やんやんには、いわゆる苦手な科目がない。


何をやってもそれなりどころか、親も驚くほどの結果を出してくる。


そんなやんやんが、運動神経のよい子の揃ったサッカーのスポーツ少年団で、補欠だ。


努力しても無駄だ、とあきらめてしまうことは簡単。

報われないことから逃げて、得意な分野で天狗になることだってできる。


でも、家族揃って、サッカーにこだわり続けている。


届きそうで届かないものを追い求めることの楽しさなのか、単に家族揃って負けず嫌いなだけなのか。


でも、やんやんが大人になった時、一番いい思い出だと家族で語り合えるのは、大した努力もせずに、23連続100点・・・なんてことではなく、努力しても報われず、悔しい思い、惨めな思いを、人一倍経験したサッカーのことだろう。


報われずに苦しかったこと、他の人のもっている才能の大きさを思い知らされたこと、それでも、逃げずに努力し続けたことは、きっと一生の宝物になる。


大事な試合でベンチに座り続けているやんやんの背中は、未来につながっている。