この年末に、こういう本の紹介もいいだろう。
基本的にハウツー本は買わない主義だが、なぜか買ってしまった。
もともと会社で「超・整理法 」(野口悠紀雄)を多少実践していたことがあるので、この「捨てる」という部分にはやや抵抗があったが、たまたま平積みにされていたのをつい買ってしまったのが4年前。
まあ読むだけで、なかなか実践までは行かないのだが、この本で一番痛烈な部分がある。
「…・しかし、あなたが死ねばみんなゴミなのだ。たった今、交通事故であなたが死ねば、あれほど大事にしていたアルバムは打ち捨てられる。本は一山いくらで古本屋に買い取られる。それなら、死ぬ前にもっとすっきりさせたほうが、気持ちがよいではないか」
この記述以外で特に見るべきものはない。結局いろんなシチュエーションで「捨てろ、捨てろ」を連呼しているだけ。
って、ちっとも本の紹介になっていないが(汗)
ただ、この「あんたが死ねばただのゴミ」という言葉はモノを捨てる、捨てないの議論ではなく、生き方(もしくは逝き方)の問題。
年齢を経て、一応生活基盤が確立されていれば、よりシンプルに自分の周りを整理するのもステキな生き方。
モノに執着するのもいいが、それは一点豪華主義で十分。そういうものなら残す意味もあるかも知れない。
こういう心の部分をいかに充実させて行くか。宗教には興味がないが、モノに縛られず、精神世界を自由に遊泳したいという気持ちはある。本当の宗教家は、そういう高みにまで到達出来ると、宇宙が見えるという事になるのだろう。
何もないというのが、究極の豊かさなのかも知れない。
このblogってやつも、結局は「あんたが死ねば」電脳空間のゴミとして漂い、更新なしという事で、いつかは抹消される運命なんだろう。