2015年09月02日

9月3日は睡眠の日~睡眠の実験

テーマ:睡眠学(かたい話)

睡眠の日を前に、当地の自治体が実験を始めました。
勤務時間帯を前倒しする、「いわゆるサマータイム」みたいなもの。
企業では以前から取り入れているとはいえ、
また、県庁でも省エネ対策としても取組んでいるとはいえ、
部署内で希望者を募って、限定的にスタートさせたということですが、
もう秋です、日が短くなっていくこの季節の始める意味がわからない。


今年7月から国家公務員でも始まったとニュースになりました。
10月までの3か月間で、検証できるだけの結果が出てくるでしょうか。
省エネ効果をアピールし、経済効果を大いにうたっていますが、
はたして???



2008年に出された日本睡眠学会の見解は、
「サマータイム制は、日本人の国民性にそぐわない」です。


まず生理学的に、体内時計を無理矢理前倒しするのは、身体に負担です。
生活の時間リズムを定着させるには、約1か月かかるといわれます。
ようやく体が慣れても、猛暑日と熱帯夜の連続の季節は消耗戦です。
睡眠時間が確保できるわけでもない。
3か月たって元の時間帯に戻す時も、
体内時計の調整には数週間かかります。(時差ボケを治す感覚)


体内時計がうまく働かないと、
生活習慣病のリスクが高くなることは明らかです。
また「うつ」になりやすいこともわかっています。
それでもやるメリットがあるのか?


朝の涼しい時間帯に効率よく仕事をしようというのも、職種によります。
事務系の仕事はいいのです、体を動かす方は同じにいかない。
また、時間帯の切り替え後1か月以内の事故率の高さは、
海外でも問題になっています。



そして、まじめな日本人という国民性が問題になります。
仕事のスタート時刻を早めるのは「よいことだ」と賛成し、
切り上げ時刻をきちんと守れない、守りにくい。
ついつい、いつもの時刻まで「残業」する人は少なくないはずです。
みんな同じ働き方をすることに慣れているせいか?
ランチの時間さえ十分取らない多くの日本人は、過労に陥るしかないな。


経済効果の話では、
「ゆう活」で消費活動や自己啓発の時間ができると期待があったですが、
活かしきれた人はどのくらいいるでしょう。
省エネと言いながら、
仕事場以外の別のところでエネルギー消費するのですから、
全体としてみればたいして効果は上がりにくいと思われる。
(照明も家電も省エネタイプが普及してるし)


検証する際には、エネルギー消費、個人の消費活動など経済面からだけでなく、
身体と精神面への影響(後遺症的なものも)、
ミスや事故での損失など、幅広くメリットとデメリットを明らかにすべきでしょう。
やってくれるかなぁ、厚労省、経産省。。。


動物としての「ヒト」の活動時間は、
機械仕掛けのように、簡単に変えられません。
日が昇り明るくなって活動し始め、日が沈めば休む生活。


ふと思うに、
時代劇に出てくるような、寺の鐘で時刻を知る生活は健康的です。
明るいうちが昼、暗くなれば夜。
日の出から日の入りまでの時間が季節変化するのも承知で、
それぞれ6等分して時刻を作る和時計の刻み方は、
ビジネスには向かないけれど、身体への負担は少なそうです。
(和時計について参考にしました→http://ammo.jp/monthly/0211/index.html



さてさて、わが自治体の試みは、1か月限定の実験です。
身体がようやく慣れてきたころ終わる予定です。
参加職員の健康診断は、少なくとも追跡調査してほしい。(from納税者)

当店前の駐車場の隅に、咲き誇る晩夏のアサガオ。

こぼれ種から育った。

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