentarokobayashi.net/
孤高の天才・小林賢太郎作品。完璧といってもいい舞台でした。
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うるう

舞台「うるう」を見た。小林賢太郎さんの舞台は初めてではないが、本当に素晴らしい作品だった。

詳しいあらすじは書かないが、小林賢太郎さんが森の中で孤独に生活する主人公を演じていて、そこに迷い込んできた子供との友情の物語である。

主人公の孤独がずっと描かれていきつつ、最後には色々な伏線を経て感動的なラストに繋がる。

一人芝居なのに、様々な工夫が凝らされていて全く飽きない。笑って泣けて、しかも残るものがある。全てが緻密に練られているにもかかわらず、でも生の音楽(チェロ素晴らしかった!)や演劇的な曖昧さのバランスもよくて、本当に「完璧」だった。

ついでに言えば、「時間の流れが4倍遅くて誰とも友達になれない孤独」な主人公が、僕には「周りより圧倒的に才能がありすぎる小林賢太郎の孤独」にも重なって見えた。

劇中で、一人で影絵を作って遊ぶ主人公の姿が印象的だった。

小林賢太郎さんは「孤高の天才」という言葉がぴったりかもしれない。

■小林賢太郎オフィシャルWeb
http://kentarokobayashi.net/
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みつばちの大地

世界的にミツバチが減少(あるいは失踪)し、それをもって地球環境に警鐘をならしている的な記事はこれまでに何度も見かけていたが、この映画はその原因に迫るドキュメンタリーだ。

結論としては、人類が合理性を追求した大量生産のための殺虫剤、抗生物質、近親交配といったものの影響でミツバチが減少しているという事のようだが、色々な意味でこの映画は示唆に富む。

それは、地球規模の環境問題の話でもあり、人間も含め生や死の話でもあり、我々の未来についての話と思えるからだ。

そもそもミツバチの生態はかなり興味深い。

□ミツバチの生態
http://ameblo.jp/yasuhito19751214/entry-12126279834.html

こういったミツバチの生態を含め、世界中のミツバチの姿について、映画では語られていく。

印象的だったのは、映画の中で対照的に描かれる二人の養蜂家。

一人は、スイスの牧歌的、昔ながらの養蜂家。そしてもう一人は、とにかく規模と利益を追求するアメリカの養蜂家。

アメリカの養蜂家は、様々な果実の受粉を請け負い、季節ごとに大陸を移動して、蜂を育て働かせている。そこには、極めて合理的な種の交配、合理的な巣(コロニー)の分割、ベルトコンベア式に採取されるハチミツといった現実があり、しかしそこにミツバチが減少する理由の一端があるのは、人類の行方というか、非常に考えさせられる問題だと感じた。

衝撃的だったのは、そのアメリカで合理的に養われているミツバチは、長い移動や労働の末、「抗生物質入り砂糖水」を与えられなんとか生き延びさせられているということ。「もはや、アメリカのほとんどのミツバチは薬なしには生きられない」というナレーションは本当に印象的だった。

映画全体を通して、ミツバチの様々な生態が描かれるが、何の命令もなく、それぞれの役割を過ごすミツバチ達は、まさに数千匹~数万匹をもって一つの生命、「超個体」のようであり、細胞が死んでは生まれ新陳代謝する生き物そのもののような気がした。

また、殺人ミツバチと呼ばれる南米からアメリカに飛来したミツバチがアメリカでは問題となっているみたいだが、そういったミツバチの逆襲とも呼べる生物進化や、為す術もない人類の姿は、まさに”自業自得”としか思えない。

「ミツバチが絶滅すると、その4年後に人類は滅亡する」というアインシュタインの言葉は大げさかもしれないが、米や小麦といった穀物が例えミツバチ的な受粉を必要としていなくとも、何かしらの同時進行な要因により、人類が滅亡に至るのは有り得なくはないシナリオと思わせるものがある。

そもそも生理的に嫌いなハチではあるが、この映画はあまりにも多くのことを内包していて、他人に薦めずにはいられない。多くの人に見て欲しい映画だ。

□「みつばちの大地」オフィシャルWeb
http://www.cine.co.jp/mitsubachi_daichi/
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映画「ミツバチの大地」を見て、非常にユニークなミツバチの生態について、面白いと思った点などをまとめてみた。

———————————————

・一つの巣(コロニー)に、一匹の女王バチと数千匹の働きバチ、そして数百匹のオスバチが住んでいる。

・卵を産むのは女王蜂のみであり、一日に1000個~2000個ほどの卵を産む。それは同時に、数十日(時期によって違う)しかない寿命を終えた2000匹の蜂が死んでいくということでもある。

・女王蜂の寿命は、働きバチの40倍(4年)ほどある。女王蜂が死んだら、自然に新たな女王蜂が生まれ育てられる。

・働きバチの頭部から分泌されるローヤルゼリーのみで育てられたメスは交尾産卵能力を有する女王バチとなる。

・受精卵はメスの蜂(働きバチ)になり、未受精卵は雄バチになる。

・雄バチは「結婚飛行」と呼ばれる女王蜂との交尾のためだけに生まれ、無事に受精できれば交尾中に死に(交尾器が女王バチにとられてしまう為)、一定期間受精できなければ巣で役立たずとして殺される。

・当然、全くの会話なしにミツバチ達は巣作りなど全ての作業を絶妙に分担する。触覚によってコミュニケーションしていると言われている。

・偵察バチが、どこかに食べ物であるミツや花粉を見つけた時には、巣に戻り「ミツバチのダンス」という行動で仲間にその場所を伝えている。

———————————————

数千匹から多いと数万匹で構成される一つの巣(コロニー)はまさに「家族」であり、また「超個体」と言われるように、それ自体が一つの生き物のようである。

その意味では、毎日2000匹が生まれては死ぬというのは、細胞が生まれ変わるようでもある。

ミツバチの生態は、それ自体が、生物的、あるいは社会的な構造の縮図的な一面があり、色々な意味で示唆に富む。

ちなみに、シャーロック・ホームズは探偵引退後の仕事として養蜂家となったらしい。
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ガストンアクリオ

ペルーの料理人 ストン・アクリオという人のドキュメンタリー映画がめちゃくちゃ良かった。

映画「料理人ガストン・アクリオ 美食を超えたおいしい革命」オフィシャルWeb
http://gaston-movie.jp/

ガストンは、今では世界のトップ50に入り、ラテンアメリカ料理界を代表する料理人である。

フランスで修行した彼は、祖国ペルーに戻り店を開くが、ある時ふと「金持ち相手のフレンチかぶれでいいのか?」と考える。

有力政治家だったお父さんの影響だろうか、海外に出てみてペルー人という劣等感を感じたからだろうか、彼はやがて自国のために料理するようになる。

料理人の学校をつくり、漁師や農家など地元生産者の自立を助け、彼はペルー料理を世界に発信していく。

ガストンの印象に残った言葉がある。

「アメリカ大陸から伝えたいのは、文化の融合や平和、尊敬という概念です。」

彼だけでなく、彼に関わる人全員が”ペルー人としての誇り”を取り戻していくかの様子が描かれ、終盤の皆の笑顔がとても素敵だった。

素晴らしいドキュメンタリーを見ると、フィクションにはない感動に胸が熱くなる。

個人的には、政治家だというガストンの父親は映像には出てこないが、政治家の道を否定しつつ、彼が祖国のために行動し続ける姿はまさに政治家そのもので、父への複雑な思いがあるのではないかと感じた。

また、映画を見ながら「日本というストーリーとはなにか」ということをすごく考えた。

こういう単館系の映画はDVDにならないこともあるが、この映画はぜひDVDになって欲しいな。また観たいし、他人にも薦めたい。

□Buscando a Gastón (2014) in IMDb
http://www.imdb.com/title/tt3662904/
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千葉市美術館で開催されている「杉本博司 趣味と芸術-味占郷/今昔三部作」に行ってきた。
http://www.ccma-net.jp/exhibition_end/2015/1028/1028.html

知人の薦めがあって足を運んだのだが、実は10年前に、森美術館で「杉本博司 時間の終わり展」を見ていたが、
http://www.mori.art.museum/contents/sugimoto/

正直、その時は、難解でよく分からないという印象だったので、今回も同じ印象で終わるのではないかと思いつつ、なんとなく行こうと思っての再チャレンジだった。結果、10年ぶりの杉本博司はどうだったかというと、思っていた以上に楽しめた!

今回の美術展は、写真OKだったので、それをアップしながら感想を書くと(マウスオーバーで拡大されます)、「海景」「劇場」「ジオラマ」もそれぞれのシリーズも、難解は難解だが、向き合っていると意外なインスピレーションが湧いてくる時もある。

まずは「海景シリーズ」





空と海の境界線が時にくっきり、時に曖昧で、色々なものが投影させられるが、僕は空と海、どちらが自由で、どちらが豊かなのかなのかと考えたり、その対比を理論と体験、果てはデジタルとアナログまで重ねたりして面白かった。

そして「劇場シリーズ」。

色んな劇場で、映画を流している間シャッターを切り、それゆえスクリーンがまばゆい。





そして「趣味と芸術-味占郷」という一連の作品が、素晴らしく良かった。

これは二年間『婦人画報』で連載された、「味占郷」という架空の割烹に著名人を呼んで、ゲストに合わせた料理と床の間のしつらえでもてなすという企画で、その「床の間」が再現されていたのだが、とにかくこれが素晴らしい!!

味占郷

杉本博司さんは、ニューヨークで骨董の美術商を営み、自身のコレクションも相当なものらしいが、その一部や今回のコンセプトのために集められた古美術で構成された「床の間」が本当に素晴らしくて見ていて飽きなかった。

その回のゲストに合わせてしつらえられた「床の間」だが、どれも掛け軸と置物の組み合わせに、物語性やユーモアを感じられるものだった。











この組み合わせに、杉本博司の技が光っていて、掛け軸と置物、それぞれ単体でも素晴らしいアートなのだろうが、単体だと難解なところも、組み合わせの中で現代的なインスピレーションが湧いて、現代風に受けいられ易くも、しっかりアートしている。

長い時間をかけて残ってきた芸術を、ちょっとしたユーモアも含めたもてなしの心で、再び命を吹き込む、そういう意味では、「海景」「劇場」「ジオラマ」シリーズも、あらためて見返していくと、ストイックでありつつ、尚そこに色々なものへの感謝や畏敬の念といったものが同様に込められている気がして、あらためて素晴らしいなと思えたりして、この「今昔三部作(海景、劇場、ジオラマ)」と「趣味と芸術-味占郷」は、まるで「能」と「狂言」のような組み合わせになっている気がした。相互に補完されるような構成で、それがまた素晴らしかったのだと思う。

最終日だったので、もう他人に薦められないのが本当に残念。それくらい素晴らしく、もう一度行きたい美術展でした。

(下記は、この美術展がわかりやすく紹介されている記事です。)

□美術展レポート「趣味は芸術となるのか? 杉本博司の展覧会、千葉市美術館で開催」
http://bitecho.me/2015/12/11_562.html

□美術展レポート「杉本博司 趣味と芸術 ─ 味占郷/今昔三部作」
http://www.museum.or.jp/modules/topics/?action=view&id=738
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知り合いの稲葉さんに薦められて「金澤翔子 書道展」に行ってきた。

ダウン症の書道家ということで、障害を乗り越えて頑張っている姿に共感するみたいな文脈もありそうだが、実際見てみるとそんな次元を遙かに超えた書がそこにはあった。

下記は、金澤翔子さんのオフィシャルサイトから転用させてもらったものです。


「感謝」

共に生きる
「共に生きる」


「断捨離」


「雪月花」

ダウン症だからという言い方ははばかられるが、それ故の純粋さみたいなみたいなものが、すごく印象的だった。

折に触れて、科学や文明の恩恵の裏で、何か根源的な大切なものを失っているのではないかという思いを持つ瞬間があるが、金澤翔子さんの書にもそれに通じるものがあった。

彼女の書く「感謝」や「共に生きる」という言葉には、普段意識するそういった言葉より遙かに高い透明度を感じずにはいられない。

あと、世界的にも認められている金澤翔子さんの書道には、ここまでサポートし続けてきたお母さんの存在が大きいことを知ってその物語性にもすごく惹かれた。

会場で購入した下記の本を、これから読もうと思います。

□愛にはじまる―ダウン症の女流書家と母の20年
http://www.amazon.co.jp/dp/4828412891/

とにかく色々もらった書道展でした。有難いです。

□金澤翔子 オフィシャルWeb
http://www.k-shoko.org/
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