ご病人にも、パシーマをすすめたい | めざせ良質の睡眠 ~老舗ふとん屋が発信する快眠情報~

ご病人にも、パシーマをすすめたい

当店のお客さまの平均年齢は、60代以上になるかもしれません。

長い間お付き合いいただきているお客さまは、

店主と共に年齢を重ねて行くわけですし。



最近、お顔を見ないなぁと思うと、

足腰が弱って外出に支障をきたしているとか、

ご家族の介護で、買物に行く間もないとか・・・

ああ、やはりそういう年令になってきているんだなぁ。


自分もそうなんですけどね。(;^ω^A




先日も、2年余りご無沙汰だったお客さまから

ご注文をいただきました。

正確には、その方の担当ヘルパーさんからの電話でしたが。


ご主人がご病気で亡くなられるまで、

何年も介護にがんばって来られた方でした。

高齢ということもあり、お疲れもあったのでしょう

今はご自身が体調を崩し、寝たり起きたりの生活だそうです。


夏用に使ってきた「敷きパッド」が傷んでいるので、

買い替えたい、配達してくれるか、とのことでした。


「タオル地のものを希望なさっている」と、ヘルパーさん。

そういうタイプは、たいていがポリエステルわた入りなので、

あまり薦めたくはないんです。


ご本人が耳が遠くなっているので、説明して納得していただけるかどうか??

ヘルパーさんを通しての会話では、なかなかうまく通じません。

しかたなくご指定のタイプの商品をお届けしました。


本当は、パシーマかサニセーフ を、敷いて使っていただきたい。

体調が思わしくないときこそ、自然の繊維を使ってほしいのです。

肌へのストレス、発汗のケア、体温の維持・・・

寝たきりに近い状態では、特に気になる点ではないでしょうか。

状態が悪いと、あっという間に褥創ができてしまいます。


よく病人さん用に「エアマット」を使いますが、

ナイロン製品なので、体と接する面に吸湿性がありません。


オムツ使用の人では、多くは防水シーツを使っているようです。

(少なくとも、病院内ではほとんどの患者に防水シーツを使う傾向のようです。)


行き場のない汗が、背中・お尻にたまりますから、

ご本人の不快感は押して知るべしです。

それに、そういうところから褥創ができやすい。


空気噴出しタイプのエアマットでも、サニセーフくらいの厚みは十分使えます。

皮膚からは汗とともに排泄されるもろもろを、

きれいに吸い取って、肌に刺激がない環境が必要です。


健康な人ですら、悩みの種の「湿気」です。

体調不良の方には、
汚されたら困るという「管理」のしやすさ、一面からでなく、

ご本人の感覚、ひいては、

介護者の助けになる寝具の選び方・使い方という観点で

自然素材を見直していただきたいものです。




麻や木綿で作られた「蚊帳」、古くなったものを、

病人の敷きふとんに敷いて、褥創予防に役立てた、

という、先人の知恵をご紹介しておきます。