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シリーズ10 「会社の選び方 ~働く動機とシンデレラ~」 21 まとめ

2010年04月27日
テーマ:会社の見方・選び方

このシリーズでは、「働く動機」 の大切さを書いてきました。


特に「就活」から「生活」に切り替わった後のイメージは、ある程度考えておいた方が良いと、個人的には思います。


仕事というのは基本、生活です。だからイヤでも働かないと生きていけないし、自分の存在価値も高められません。僕は25歳まで学生をやらせてもらったこともあり、学生の身分でモノを言うのと、社会人としてモノを言うのでは、同じことを発言しても、重みも説得力も周囲の認識も雲泥の差である、ということを肌身で感じてきました。


生活の向上や、自分の付加価値アップには、仕事に対する向上心を持って取り組んでいくことが大切です。だから、いくら生活を維持することが目的といっても、単に仕事を収入確保の手段としてしか考えていないと、30代以降の人生で未来図が描けなくなります。


20代前半の仕事は、30代以降の生活につながっていることを十分意識してください。母や姉に虐められても、辛い仕事ばかりやらされても、魔女のおばあさんが現れるまで、シンデレラは耐えないといけないんです。一般論で言うと、仕事の上で魔女のおばあさんは目の前に現れるのは、30歳を過ぎてからですね。


そんなに長いの!?10年近くも先じゃん!・・・って思うかもしれませんが、現実はそんなもんです。ただし、20代後半になると、だいたいこの辺から魔法使いのおばあさんが現れるんじゃないかなあ?とかってことが、何となく想像できるようになります。ここまでいけば、あとは先を見据えて目先のことに取り組んでいけばいいんだから、それほどツラくはなくなるんです。


もっと具体的に言うと、週末休みの仕事をしている人の場合、日曜の夕方に、テレビで笑点のお気楽なテーマソングを聞いたり、サザエさんがエンディングで「来週もまたみてくださいねえー!」っていう御馴染みのフレーズを聞くと、「あ~あ、明日仕事かあ・・・」って憂鬱になっていたのが、徐々にツラくなくなってくるという感じです(笑)。


付加価値は、一気には身に付かない。だからフリーターでは絶対にダメだということです。フリーターは目先に意地悪な母も姉もいないので、悩みもなく気楽に仕事出来るかももしれないけど、その仕事ではレベルアップできません。だから魔女のおばあさんも、30歳を過ぎても現れず、結局20代前半のレベルのままで一生を終えることになる。


ということで20代前半は大いに理想を掲げて、自分なりに野望を持って仕事に取り組んでほしいと思います。多少の給料の高い低いや残業の多い少ないは気にしないで。そこを耐える要件を少しでも増やして、毎日の「生活」での仕事に耐えるためにも、「就活」で「働く動機」を整理していくことが重要ということですね。


「働く動機」は、常に変化します。決して不変じゃない。会社に入って働き出したら、また別の働く動機が浮かんでくるかもしれませんが、それはそれで構わない。それが成長している証拠だから。


「生活」のステージになったら、「働く動機」は本当に大切だからこそ、今の時点で言葉に落とし込んでおくことは悪いことじゃないし、それが拠りどころになって、会社を辞める人が少なくなる、と僕は確信していますけどね。


シリーズ10 「会社の選び方 ~働く動機とシンデレラ~」 20 玉の輿願望の危険性2

2010年04月26日
テーマ:会社の見方・選び方

前回のつづき。ここで問題になるのは、「女性や子供の支援をしている会社」で働くことになった場合、本当にどんな環境でも耐えて修行することができそうか?ということなんです。


前にも書きましたが、入社後の人間関係は、どうすることもできません。今の時点であれこれ考えても無駄であるということです。ということは、まずは、例え人間関係が多少難しくても、自分の憧れである『玉の輿願望』にマッチする会社であれば、乗り越えていけそうか?という点に注目します。


まあ何とかやれそうだと感じたら、今度は、多少お給料が安くてもやっていけそうか?残業が厳しくてもやっていけそうか?休みが土日祝日ではなく、平日のシフト制であってもやっていけそうか?ガツガツ型の仕事でもやっていけそうか?・・・なんてことを重ね合わせるわけです。これこそ「働く動機」ですね。


もし現時点で、なんとかクリアできそうな感じがするなら、『玉の輿願望』の方を優先させて企業を選んでいくのがベターでしょうね。


反対に、いやあ、やっぱり週末は休みがいいなあとか、コツコツ型のほうが性に合ってるかなあ?とか感じたら、今の時点で、『玉の輿願望』は自分の中で憧れ部分が徒に膨れ上がっている可能性があります。こういう場合は、『玉の輿願望』を優先して企業を選ぶのは危険です。そもそも休みはキッチリほしい人にサービス業はムリだしね。


この場合は、働く動機の『労務的視点』をベースにして、業界を変に絞らずに企業を選んでいく方がいいと思います。


『玉の輿願望』の実現は、今の時点で興味がない、正反対だなあ、と感じる企業に、ベターな回答がある場合が多いんです。中小企業でも構わないから、製造業の営業事務や生産事務も視野にいれて。業界問わず結構あるから。


多くの学生は、通信業界や金融業界の事務に目が奪われがちで、製造業界の事務は地味でよく判らないという理由で、あまり注目しない学生が多いんですが、働く動機にピッタリハマル会社が結構あるんですよ。


実は、働く動機の『労務的視点』をベースに企業を選ぶ場合、通信だろうが金融だろうが製造だろうが、あまり関係ないことって多々あります。それくらい学生や若者は、社会のことが視えていないという証になるんですけどね。


世の中、多くの企業が存在しますが、就活を行っている最中に見えている企業は、ごくわずか。働き出すと生活に変わるので、社会の現実も徐々に視えるようになってきます。働く前に、生活以降のことが判らないとはいえ、最初に縁あって入社した会社で出来るだけ長く働くためには、ぶっちゃけベース・本音ベースの「働く動機」を考えることが重要なんです。だってこれって、一番生活に近いからね。


若い時期は、理想や夢を食べて生きていける時期です。だから大いに野心も持ってほしいと思います。社会人以降の人生で、守るべきものがもっとも少ない時期で、何事も攻めていける貴重な時期です。攻めていけるということは、仕事に没頭できる時期なんです。


どんな仕事でも意地悪な母や姉は存在するし、日々の辛い現実もあります。でもそれを耐えていけるだけの要素が他にあれば、逃げることはなくなるからね。そこで頑張って日々努力していれば、必ず魔女のおばあさんが現れて、舞踏会に参加できるチャンスが出るので。


つづく。



シリーズ10 「会社の選び方 ~働く動機とシンデレラ~」 19 玉の輿願望の危険性

2010年04月24日
テーマ:会社の見方・選び方

昨日の文末からの続きで、シンデレラの『玉の輿願望』と、働く動機の『労務的視点』との比較・バランスで詰める」とは、どういう詰め方でしょうか?


それは、『玉の輿願望』を軸にする場合は、絶えず『労務的視点』も意識すること。また、『労務的視点』を軸にする場合は、トコトンそれだけ考えるということです。


何故かと言うと、学生や若者が行う就活では、ほとんどの場合、『玉の輿願望』と『労務的視点』は両立しないからです。だから比較・バランスという表現をしたんだけどね。この辺りは、シロ餡とツブ餡の話 を思い出してください。


具体的にいきましょう。前にも書きましたが、『玉の輿願望』でありがちな事項として


【女性や子供の支援事業に共感した】

【人と接し、人に幸せを提供したい】


というものがあります。もちろんこれをベースに企業を選んでいくのは間違いじゃありません。人間どうせ仕事するなら、自分の興味の矛先が向かう会社のほうがいいもんね。


でもここでイメージしてほしいのは、どういう働き方であれば頑張れるか?っていう視点。実は、この意識が最も重要です。今回のシリーズ最大の結論と言っても過言ではないくらい。


「女性や子供の支援」や、「人へ幸せを提供」という会社がどんな会社か?例えば前者であれば、美容・エステ・衣服・玩具・福祉などたくさんあるし、後者なんか、ブライダル・旅行・人材など挙げだしたらキリがないくらいあります。


ただ、どんな業界・会社でも構わないのですが、「女性や子供の支援」や「人へ幸せを提供」という言葉の意味をもう一度考えてほしいと思います。「女性や子供の支援」や「人へ幸せを提供」はあくまで顧客に対して、何らかの支援によって満足していただく仕掛けであり、サービスをすることによって幸福感を感じていただく仕掛け。会社が顧客に対して仕掛けるものです。この仕掛けを行うから、女性や子供、人という顧客は満足し、財布を開けておカネを払う。


この流れで一番キモに命じておいてほしいのは、社員になると、女性や子供を満足させて、財布の紐を緩ませる仕掛けを行う方の役割に回る、ということなんです。決して支援される方ではなく、支援する方であるということ。


だから、いかに顧客に支援して満足していただき、おカネを頂戴し、売上につなげるか?ということに使命を負うということになります。


これは営業職に就こうが、事務職に就こうが一緒で、とにかく自分の会社が儲かっている理由は、女性や子供に何らかの支援をする事業を行っているからであって、その事業の恩恵を受けるのはあくまで顧客。社員はその事業が継続するように、汗水垂らして働いている、ということになるんです。


つづく。

シリーズ10 「会社の選び方 ~働く動機とシンデレラ~」 18 お金は重要だけど・・・

2010年04月23日
テーマ:会社の見方・選び方

多かれ少なかれ、就活中の学生や若者は、シンデレラコンプレックスに陥っているものです。だから新卒で入社した会社で仕事を始めると、必ずと言っていいほど憂鬱な気分に苛まれます。


なぜ憂鬱になるのか?それは、1年以上前のシリーズ「就活のハザマ」 (←リンク)の中でも触れたんですが、企業と人とのミスマッチが起きるからです。そしてそれは多くの場合、人間関係であるとも書きました。


人間関係のミスマッチは、どこの世界に飛び込んでも必ずと言っていいほど起こります。そしてそれは自分の力ではどうしようもないものです。だからいい意味で諦めるしかない、という結論になります。前向きな諦め方なんですよ、これは。詳しい話は「就活のハザマ9」 (←リンク)をどうぞ。


だから、今回のシリーズのテーマである「働く動機」に置き換えると、「人間関係の良いところがいいな」っていう事項は考えない方が無難、ということですね。


さて、ということで長々と、働く動機の大切さを書いてきました。いよいよ終盤です。


ここまで書いて説明してきたように、「就活」が「生活」に変わっても、できるだけ踏ん張って、前向きに仕事を続けていくためには、「働く動機」を考えておくことは重要です。何故かと言うと、若い人が就活を行う際に、ぶっちゃけベース・本音ベースの「働く動機」を考えることに抵抗を感じて、真剣に言葉にしようとしないからです。しかし日々の生活の場では、自分の想いは、ぶっちゃけベース・本音ベースを超えることがありません。だから真剣に考えてほしい。


しかしだからと言って、「働く動機」だけで就活を進めることもナンセンス。何故かと言うと、若者は自分の夢や野望を食べて生きないと、将来キラキラ輝けないからです。


「本シリーズ8」 (←リンク)で働く動機の生活視点のうち、『経済的な視点』の話をしました。ここで書いたように、毎日の生活では、生きていくために収入維持は不可欠です。でも、それはあくまでも生活できればいいというレベルのお話で、それほど高額なお給料はもらえないし、期待もしちゃいけない。だってまだまだ、入社数年は修行期間。「番外編」 (←リンク)でも触れたように、この時期は、お給料と自分の時間は仕事に自己投資していると思って頑張った方が建設的です。


だから経済的視点は必要なんですが、それほど重要でもない。若いうちにたくさん給料をもらうと、いろんな意味で危険なんです。


ですので、エントリーする企業を選ぶ際、生活視点のうち、『労務的な視点』の方を優先的に考えましょう。シンデレラの『玉の輿願望』と、働く動機の『労務的視点』との比較・バランスで詰めていくのが一番だと思います。


つづく。


シリーズ10 「会社の選び方 ~働く動機とシンデレラ~」 17 母姉攻撃に耐えるために

2010年04月22日
テーマ:会社の見方・選び方

 ほとんどの就活生が視ている仕事観は、すでにガラスの靴を履いて王子様に見初められた状態のシンデレラであって、決して母姉に苦しめられている状態のシンデレラではありません。


 しかし、どんな会社に入っても、必ず待ち受けているのは、母と姉です。ここから逃げることはできないし、逃げて違う会社に転じても、そこにもまた違う母姉がいます(笑)。だから安易に逃げる訳にはいかないんです。一度逃げるクセを覚えると、次からもっと耐えられなくなるから。


 そんな母姉に耐え、壁を乗り越え、次のステージに進むために、心の拠りどころにするものが2つあります。一つは同期もしくは愚痴を言い合える仲間の存在です。飲んで愚痴ってガスを吐き出せる存在は不可欠。そしてもう一つが「働く動機」なんです。


 子供の頃から憧れている企業や華やかで社員がイキイキ活気あるように見える企業に入っても、憧れや活気だけで、現実を耐えることはなかなか厳しいものがある。もちろん憧れや活気それ自体が、壁を乗り越えるファクターになることもあります。これは自分の「働く動機」が、「憧れの○○企業に入って働きたい!」というものだったのでしょうね。そういう人以外で、壁を乗り越えるには、必ず違うファクターが存在しているものです。


 違うファクターとは・・・例えば、



「仕事はツマらなくて謝ってばっかりだけど、手取りもそんなに悪くないし、住宅手当もあるしなあ」
「週末はキッチリ休めるし、残業もそれほどないしなあ」
「今の会社は大手だし、自己顕示欲が強い自分のプライドを満足させる会社だからなあ」



 なんていうものです。あまり友達には言いにくいファクターでしょ(笑)?でも毎日の「生活」という日常には欠かせないものです。「生活」の世界に属するものって、「就活」中には軽く考えてしまいがちですが、意外とこういう本音ベースが毎日仕事を続けることができる基になっているケースって多いんです。


 就活中は、社会人の人たちがみんな輝いてみえると思いますが、実はみんな何らかの現実を背負って生きています。それは生活の世界の話なので、就活の世界にいるうちは見えないんだけどね。


 でもこういった「生活」の世界に属するファクターだって大切な事項。だから就活中には、「本シリーズ15」 で触れた、“違和感”というカタチで感じる訳です。


 ・・・と、ここまで書いておいて気になったので念のため。「本シリーズ1」 で書いたように、このシリーズ最大の目的でもあるんですが、こういったぶっちゃけベースの「働く動機」の話を掘り下げて書いているのは、せっかく入社した会社を安易に辞めてほしくないから、という理由に尽きます。「生活」面だけを重視した「働く動機」のみで企業を選んでしまうのは、若いのに向上心がない人間ってことになってしまうかもしれません。そうなってしまっては、これから成長できないし、それでは生きてる意味もないから。


 ですので、僕は学生特有の生意気で理想主義のファクターを否定しているわけでは決してありません。それどころか逆に肯定推進派です。僕が若い頃そうだったしね。これがあるからこそ成長できる訳です。


 こういったものは個人個人のバランスの問題です。ただ、理想主義のファクターだけで企業を選んでしまうと、現実の壁を乗り越え難くなるかも。だから色んな企業を視ましょうねっていうことが言いたいんです。


つづく。

シリーズ10 「会社の選び方 ~働く動機とシンデレラ~」 16 玉の輿キーワード

2010年04月21日
テーマ:会社の見方・選び方

新卒の就活は、今この時期、先月くらいにエントリーした企業のESなんかの選考結果がボチボチ出始めた頃でしょう。ESの通過率が悪いなあって感じて凹んでいる人も多いでしょう。


まあこれは、ある意味仕方ないことなんです。この時期は学生の興味の矛先は、憧れの業界、華やかな業界に向けられ、しかも大手有名企業に目が向けられます。大手有名企業の新卒採用枠に対して、何十倍、何百倍もの学生がエントリーするわけだし、運不運も含めて、落ちる確率の方が高いわけです。


落ちた企業は、縁がなかったと思って前に進むしかないんですが、先の見えない就活で、ES選考という第一関門で出鼻をくじかれると、ショックも少なくないはず。でも、今は見えていない自分の将来の可能性はたくさんあるわけです。だからそういう時こそ、今まで視ていなかった業界や会社に視野を広げてみることが大切。


では、どうやって視野を広げて企業を選んでいけばいいのでしょうか?


まずは従来どおりに、憧れ企業や華やか企業ね。これは、これまでどおりガンガンエントリーしましょう。就活のモチベーションは、今の時点で志望度が高い企業を中心に受けていかないと、高いレベルで保てないから。落とされることが多い就活では、モチベーションの維持は非常に重要です。


そして同時に、今現在の自分としては、それほど惹かれないんだけど、「働く動機」 にマッチしそうな企業の説明会にも参加してみる。そしてエントリーしてみる。これは今の自分では、働いている姿が想像も出来ない業界や会社であればあるほど良いような気がします。


「就活」時点で魅力を感じている企業と、「生活」以降で自分らしく輝ける企業というのは、一致する場合も多いですが、違う場合も多い。この分岐を左右する要因は、持ち前の性格とキャラですね。


企業選びの際に、絶対にやってほしくないことは、シンデレラコンプレックス状態で選んでしまうことです。友達や就活仲間と話している中で出てくる、


「社会貢献!」

「社会における存在意義!」

「これからの自己実現!やりがい!」


などという、玉の輿キーワードですね。


ただし、誤解してほしくないのは、僕はこういった玉の輿キーワードは必要ないとは全く思っていません。むしろ必要だと思う。だけど、こういった玉の輿キーワードだけで、あたかも自分がそれらを求めているかのように、ご都合解釈して、企業を選んでいかないでもらいたいと思うんです。


玉の輿キーワードは、企業選びのファクターに入れておくべきではあるんだけど、実は最初に入社する会社で長続きするために必要なファクターが、ぶっちゃけベース・本音ベースの「働く動機」なんです。


どんなに子供の頃から憧れている企業であっても、華やかで社員がイキイキ活気あるように見える企業であっても、その会社に入社すると、現実の壁が待ち受けています。舞踏会に出てガラスの靴を履きたいけれど、その靴を履く前に、意地悪な母姉が手ぐすね引いて待ち構えているんです。


まずは母姉の攻撃に耐えなければなりません。ここを耐え抜いて努力していれば、きっと魔法使いのおばあさんがやってきてくれる、と判っていても、現実世界の毎日の母姉の攻撃は苦しく凹むものです。


つづく。

シリーズ10 「会社の選び方 ~働く動機とシンデレラ~」 15 ん?って感じること

2010年04月20日
テーマ:会社の見方・選び方

前回のお話に関して、お部屋探しで妥協すべきではない事項が、会社選びで言うと「働く動機」 ということになります。「働く動機」の中でも、労働スタイルとか、仕事のスタイルが自分とハマりそうかどうか?とかです。


労働スタイルとは、休日・福利厚生・残業などで、仕事のスタイルとは、その会社の営業パターンだと考えてください。営業パターンは「シリーズ業界研究 職種研究編」 で詳しく書いています。


労働スタイルは、「本シリーズ9」 で説明した「生活視点」のうち、『②労務的な視点』ってやつですね。これは本当に重要。


具体的には、休日のカタチ、残業の有無、福利厚生の成熟度、転勤の有無、男女比、年齢層などで、土日休みがイイかどうか?シフトで出勤時間帯が変化する(早番とか遅番とか)スタイルでも平気か?などです。


それと仕事スタイル。ほとんどの学生は、新入社員時に営業部隊に配属になります。売上を作る部隊。ですので、現時点の自分の価値観・仕事観が、その会社の営業スタイルとリンクする部分がどれくらいありそうか?っていう意識で視ることが大切。


具体的に言うと、職種研究シリーズ中にもあるように、個人相手か法人相手か?や、モノかサービスか?高額か低額か?などというスタイルに加えて、ジックリ覚えていきたいか?ガツガツ仕事していきたいか?業務に必要な知識や資格取得のために勉強に追われるのは平気か?っていう仕事のやり方も考慮したほうが良いと思います。


こういった要素は理屈ではないんです。企業研究をやったり、説明会に参加したり、面接を受けたりした際に、ん?と心に引っかかることって必ず出てきます。この、ん?って思った事項こそが、実は「生活」におけるネックになって襲ってくる可能性大です。


近年はネットの普及などで、情報やテクニックなどが出回って、ついつい面接対応などは理論武装してしまいがちですが、理論武装は背伸びして猫をかぶってる状態。これは「就活」という非日常の世界では、それなりに有効かもしれませんが、「生活」という「日常」の世界では、ストレス以外の何物でもありません。日常では、自分の素以上の力は出せないんだから。


日常でストレスを感じる可能性がある事項に、ん?・・・と、違和感を抱いたわけです。その自分の感性には自信を持ってほしいと僕は思いますね。


違和感を抱くのには必ず理由があって、それは自分の性格やキャラに合わないのでは?っていうことを本能的に考えるんですよね。でも、その違和感をうまく言葉に表現できないし、認めたくないって思う自分もどこかにいます。


例えば、これはあくまで例ですが、性格的に、指示された仕事や自分の担当業務を、キッチリコツコツとそれに集中して取り組んだらキチンと結果を出すというどちらかというと地味でおとなしめの子がいるとして、でもその子は、人に喜ばれるような仕事がしたいっていう想いがあり、サービス系の企業ばかり受けている場合。サービス系でこの子が輝けるか?というと、長期的に視ればともかく、入社後すぐはムリでしょう。


でもその子はサービス系の企業しか視えてないし、他にどんな企業がマッチするのかも判らない。だからとりあえずサービス系を受け続けているんだけど、必ずどこかで違和感を抱くって感じね。


こういった場合も、危険信号だと認識して、思い切って受ける会社の幅を思い切って広げる必要が出てきます。


つづく。


シリーズ10 「会社の選び方 ~働く動機とシンデレラ~」 14 妥協するしない

2010年04月19日
テーマ:会社の見方・選び方

以前、「目の前を通り過ぎてるのに、見えないヒト。その2」 という記事の中で、賃貸物件探しは妥協が肝心であるということを書きました。


さらに、「目の前を通り過ぎてるのに、見えないヒト。その3」 の中で、



見た目豪華で、人気ありそうで、自分にとって高い位置にいる企業ばかり探していると、結局自分に合ってる企業がない・・・なんてことを考えてしまい、他にある自分にとって興味が沸かない、地味な企業に目が行かないということになります。見た目豪華で人気のある、憧れの企業に目が行きがちですが、世の中、地味だけど、入社したら意外と自分にマッチする会社って、たくさんある・・・



・・・ということも書きました。


シンデレラコンプレックスに陥らないようにするため、会社選びも必要に応じて妥協することは重要な鍵です。でも一方で、絶対に妥協しない方がいい事項もあります。お部屋探しで言うと、ここを妥協すると、住み始めた後に悩むことになる事項です。


それは生活し始めた以降の日常において、ストレスになってこないか?という点ですね。例えば、駅に近くて交通の便がよくて、駅前華やかで、5階建て以上の物件の最上階で、角部屋で、お部屋は最低2つあって、バストイレは別々で、お風呂に窓がついてて・・・その上、家賃もリーズナブル!っていう物件が奇跡的に見つかり、そこに決めようと思ったのですが、壁がメッチャ薄い構造だったとします。手抜きかと思えるくらい薄く、横の住民の生活音が聞こえてくる。


でもまあ、他の条件が完璧だからいいかな?って安易に考え、妥協してしまうと、今度は住み始めて以降に、横の住民の生活音に夜遅くまで悩まされて、精神がやられてしまうって危険もあり得るわけです。


最上階で、バストイレ別で、角部屋・・・なんていう事項は、お部屋探しという「非日常」のステップでは、重要なのですが、生活という「日常」の段階になると、住み始めれば当たり前の存在になってしまいますこうなると、横の住民の生活音がうるさいというだけの、自分にとっては苦痛この上ないお部屋に成り下がってしまいます。


このように「非日常」と「日常」では、同じ物件が、まったく違って見えてくるんです。


壁が薄いという事項は、お部屋探しの段階でも心に引っかかったはず。でも不動産屋の口上に負けて、しかも他の条件が憧れそのものだったので、決めてしまいました。その結果は、生活での精神的ストレスです。


以上の例でも判るように、お部屋探しの場合、毎月支払える家賃に応じて、妥協していい事項というのは、高層マンションとか角部屋とかお風呂に窓があるとか、そういう憧れや理想の部分。一方で、できるだけ妥協すべきでない事項は、生活のストレスになってくる可能性がある事項です。生活音の漏れ以外にも、お部屋から通勤で使う駅までかなり遠いっていう事項も考慮すべきですよね。そういった、毎日の生活を考えた時にネックになってくることは懸念される点は、できるだけ回避した方がいいですよね。


つづく。

シリーズ10 「会社の選び方 ~働く動機とシンデレラ~」 13 素直に答える

2010年04月18日
テーマ:会社の見方・選び方

それでは、「生活視点」のうち、『②労務的な視点』を加味し、入社以降の「生活」を前向きに進むためにはどうすればいいのでしょうか?


簡単です。面接官の質問には至って素直に回答するということです。つまり短所っぽいことを聞かれても、素直に回答するということですね。


面接は、というより就活は、初めから終わりまで全てが一本の線でつながっています。ESも集団面接も個人面接も。さらに言うと、ESの全ての質問も、集団や個人面接の全ての質問もそうだし、見た目と第一印象の自己PRだってそうです。どれかが単独で評価されて合否が決まるということはありません。全ては総合評価。


だから短所っぽいことを聞かれて、自分の弱みを素直に回答したからといって、それだけで落ちるってことはないんです。スイカに塩をかけると甘みが増すように、短所や弱みの質問に対して素直に回答することで、それまでの質疑応答で回答したことに深みが増すということは十分考えられることです。


今回のBさんの場合に戻ると、社長さんから、「ところでツブ餡は食べられますか?」って質問されたら、中途半端にウソはつかないで、


「いえ、正直言って、甘いものもお饅頭も大好きなんですが、私の場合、シロ餡しか食べられないんです。」


って答えるべきだということですね。これによって、非日常である「就活」の場では、求める人物像にマッチしないということで、落とされるかもしれませんよね。でもそれならそれで全く構わない。だって、変に受かってしまうと、日常である「生活」で苦しむことになる・・・というのは今まで書いてきたとおりだからです。


それじゃあ、やっぱり短所や弱みを素直に回答すれば、ヤバいんじゃないか?って思うかもしれません。でも大丈夫。短所や弱みを、スイカにかける塩のようにするには、


「確かに私は、シロ餡しか今のところ食べることはできません。ですので、仮に御社の求める人物像に、【ツブ餡を食べられる学生】という項目があるなら、私の期待に応えられない可能性があります。しかし私は、シロ餡であれば、食べることができます。もしシロ餡を食べられることで、御社に活躍できる場があるならば、是非とも御社で挑戦したいと考えています。是非とも、シロ餡を食べられるBという視点で判断していただければと存じます。よろしくお願いします!」


って感じで回答にしていけば良いわけです。これはいわゆる、短所を長所にすり替えるというテクニックではありません。会社にとっては弱みと思えることであっても、自分にとっては活かしようによっては強みとして使えるんですよ、という立派な自己PRだから。


実際には、ここまで言い切ることは学生にとっては勇気のいることだし、出来ない相談かもしれません。でもせめて言い切ることは出来なくても、自分にとって不利なことを聞かれたら、その質問は覚えておいて、家に持ち帰って冷静な状態で考え直してみることを心掛けてください。


それによって、就活が生活に切り替わった時に、どういうことになるか?が何となくでもイメージできたら儲けモノだから。


つづく。


シリーズ10 「会社の選び方 ~働く動機とシンデレラ~」 12 内定後の悲劇

2010年04月17日
テーマ:会社の見方・選び方

Bさんの4月以降の「生活」は満足がいくものとなるかどうか?という問題の回答ですが、残念ながら満足いくものにはなり得ません。それどころか、早々にストレスを感じ、早期に退職してしまう危険性を孕んでいます。


憧れの業界の会社に入社して、社長さんにも期待されているのにも係わらず、どうしてストレスを感じたり、早期退職してしまう危険性があるのでしょうか?


それは、大学卒業後の4月以降の社会人生活は、学生時代と違って、会社に行って仕事をすることが本業になるからです。内定をもらうことがゴールで、会社の人と面接をしたり会社に出向いたりするといった、非日常の「就活」から、毎日通勤してそこで仕事をするといった、日常の「生活」に切り替わるわけです。


こうなると同じ会社であっても、自分の中で見え方がガラッと変わってきます。怖いくらいに変わりますよ(笑)。


どう変わるか?というと、こんな感じです。


Bさんは入社後、ある部署に配属になりました。自分の机もあります。さあやるぞ!と意気揚々と出社して、机の上を見ると、なんと、大量のツブ餡が机の上にデーーンと乗っています。


社長の最終面接で、「ウチの会社の求める人物像は、ツブ餡を食べられる人」ということが言われていましたが、その意味がようやく判ったわけです。山のように積まれたツブ餡を、Bさんは連日ヒーヒー言いながら食べています。他の同期の連中は、ツブ餡は平気なので、就業時間内に食べ終わって、また明日!おつかれ様でーす!なんて言いながら、ほぼ定時に退社していきます。


同期連中が定時で退社していくのを横目で見ながら、Bさんはツブ餡と格闘しています。食べ終わらないと仕事は完了しないので、Bさんは連日連夜、残業して泣きながら食べます。そして夜遅くに何とか食べ終わり、お疲れ様でした・・・って退社しても、次の日の朝、出社すると、またデーーンとツブ餡が机に乗っかってるわけです。そしてBさんは、またまた今日も残業・・・。


この生活がしばらく続くと、Bさんは仕事に対しストレスだけを感じ、いつまで経っても楽しさを見出せることはないと思います。しかも甘いものたくさん食べるとお肌に悪いしね(笑)。だから身体も壊してしまう危険性も上がります。


あれほど玩具の会社に入りたいと思い、その念願叶って入社して、運よく希望通りの部署に配属になり、幸運にも人間関係に恵まれたとしても、ツブ餡が苦手なら、毎日の日常の生活では絶対に、そこだけが浮き彫りになります。


これくらい採用スペックにハマるかどうか?っていう要素は重要なんです。もちろん事前の企業研究では、採用スペックを十分に研究できない場合だってあります。学生であれば特にそうでしょう。でも面接の時に面接官が質問してくる事項には、採用スペックのヒントが隠されていることがあります。その採用スペックに関する質問に正直に回答することが、自分の「働く動機」にマッチするかどうかを見極めるキーになるんですよね。


・・・あ、今更ながらですが、ツブ餡が食べられるか苦手か?なんて聞いてくる会社なんて当然ながら無いです(笑)。これは、短所を正直に回答しないと、日常の「生活」で苦悩ばかり背負い込むことになってしまうということになり、最後は退職・・・という流れになる場合のイメージとして捉えてください。


つづく。


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