グレースケアのとんち介護教室

時代の先端にして崖っぷち、ケアのトレンドを脱力レビュー。


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老人の介護の業界では、いましきりと「自立支援」てなことをいいますな。

そこでいっしょうけんめい、いっしょうけんめい、おジイさんおバアさん相手にね、少しでも「自分でできることは自分で!」なんてやっている。


もうさんざやってきてね、80年90年ですよ。いやぁ疲れた、ちょっともう足やら腰やら頭やらが自分の言うことを聞かない。自分だって言うことをきかないんだから、他人様のヨメや孫なんてのは、もっと聞かない。

そんで仕様がないからお金を払ってね、いうこと聞いてもらおうと思ったら、また聞いてくんない。自分でやれ!って言われる。


まあまあでも、困っているのはお金をもらって商売で介護している方も同じなんだそうで、昔は言われたとおりに世話してりゃぁよかったわけですが、いまは、なんとか残っている力を引き出せ、自立支援だっつうわけです。


え~ムリですよーとか言っちゃいけない。すぐは言っちゃだめ。なんとかしないと、専門職失格とか言われる。

それでまあ、いろいろやってみるわけですが…



はいはいはい、じゃトイレ行きましょう。

いやトイレですよトイレ。


えっ、ここじゃないです。ここは違います。

あっちがトイレです。ほらあっち。トイレ。


いや、どかなくていいです。「どいて」なんて言ってません、トイレです。

ト・イ・レ! だからどいてじゃないです。大丈夫大丈夫。

ここにいていいです。

…いやいやトイレです、あっち、行くんです。


え~と、おしっこ! おしっこ! おしっ、こ!

…そう、お手水(ちょうず)。お手水。お手水に行きましょう。

さすが、ご隠居さん、難しいこといいますね、お手水だなんて。


はい、じゃぁ行きますよ。あちらへ。ちょっと立てますか?

え? いや、私じゃなくて、ご隠居さんが行くんです。

いやだから私はいいです、もうさっき行ってますから。

どうぞ、どうぞ。遠慮なく、さぁ行きましょうよ。


いやいいです、私はもう先に行ってますから。

行かせて頂きました。ほら、あ~すっきりしたってね。


行きましょう。面倒くさいだなんて、もうほら、昼前に行ったきりですから。

もうだいぶ経ってますよ。


いや、だから私が行っても代わりにできませんから。
お願いしますよ。


…はい、じゃぁ私も行きます。

そう、私も漏れそうなんで、いっしょに行ってくれませんか?

そう、すみません、お願いします。すみません、いつも。


一人じゃわかんないんですよ、お便所、じゃなくてお手水。

ご隠居さんがいっしょに行ってくださると、ほんと、助かります。

いゃーよかった。


はい、じゃ立ちますよ。おとととと危ない危ない。
しっかり立ってくださいね。手をここについて、ここをもって。

はい、よいしょっと。はい。しっかりしっかり。


どこ行くのってトイレですよ。トイレ。

いやいや、どいてじゃなくて、…お手水。手水場。

いや、私だけ行ってもしょうがないですから。

今度、ご隠居さんの番。ねっ。


いやすぐそこ、すぐそこですから、さぁ行きましょう。

せっかくですから。せっかく立ったんですから。

ね、そう、はい私もいっしょに行きますから。


歩けます歩けます。そう右足を出して。

おとととと、そう、ゆっくりでいいですよ。

大丈夫大丈夫。歩けます歩けます。


わぁっ! 危ない危ない。ちゃんとほら、左足、右足。出さないとコケます。


あ~っ、ととと気をつけましょう、ほらもう少しです。あそこです。お手水。

もうちょっと、頑張って…。


いや、それは他の方の車イスです。

乗らないですよ。あぁぁ、ととと、座らない。いや、この持ち主、すぐ怒りますよ。恐いですよ。だから、座らないで…、頑張って…、ご隠居さん…、ほらもうちょっと。


そう、ねぇ、膝が痛いですね。膝が痛い。右膝。ん~なかなかよくならないですね。また先生に診てもらいましょう。膝が痛い。つらいですよね。薬効かないですかね?


ああああぁ! ガクっていわさないで、おとととと、落ちます落ちます。頑張って頑張って。

つつつ、あぁダメ、じゃそそそそっちのイスで少し休みましょうか。

なかなかたどりつけません。つづく…。


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オムツ(テープ止めタイプ)は使わない! 失禁を避け、排泄自立を促す! というと、夜間もトイレやポータブルトイレへの誘導、パッドのサイズや入れ方を工夫して随時取り替え、という仕事が出てくる。

たいてい施設だと、オムツ使っても起こさないで寝かせといたらええやんという安眠派VSオムツはできるだけ避けトイレで気持ちよくおしっこしたいという自立派のバトルがある。

で、ミーティングではたいてい眠気を我慢しているスタッフが多いから、「寝たい寝たい気持ちよく寝かせてくれ~」という意見が共感を集めやすい(おしっこを我慢しているスタッフは少ない)。さらに介護長とかが「テーナなら多くても安心、吸収性抜群で不快感もないし、何たってスウェーデンで開発されたのよ、スウェーデン!!」等と営業マンと同じことを言って畳み掛けてきたりするから、自立派は分が悪い。営業マンの方が介護マンよりイケメンだし。

確かに、夜中に声をかけてトイレに起こしたらその後ずっと不穏で他の人を起こしてまわった!とか、せっかく寝ているところを起こすのは地雷を踏む危険性もあったりする。夜間の良眠を妨げ、生活リズムを崩してまでおしっこを自分ですることにこだわるのも、本末転倒(「おしっこができて本当に良かった!お疲れでしょうからどうぞ昼間は寝ていて下さい」)。反面、もちろん誘導してペースができれば自分で夜間も2、3回目が覚めてトイレに行き、安心安楽に夜を過ごせることもある。パジャマや布団を濡らさない。オムツに頼らない日々が伸びる。

結局、「利用者によって変えましょう」とか業務の流れとの兼ね合いで折り合う地点を探す。でも介護職の仕事としてオムツ交換の作業を後始末でやるよりは、排泄自立のための工夫を重ねる方が面白いのは間違いない。大変だけど、もし自立できればラク。

夜間誘導してしばらく待って、下腹部を圧したり、手洗い水を出して呼び水にしたり、「おしっこが出る…」と耳元で囁いたり、そして又しばらく待って、耳を澄ますとチョロチョロチョロと排尿の音。この至福のひととき。あるいは誘導しても出ず、戻って休んだらすぐ大失禁で上下とも全更衣、しかもでかくて重たい人、という悔しさ。あるいはまたパッド交換のみで済んだと思ったら、お部屋の床上に放尿でできた池があって滑って転んだり。禍福はあざなえる縄のごとし。そんな格言を一晩でよく味わえるのも介護職の醍醐味と言えるのではないでしょうか。言えないでしょう。

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 藤田さん(仮名・82歳男)は、車イスを自走して移動しているが、私はかねてホントは歩けるんじゃないか?と怪しく思っていた。家族によると、ホームに来る直前3ヶ月ほど入院しており、それで歩けなくなったという。その前までは手すりをもってどうにか歩いていた由。

自分で車イスからベッドへ手をついて移乗はできる。トイレで手すりをもって立つことはできる。ただ、「ちょっと歩いてみましょうか?」と聞いても、「イヤですよ、私は歩けませんから」。面倒くさいし、自信もないし、車イスで事足りているし、ということなのだろうが、どう言葉をかけて誘っても、歩けないんです!といい、そのうち怒り出す。確かに、長距離はムリかもしれないが、2、3歩からでも伸ばしていけないか?

まず試しに、これまではトイレから出るとき、車イスを便座のすぐ脇においていたが、意地悪をしてトイレの扉の外側におき、そこまで歩けるか観察。文句をいうかと思ったら、意外とすんなり歩く! 片手は洗面台などを伝い、片手は支えるが、小刻みに10数歩、距離にして1.5mくらいはOK!

できるだけ歩かせたい、今度はトイレに入るときも、扉入口で車イスを止めて便座まで歩いてもらおうとたくらむが、扉の手前でブレーキをかけたら本人すごく怒る! 当たり前か。もれたらイヤだし

それから別のスタッフはダイニングで。今までは車イスのまま端っこのテーブルに着き、早食いしてすぐどっか行っちゃうというパターンだったが、端っこで一度車イスを降りてもらい、どうぞどうぞとかいいながらテーブルの中央の席まで伝い歩きで移動してもらう。おばあさんに取り囲まれたあるじ風。で、いただきますのご挨拶を促すと、「今日も係の方のご尽力で美味しいご飯ができました…(中略)…じゃあいただきましょう!」と、すこぶるご機嫌で一席(話が長いとおばあさんは不機嫌)。

この試みつづく…。

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介護予防の実態はまだなかなか怪しく、面白い分野だ。私もつい「フリフリグッパー体操」や、「ワンミニッツ・エクセサイズ」などの講習をのぞいてみるのだが、ランニングシャツの胸に鈴をつけ、胸筋をモキモキさせて鈴をチリンチリン鳴らしてみせる講師がいたりして、よくわからない世界である。

いま続々と資格や研修プログラムがつくられている。


介護予防運動指導員(財)東京都老人総合研究所・謹製 

主任指導員の養成を先に行い、主任は民間の指定講座で講師を務め早く広める寸法。目標7000人。公的な装いと仕かけの上手さで一番人気。「皇居半蔵門・大學眼鏡研究所」みたいな安心感。30時間中3分の1程度が筋力向上トレーニング。

http://www.fukushizaidan.jp/user/htm/02zigyo_6_1103.htm#sitei


健康運動指導士健康運動実践指導者(財)健康・体力づくり事業財団

こちらは厚生労働大臣認定。1988年に始まり、登録者が1万人。(NPO)健康運動指導士会まである。そもそもは生活習慣病予防のための運動と健康づくりがメインだから、法令の根拠があるがために、厚労省としては逆にいまの介護予防の文脈におきにくいのではないだろうか。

http://www.health-net.or.jp/undoshidosha/menu01/menu01_1.html


要介護予防運動指導者(財)日本スポーツクラブ協会 

文部科学省の認可団体。総合型地域スポーツクラブを推進し、生涯スポーツ社会の実現をめざす。介護予防ではなく「要介護予防」といっているところに文科省の正しい日本語へのこだわりを感じさせる。運動指導者は、スペシャリスト・コーディネーター・中高老年期運動指導士3種類

http://www.jsca21.or.jp/


健康管理士一般指導員NPO)日本成人病予防協会・(財)生涯学習開発財団

現在約2万人が登録。介護予防というよりは予防医学。健康の知識の普及と生活習慣病の予防を課題としている。各地に健康管理士会などもある。民間企業の研修ではなく、大学・短大に受験対策講座を設けて登録者増を図る戦略。

http://www.japa.org/kyoukai/kanrishi.html#01


その他、転倒予防運動指導士NPO)日本転倒予防運動指導協会、シルバーリハビリ体操指導士茨城県、健康生活コーディネーター千葉県、介護予防運動管理士低栄養(栄養改善)予防管理士福祉人材支援機構、介護予防ヘルパーいろいろ、などなど。


介護予防の国家資格はつくられないなかで、色めき立つ各団体。どれも厚労省ズバリのお墨付きはない。管理とか指導が多いのも気になる。自立支援なのに。お財布と相談しながら話のタネに受けてみると面白いと思う。なるべく関心に合い、数年後にも生き残っていそうな資格。介護予防自体が取りやめになっていたら別だが…。


受講料が惜しいのなら、自分で1人のおばあさんと徹底的に関わって不穏が落ち着くなどの結果を出し、生活リハビリ援助士とか、生活介助ソムリエ、認定ケアスペシャリスト、自立ライフセラピスト、スマイル技術検定合格など、勝手につくったオシャレっぽい資格を自分に出したらよいのではないだろうか。今なら履歴書に書いてもバレにくい。

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サンケイリビングの巻頭に「家事ができる夫の育て方」という特集。団塊の世代を念頭に、夫に家事を気持ちよくさせるノウハウを公開。ゴミ出し―入門から食器洗い、洗濯(たたむ)―初級食事づくり、アイロンかけ―中級つくろい物、献立つくり―上級まで、チェック表つき。


私は仕事柄、頑張れば上級のパフォーマンスは発揮できる(ホームでやり手のばあさんに聞きながら)。が、お金が絡まないと動けない男、家ではズバリしぶしぶの初級、共働きの妻との争いが絶えない。


面白いのは、妻と夫のすれ違い。妻の不満は、家事分担のだけでなく自分的に納得いくを夫が果たしてくれないことである。記事は、妻の側にも意識改革、主導権を手放す勇気が必要と説く。(私も、せっかく朝ごはんをつくっても妻が「まずい」というのが気に入らない。意識改革をして我慢して食べて欲しい)。早速妻に記事をみせたら、「文句を言わずに任せる」とか「誉める」とかしないといけないなんて、男はやっぱりダメだと一言。


いまのグループホームは、特養などと比べてまだ利用料が高いため、どちらかというと経済的には恵まれた方が入りやすい。すると、お手伝いさんがいたので一度も家事をしたことがないという方もいたりする。


いままでの生活習慣を大切に…とか言いながら、実はまったく新しいことに挑戦し「残存能力」どころか未知の能力を開発していくこともある。慣れない包丁を手に「何で今さら花嫁学校なのよ」と独身で仕事を貫いた74歳の女史。

もちろん明治大正の男の多くは全然つかえない。せいぜい「いただきます」のご挨拶をしていただき、そのたびに話が長くて、ばあさん連中に煙たがられるくらい。(ただし仕事と理解してハマるとどんな家事でも強い)。


団塊の世代の男が、定年後の家事でしっかり自立支援を受けてきたら、2015年のグループホームは、ばあさん・じいさんともキッチンでワイワイ楽しめるのだろうな。

     
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